増田 知彰Tomoaki Masuda

IoT
IoT

Tomoaki Masuda

増田 知彰

あらゆるモノがネットワークにつながると同時に、
人間同士の温かい関係性を損なわずに、最適化を進められる世界へ。

増田 知彰

経歴

1981年生まれ、奈良県出身。2006年 NTTコミュニケーションズ株式会社(現 NTTドコモビジネス株式会社、以下 NTTドコモビジネス)入社。各種ICTシステムの企画開発、プロジェクトマネジメントに携わる。米国留学を経て、2016年よりIoTプラットフォーム事業のプロダクトマネジメントおよびアジャイル開発の導入、海外展開を推進。実プロジェクトの推進を通してコネクテッドカーなどの製品組込みIoT、スマートビル領域に知見を持つ。2018年に趣味が高じて社内共同で「Kaggleサークル」を立ち上げ、以降社内外のデータ・AI利活用コミュニティ運営やコンサルティングにも携わる。

趣味は、世界のさまざまな地域の料理・音楽を楽しむこと。狙う系のスポーツ(ビリヤードやダーツ)。最近はパパコーチとして地域のサッカーチームに関わる中で、週末のフットサルを楽しむようになる。

活動履歴

主な所属団体
  • 名古屋大学 数理・データ科学・人工知能教育研究センター 客員教授
主な講演活動
  • IEEE 8th World Forum on Internet of Things(2022)
  • JSIC i.school通年プログラム レギュラーワークショップ 「データ活用パターンによる未来シナリオ構想 」(2023-) ほか
主な執筆活動・論文など

インタビュー

  • 01

    エバンジェリストとしての得意分野とミッション

    IoT (Internet of Things) を専門としています。その中で産業機械や車などのコネクテッド製品の企画開発における課題を解決し、付加価値を上げる「製品組込みIoT」と、さまざまな産業のビジネスプロセスやDXを支援する「IoT業務DX」、この2つの視点からIoTに関わっています。

    私は2016年よりIoT事業に携わり、海外ソフトウェア企業との協業・サービス創出、IoTプラットフォームの企画開発と海外展開、アジャイル開発によるソリューション提供に取り組んできました。2022年にNTTドコモと法人事業を統合してからは、世界数百万台に搭載されるコネクテッドカープロジェクトのITアーキテクト、スマートビルにおけるLLM/エージェント活用や、コネクテッド製品を支えるSIMの高機能化など、フルスタックでIoTを推進しています。また業務と並行して、AI分野において、一般財団法人 日本科学技術連盟での研究員や、部内教育・実践活動のリードなどを行い、IoTとAIが融合する未来を模索しています。

    IoTに関わる以前から、担当するプロジェクトではお客さまとの対話を重ねて現地現物や一次情報を理解し、共に要件とゴールを決めて課題を解決してきました。対話から生まれたアイデアに自分なりの色を仕込み、新たな未来を創るという一連のプロセスを好み、それを繰り返すスタイルは、エバンジェリストに就任した今も続けています。

    これまで、企業向けIP電話のフロントSE、グローバルネットワークの運用DXプロジェクトの企画・PM兼ITアーキテクトを経験しました。一つのプロジェクトの中で関わる人数が増える中、ゴールを立て、人を巻き込みプロジェクトを進めることの難しさや、ベクトルが合った時のチーム力、分かち合える喜びを知りました。現在携わる、関係者同士のエコシステムあってこそのIoTプロジェクトのけん引につながっています。

    私が専門とするIoTは、あくまで社会に変革を起こす道具の一つでしかありません。さまざまな課題を解決するには、セキュリティ、プラットフォームやネットワーク、AIといったさまざまな道具を組み合わせる必要があります。NTTドコモビジネスのエバンジェリストチームは、それぞれが持つ専門分野を武器に未来を創造しています。私もその一員として、お客さまや社会の課題解決に貢献していきたいと考えています。

  • 02

    これまでの活動を代表するプロジェクト

    ここ数年で取り組んでいるのは、IoTやAI技術により、建物を利用する人の利便性や安全性を向上させるフルスマートビル化プロジェクトです。NTT Singapore Pte. Ltd.とNTTドコモビジネスが共同し、建設会社さま向けにフルスマートビル化を支えるIoTプラットフォームを実現し、データ分析やAIを活用したさまざまなユースケースを創出します。

    過去の実績では、日本で立ち上げたIoTプラットフォームサービスを、海外で建設されるビルのスマート化に採用いただきました。すると、このサービスをイノベーションハブとした、AI活用などの先進ユースケース実証を進めたいというニーズが生まれ、お客さまとの対話を通じてデータ利活用の環境を準備し、BIM(構造物の3次元モデルを構築して品質・生産性を向上させる取り組み)などの知見を得ながら共創を重ねました。最終的に、デバイスを接続して建物に張り巡らされたセンサーデータを蓄積するだけでなく、AIエージェントを活用して「対話するように利用できるビル」という、他にまだ例のないコンセプトを実現することができました。

    この時はお客さまを含む国内外のさまざまなメンバーが国境を越えて協力し、かなり早いスピードでイノベーションが進みました。今後NTTドコモビジネスとしてスマートシティやスマートビルのプロジェクトに活用でしていけるデザインパターンを獲得できたと思っています。

    私たちは、データの蓄積だけにとどまらず、データの分析・最適化を進め、実世界へフィードバックする一連の流れを「インテリジェントIoT」と呼び、さまざまな産業で社会実装を進めています。実際に建設業界、製造業界のDXにおいて、私も関わるいくつかのプロジェクトが進んでいるところです。

  • 03

    NTTドコモビジネスと共に描く未来

    NTTドコモビジネスのエバンジェリストの一人として、企業と地域がグローバルかつ持続的に成長できる社会をめざしています。ネットワークを介してあらゆるモノがつながり、それらが生み出すデータを利活用でき、人間同士の温かい関係性は損なわずに最適化を進める世界 ――。その実現に自分がどう貢献できるかを考え、皆さまと議論を深め、社会実装に貢献していきます。

    2025年7月、NTTドコモビジネスは新たな社名でスタートを切りました。社会インフラを支える信頼性や安心・安全が広く認知されたNTTブランドの下、NTTドコモグループのセルラー通信に関する国内外の実績と専門性、NTTドコモビジネスの法人ビジネスの実績、各業種・業界へのソリューションとプラットフォーム、それにNTTデータグループの海外フットプリントを組み合わせ、日本国内だけでなくお客さまのグローバル進出にも寄り添い、“モノとしごと”の新しい形を切り拓きます。

※本記事の内容は取材時のものであり、組織名や役職などは取材時点のものを掲載しております。