大和ハウス工業株式会社
国内・海外の300拠点をシームレスにつなぐネットワーク構築で
グローバル戦略を推進
大和ハウス工業株式会社
執行役員
情報システム部長
加藤 恭滋 氏
「グローバル・グループ戦略の要となるネットワーク基盤となるだけに、NTTコミュニケーションズ以外に選択肢はほぼありませんでした」
大和ハウス工業株式会社
情報システム部
情報技術管理グループ長
櫻井 直樹 氏
「柔軟性、コスト、セキュリティ、グローバルと、今回のネットワーク基盤は、我々が追い求めていた姿を具現化したものだといえるでしょう」
課題
グローバルなネットワーク基盤の整備が
経営戦略を推進する上で重要なカギに
プレハブ住宅のパイオニアとして知られる大和ハウス工業。近年では、戸建住宅のみならず、賃貸住宅やマンション、商業施設、一般建築物、さらには生活支援ロボットや在宅介護サービスに至るまで“人の生活を支える”広範な領域でビジネスを展開している。
2015年に創業60周年を迎える同社では、「グローバル化の推進」と「グループ連携の強化」を経営戦略の根幹に据え、さらなる飛躍を目指している。具体的には、中国、アメリカ、オーストラリア、台湾に加え、ベトナム、インドネシアをはじめとした東南アジアなどの新興国市場を視野に入れた事業を加速。さらにグループ全体の事業領域のシナジーを図ることで、幅広い顧客ニーズを満たした高度な付加価値を提供していこうとしている。
このような経営戦略を支えているのがITシステムだ。同社はITを先進的に活用している企業としても知られる。現在は、国内のデータセンターにSAPをはじめとした業務システムを集約。国内外の各拠点やグループ企業がそこにアクセスして業務を遂行する形態をとっている。それだけに各拠点とデータセンターをつなぐネットワーク基盤は、同社にとってまさに“生命線”ともいえる存在だ。
ただし近年は、課題も顕在化していたという。「特に最近は、クラウドの活用の推進、あるいは海外拠点でのCADの利用やWeb会議の活用の広がりなどに伴い、画像や映像、音声データのやり取りが増えています」と同社の加藤 恭滋氏は語る。
そこで同社では、基幹系のデータと画像・映像・音声系のデータとの間で優先制御を行い、ビジネス的によりインパクトの大きい会計関連など基幹系データの遅延をなくすような工夫をしてきた。しかし、急激に増大するトラフィック拡大に追随できず、決算期にデータの遅延が発生するといった問題も発生。合わせて音声の品質が確保できないといった課題が浮上していた。
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対策
海外と国内の拠点をシームレスにつなぐ
統合化されたネットワークを構築
このような状況を解消すべく、同社では新たなICT基盤の構築に向けた検討に着手。国内、海外の各拠点をシームレスにつなぎ、情報のやり取りを活発化させるとともに、基幹系、情報系といったセグメントごとの通信品質、信頼性、セキュリティを確保していくことが狙いだ。この実現に向け、同社がパートナーに選定したのが「Arcstar Universal One」を中核とするネットワーク基盤を提案していたNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)だった。
「弊社のグループ戦略、海外戦略についての5年後、10年後を見据え、総合的に検討した結果、NTT Comのほかに、選択肢はありませんでした。特に国内・海外のシームレスなICT基盤を構築する上で、NTT Comの最先端の技術力、低遅延なネットワークインフラ、運用実績には非常に大きな安心感がありました」と加藤氏は説明する。特に、グローバルを含めたネットワーク基盤について現地での機器の調達や電話回線の用意、LAN回線の敷設にいたるまで、トータルかつワンストップで任せられる点は、まさにNTT Comならではのメリットだったという。
また、Arcstar Universal Oneが、同社の目的に合致していた点も大きなポイントとなった。「基幹系、情報系、コミュニケーション(音声・映像)系といったように目的に応じてセグメントを自由に分けられる上、グローバル拠点、本社、支社・支店や出張所、グループ会社に至るまで、ネットワークレイヤーを気にすることなく通信を滞りなく行えるという点を高く評価しました」と同社の櫻井 直樹氏は説明する。
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効果
海外を含む拠点の立ち上げが迅速化
ビジネススピードのさらなる向上に貢献
こうして大和ハウス工業では、Arcstar Universal Oneを基盤にデータセンター、本社、支社・支店、出張所などを含む合計300拠点を結ぶ基幹ネットワーク、情報系ネットワーク、コミュニケーションネットワークを構築。また、NTT ComのグローバルIP-VPNにより、2つの海外オフショア拠点を接続。さらに、モバイルカード計5,000枚を導入し、本社・グループ会社向けの統合モバイルネットワーク、Wi-Fiネットワーク環境も合わせて整備した。
こうした一連の取り組みの結果、Arcstar Universal Oneによって統合化されたネットワークは、同社に大きな成果をもたらしつつある。
何よりも、同社がビジョンとして描くグローバル展開、グループ連携をしっかりと支え得るネットワーク基盤を構築できたことが最大のポイントだ。「拠点の新設や統廃合に当たってIT利用環境を整える際にも、これまでなら関連システムの構築などに先だってネットワーク環境の整備に着手しておく必要がありました。これに対し今では、定められた手順でスピーディーにネットワークを整備できるようになりました」と加藤氏は紹介する。その結果、海外を含む拠点の立ち上げが迅速化され、ひいては同社のビジネススピード自体の向上にも大きく貢献している。さらに信頼性、セキュリティの担保されたネットワークであることから業務継続性も確保できたという。
「現在では、決算期など繁忙期においても会計系のデータ処理が遅延するといったクレームは一切ありません。Arcstar Universal Oneの活用によって、従来のコストで2倍以上の帯域が利用できるようになったことは大きい。またネットワークがシンプルになったおかげで、保守・運用の負担も軽減されました。そうした意味では非常に投資対効果の高いネットワーク環境が構築できたと考えています」と櫻井氏は語る。
今後も同社では、今回構築したネットワーク基盤をベースに、経営戦略を強力に推進していく考えだ。「そうした中で、NTT Comには、ネットワークのトレンドをいち早く捉えた先進的な提案を通じて、我々に将来に向けたロードマップを示してくれることを期待しています」と加藤氏は最後に語った。
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インタビュー動画
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大和ハウス工業株式会社
資本金
1,616億9,920万1,496円(2014年4月1日現在)
従業員数
14,380名(2014年4月1日現在)
事業内容
住宅・賃貸住宅・分譲マンション・商業施設・一般建築物の提供にもとづく、幅広い事業を展開。「心を、つなごう」を経営ビジョンに、グループ各社とともに「人・街・暮らしの価値共創グループ」を目指している。
URL
http://www.daiwahouse.co.jp/
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(掲載内容は2014年10月8日現在のものです)
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