2025年11月17日
NTTドコモビジネス株式会社
土木・建築現場のDXを加速する3D解析ソリューション「PIX4Dシリーズ」を提供開始
NTTドコモビジネス株式会社(旧 NTTコミュニケーションズ株式会社、以下 NTTドコモビジネス)は、土木・建築現場のDXを加速する3D解析ソリューション「PIX4Dシリーズ」(以下 本サービス)を2025年11月17日より提供開始します。
1.本サービスの概要
本サービスは、ドローンやカメラで取得した画像から高精度な3Dモデル化やオルソモザイク※1、点群データを生成する写真測量/フォトグラメトリ解析※2ソフトウェア製品群です。建設測量、施工管理、農業、インフラ点検、災害対応など、幅広い分野で活用されています。さらに、スマホを使用した写真測量やモバイル3D計測にも対応しており、作業現場での柔軟な運用が可能です。
「PIX4Dシリーズ」の各製品詳細は別紙をご参照ください。

<PIX4Dシリーズ製品の活用イメージ>
2.本サービスで提供するPIX4Dシリーズ製品
「PIX4Dmatic」
「PIX4Dsurvey」
「PIX4Dcatch」
「PIX4Dcloud」
「PIX4Dreact」
「PIX4Dfields」
「PIX4Dmapper」
「Emlid Reach RX」
3.本サービスの特長
(1)測量業務の効率化と精度向上
ドローンやスマホを活用した画像取得と自動解析により、従来の手法と比較して、より迅速かつ高精度な3D計測・写真測量が可能となります。
(2)作業現場とオフィスの連携強化
PIX4DcloudやPIX4Dcatchを活用することで、現場で取得したデータを即座にクラウド上で処理・共有でき、スマホ3Dスキャンやモバイル3D計測にも対応しています。
(3)安全性の向上
高所や危険箇所の点検をドローンと解析ソフトで代替することで、作業者の安全を確保しつつ、インフラ点検の効率化へ貢献します。
(4)災害対応の迅速化
PIX4Dreactを活用することで、災害現場の写真から、すぐに地図を作成することができ、被害状況や安全ルートなどを素早く把握し、災害対応の初動を支援します。
(5)精密農業※3の推進
PIX4Dfieldsにより、作物の状態を定量的に把握し、農薬散布や施肥の最適化を図ることで、精密農業の実現を支援します。
4.提供開始日
2025年11月17日
5.お申し込み方法
以下お問い合わせ先またはNTTドコモビジネス営業担当者までお問い合わせください。
※1︓オルソモザイクとは、ドローンや航空機で撮影された複数の空中写真を、地形の歪みやカメラの傾きなどを補正して、地図のように正確な位置関係で繋ぎ合わせた画像のことです。
※2︓フォトグラメトリ解析とは、写真から対象物の形状・位置・寸法などの空間技術を抽出する技術です。
※3︓精密農業とは、農地の状態や作物の生育状況を詳細に把握し、必要な資源(肥料、水、農薬など)を最適なタイミング・量で投入することで、収量の最大化とコスト削減、環境負荷の軽減をめざす農業手法です。
本件に関するお客さまからのお問い合わせ先
<別紙>
PIX4Dシリーズ製品一覧および関連製品は以下の通りです。
① PIX4Dmatic

次世代のSfM技術※1を採用したフォトグラメトリソフトウェアで、大規模な画像データセットの高速・高精度処理が可能です。類似製品と比べて処理時間を大幅に短縮できます。建設測量やインフラ点検などの現場で活用されており、写真測量や3Dマッピングにも適しています。
② PIX4Dfields

農業分野に特化した画像解析ツールで、NDVI※2などの植生指標を生成し、圃場の状態を可視化・評価できます。農業機械(トラクターや農薬散布ドローン)との連携により、施肥や農薬散布の最適化が可能です。
③ PIX4Dreact

災害対応に特化したリアルタイムマッピングツールで、現場で迅速に2Dマップを生成できます。インターネットやクラウドを使わずに動作するため、災害対応の初動支援や被災状況の把握に活用されています。
④ PIX4Dsurvey

点群データの編集・分類に特化した3Dマッピング・測量向けソフトウェアで、CADやGISとの連携が可能です。土地家屋調査士測量や土木設計業務などに活用されており、PIX4DmapperやPIX4Dmaticで生成したデータを効率的に処理できます。
⑤ PIX4Dcatch

スマホを使って地上画像を簡単に取得できるモバイルアプリです。スマホ3Dスキャンやモバイル3D計測に対応しており、現場での柔軟なデータ取得を可能にします。スマホ写真測量にも活用でき、PIX4Dcloudとの連携で即時処理が可能です。
⑥ PIX4Dcloud

撮影・解析したデータのアップロード、処理、共有をクラウド上で完結できるプラットフォームです。複数拠点やチームでの共同作業に対応しており、災害対応やインフラ点検にも活用されています。ガウススプラッティング※3による高精細3Dモデルの可視化にも対応し、オルソモザイクの生成も可能です。
⑦ PIX4Dmapper

ドローンやカメラで撮影した画像をもとに、地形や構造物の3Dモデル化を高精度で復元できるフォトグラメトリ解析ソフトウェアです。点群、オルソモザイク、DSM※4/DTM※5などの空間データを生成でき、写真測量、建設測量、インフラ点検、土地家屋調査士測量などに幅広く活用されています。
<関連製品>
Emlid Reach RX
PIX4Dcatchと連携可能なRTKローバー※6型のGNSS受信機です。RTKによる高精度な位置情報を取得し、地上測量の精度を向上させます。

※1︓SfM技術とは、ドローンやカメラで撮影した複数の写真から、3Dの地形や構造物のモデルを自動的に再構築する技術です。
※2︓NDVIとは、植物の健康状態や植生の分布を評価するための指標です。
※3︓ガウススプラッティングとは、複数の画像やスキャンデータからリアルで滑らかな3Dシーンを高速に再構築・表示するための新しい3D表現技術です。
※4︓DSMとは、地表面に存在するすべての物体(建物、樹木、構造物など)を含めた地形の高さ情報をデジタルで表現したモデルのことです。
※5︓DTMとは、地表面の地形(地面そのもの)の高さ情報をデジタルで表現したモデルです。
※6︓RTKローバーとは、衛星測位システムを使い、センチメートル級の高精度な位置情報をリアルタイムで取得し、移動しながら位置情報を取得する受信機のことです。