
選手がチームにとどまらず、企業・地域だけでもなく、
それぞれにとって、どんなプロフィットを生み出し、
どんな価値を創造できるか。
新リーグ開幕に向け、ONE TEAMで
シャイニングアークスを進化させていく。
2017年からスタートした未来プロジェクト
二つのキャリアを持つアスリート社員としての魅力を高め、NTTコミュニケ—ションズの未来を切り拓いていこうという、壮大な目標を掲げ「Victory・Value」のふたつのVのうち、特に「Value」に焦点を当て、選手の能力を活かし、より良い組織・仕事・業務を作ることで、企業にとって、選手がプロフィットを生み出す存在になることを目指し活動を始めました。
2018年、浦安に移転し社内活動だけではなく地域活動にも力を入れ、個人・チームがどんな価値貢献を図れるのかチャレンジを続けてきました。
そして2020年、これまで経験したことのない状況が続き、スポーツへの影響も大きく、異例の対応を迫られてきたが、こんな時だからこそ、新しいことに挑戦するチャンスと捉え、シャイニングアークスのありたい未来像を創っていく―
9月11日(金) 2020年度オリエンテーション
厳しい残暑が続く中、アークス浦安パークに集まった選手達は、新型コロナウィルス感染防止対策を十分に行い、対面での未来プロジェクト2020年度オリエンテーションを開催しました。
今回初参加となる新人選手(竹内柊平選手、坂和樹選手、本郷泰司選手、石田大河選手)を含め、全員が集まり対面で行われる2020年度の未来プロジェクトはこの日が初めてでしたが、コアメンバー(栗原大介選手、中島進護選手、目崎啓志選手、石井魁選手、喜連航平選手)の活動は5月下旬よりオンラインでのリモート会議でスタートしていました。
新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から全員自宅からの参加となり、普段対面で行われた通常の会議とは違い、小さなPC画面越しのやり取りでしたが、これまで行ってきた未来プロジェクトを振り返り、今感じていること、この活動を誰に何のために行っているか、実は抱いている違和感など率直に話し合っていきました。

オンラインミーティングだと受身視聴になる傾向があると言われている中、コアメンバーはいつも通り、冷静に現状を分析し、それぞれの思いを話し、今までの未来プロジェクトの活動自体に手応えを感じつつも、少しずつ目的や認識にズレが出てきてしまっていること、それが温度差や違和感に繋がっているという問題を明確にしました。
数回に渡り行われたリモート会議の中で、明確化された問題を解決するために、チームの「共通指針」と各メンバーの「活動施策」を繋ぐ『クリエイティブ・ブリーフ』※を作成しコアメンバー達は実際に経験してきたことを踏まえ様々な意見を出し合い、発言内容を整理したうえで相互の理解を深めていきました。
※『クリエイティブ・ブリーフ』とは、広告制作・外部コミュニケーションなどにおいて戦略のベースとなる情報を一枚の紙に完結にまとめたもの。
選手がチームにとどまらず、企業・地域だけでもなく、
それぞれにとって、どんなプロフィットを生み出し、
どんな価値を創造できるか
ファシリテーターを務める上井雄太氏(株式会社フューチャーセッションズ)は、「今年度は1年目の原点に立ち返り、この能力を如何に伸ばしていくかに注力していきます」と過去3年間の未来プロジェクト実施により、多くの気づきや学びを得た選手達にその真価が問われる2020年になると話し、それぞれがどんなプロフィットを生み出し、どんな価値を創造できるのか、実現していくために先ずは選手達がどんなキャリアを築きたいのか、自分のキャリアについて感じている課題などを話すところからオリエンテーションがスタート。
続いて、自分のキャリアについて、今後も活かしていきたい自分の強み、克服して行きたい課題、引退後に歩みたいキャリアなど、各自シートに書き込みました。
対話の中でビジョンを明確にする
選手達はなりたい未来の姿を描き、そこを起点に現在とのギャップから今すべきことを逆算的に考え、こうありたいという未来の姿をイメージしていきます。
2年目の齊藤剣選手はこの対話を通し「自分の視野がいかに狭いのか、という事がわかった。将来を決める判断材料が少ないからこそ、もっと視野を広めるためにいろいろな人の考えを知っていきたい。もっともっと自分の可能性を広げるための努力をしたい。」と話しました。
3年目の喜連航平選手は、「自身の成長に未来プロジェクトをどう活かすことができたかが、デュアルキャリアの成功になるはず。最終的には未来プロジェクトで経験したことを武器に、今はまだ社内にはない業務や仕事を、選手やOBが新設してアスリート社員がもっともっと活躍できる場を作り上げていきたいと思っています。」と語った。
新たなアスリート社員の働き方、企業スポーツの良さを再認識してもらうことで、更なるアスリート社員の価値創造へつなげていきたいと今後のビジョンを明確にしていきました。
未来プロジェクトの意義を若手選手に伝える
未来プロジェクト開始当初より参加していた選手から、これまで行ってきたイベントや、セッションで得た気づき、意義を若手選手に伝えていきます。

栗原大介選手
選手にもいろいろな人がいて、やりたいことが思いつく人と、思いつかない人がいる。
未来プロジェクトでは明確にやりたいことや企画や大きなイベントになるようなことを言わなくてはいけないと思っているかもしれない。でもそれは違うよね。些細な事、例えば「試合会場のブースでこんなイベントやったらいいのに」と思いついたことを気軽に相談できる場所。なんとなく思いついたことを相談すると、勝手にみんながドライブをかけてくれる。いつの間にか前に進んでいる。それが未来プロジェクトという場所だと思います。
未来プロジェクトから描く今後のチームと理想の選手像
過去3年間の未来プロジェクト実施により、多くの気づきや学びを得た選手達ですが、今後も努力を続けながら別の視点を取り入れ、いろいろな人と出会うことで、自分一人では気づけなかったことを他者や事象から学び、全く関わらなかった新たな機会による「非連続」的な成長を創出していきます。
自分たちの企画や活動を進めて行く。これは、正解の絶対値があるものではない。
今までやったことがない、踏み込んだことがない領域。進め方もわからない。
自分たちの向かっている方向や目的を共通認識として持つことがまずは大事。それは、ラグビー自体にも通じるもの。そして最初の一歩。
未来プロジェクトは、その一歩を大きな歩みにするために選手自身もチームも活用していく場です。
新リーグ、更にその先のシャイニングアークスのありたい未来に向かって、理想の選手像に近づいていく。
グラウンドの内と外、両方のパフォーマンスをあげ、その循環がスパイラルアップすること。非連続で成長でき、リーグ上位へ食い込むことだけでなく、一個人としてキャリアを切り拓ける人物、チームの理想の選手像を目指し続け、未来プロジェクトの活動は続きます。
目崎啓志選手
これまで未来プロジェクト契機で企画した健康系イベントを実施してきました。 これを通じ、ラグビーと会社の通常業務では話すことすらないはずの社内外のいろいろな人と関わることができて、視野が広がり、いろいろな考え方ができるようになりました。
その経験から、ゴミ拾いイベントで「NPO法人海さくら」へ自らコンタクトを取り、「LTO(LEADS TO THE OCEAN海に続くプロジェクト)」活動に繋げることができました。
アイディアや発想するだけじゃない。実際に自ら一歩動くこと。これが大事です。
ラグビーだけやっていたら実現できなかったことです。
これは、確実に未来プロジェクトのお陰だと、思っています。