4月1日よりシャイニングアークスへ入団した山田章仁選手の入団記者会見が7日(日)、アークス浦安パークにて行われました。
集まった多くの報道陣に囲まれ行われた本会見は、株式会社ドームのデジタルスポーツメディア、有明放送局公式YouTubeチャンネルにて独占ライブ配信もされました。
はじめに内山GMより、挨拶と今シーズンのチーム方向性についての説明があり、続けて、山田選手本人より入団経緯や移籍にかける想いなど多くのことを語って頂きましたので、その全文をお届けいたします。
――山田選手のシャイニングアークス入団の経緯等について伺っていきます。今回シャイニングアークスへ入団する決め手となったのは、どういったところでしょうか?
山田:皆さんも(アーク浦安パークに)来てお分かりの通り、ここの施設は素晴らしく、そしてチーム全体が試合を通して、もちろんチームの存在を通して価値をどんどん高めていく、そんな姿勢に共感して入団することになりました。もちろんスポーツですので試合に勝っていかないといけないというのがありますが、「Victory」と 「Value」、2つの「V」を両方とも達成できるようにしたい、そんな思いで入団させていただきました。
――練習環境についてもお聞きします。このシャイニングアークスのグラウンド、クラブハウス、そしてコーチ陣など、山田選手にとって魅力的だなというところはありますか?
山田:施設はもちろんですが、コーチの皆さんも凄く明るくて気さくな方が多いので非常に楽しみにしています。特に、新田さん(新田博昭ハイパフォーマンスマネージャー)とは以前一緒にトレーニングをさせてもらったこともあって、皆さんがいるこの室内の施設で24時間365日トレーニングもできるし、内山GMみたいにボールを持って電車に乗る方もいるので、2つの「V」をしっかり充実させていけるのではないかと思っています。
――既にシャイニングアークスで交流のある選手はいらっしゃいますか?
山田:キャプテンの(金)正奎は仲良くさせてもらっていますし、アマナキ(・レレイ・マフィ)君も前回の日本代表でずっと仲良く頼りにしています。あとポジションが一緒の石井魁君もトレーニング仲間なので、本当に皆と一緒に何か1つの大きな目標を作り上げて、それに向かって切磋琢磨できることを楽しみにしています。
――ハワイから浦安市に引っ越して、浦安市が拠点となる思いはいかがですか?
山田:楽しみしかないですね。空港が近いというのもあってですね、家族の皆はハワイにいるわけですけど、ハワイと日本の行き来がしやすいということも1つの魅力だし、近くにディズニーランドとシーがあるので、そんな土地、地域で僕としてもラグビー選手として1つでも多くの魅力を発信していけたらなと思います。
――ディズニーランドというお話もありましたけれど、これから浦安市に住んで、やってみたいこと等はありますか?
山田:ひとまず年間フリーパスを買ってみたいですね。僕は北九州市(出身)なんですけど、スペースワールドの年間フリーパスは持っていました。(スペースワールドは、)なくなっちゃったんですけどね。(年間フリーパスを)買ってみたいと思います。
質疑応答
――ワールドカップという非常に大きな目標があるシーズンに移籍するというのは、環境が大きく変わるという意味で、多少リスクがあるかもしれないし、良い結果に繋がる可能性もありますが、このワールドカップシーズンに移籍するということに何か理由はありますか?
山田:新しい環境になるということで、多少リスク、慣れないというところがあるかもしれませんけれど、それ以上にメリットの方が大きいかなと思います。1つは、こちら(アーク浦安パーク)で日本代表の皆もトレーニングをしているというのもあって、ここで自分自身のパフォーマンスを高めていける、そんなこともあり、またワールドカップとその先のシーズンに向けてもオンとオフの切り替えが大事になってくるので、僕自身のライフスタイルにとってはシャイニングアークスがベストかなと思いますね。
――新しい「令和」時代のチャレンジということで、チームとしての目標とラグビーワールドカップに向けての自分の目標とは、どういうことになるのでしょうか?
山田:(内山GMの方を見て)シャイニングアークスは優勝しかないですよね。
内山GM:はい。
山田:先程も言いましたけれど、優勝を目指してそれよりも大切なものを発信していくと、そんな貴重なシーズンにしていきたいなと思います。
今年2019年はワールドカップもありますので、僕自身NTTコミュニケーションズの看板を背負って、日本中、世界中に、1つでも多くのニュース、大きなインパクト、嬉しいニュースを届けられるように、頑張りたいと思います。
ワールドカップの具体的な目標は、優勝。どっち(日本代表とシャイニングアークス)も優勝でお願いします。
――昨シーズン、敵チームとして見ていたシャイニングアークスの印象、強みをお聞かせいただけますでしょうか?
山田:シャイニングアークスには素晴らしい選手が沢山いて、近年力を付けて、見ていて楽しいラグビーをされている印象です。なので、本当に今から非常に楽しみです。
――優勝を目指して、それよりも大事なものを発信していきたいということを仰っていましたが、ラグビー以外のところでどういった活動をしていきたい、こういったことができるんじゃないかなど、考えていらっしゃることが何かあれば教えてください。
山田:(内山GMへ)チーム的にはどうですか?その間に、僕はBar-X(株式会社ドームが展開する、スポーツサプリメントブランド DNSの人気ニュートリションバー)を食べています。
内山:チームの強化とは別に健康経営やアスリートのデュアルキャリアを、ラグビーの価値を上げながらアスリート自身がやらなければならないと思っています。トップリーグのラグビーチームにはプロ選手も企業の社員選手もいますが、そういったハイブリッドの中で、どういった打ち出しができるのかという点が、チャレンジしやすいかなと思っております。
山田:今あったようなラグビーの文化が日本の特徴であると思うので、その中の中心として僕自身もプロ選手として、スポーツの魅力を伝えていければいいなと思いますね。ラグビークリニックもそうですけど、例えばSNSを中心に自分自身の魅力やチーム、浦安、自分の周りの魅力を伝えていきたいです。ちなみに、これ(Bar-X)はめちゃくちゃ美味しいです。
――この度はおめでとうございます。NTTコムのジャージを着ていらっしゃる山田選手がなかなか新鮮ですけれど、山田選手ご自身そのジャージに袖を通した瞬間って、どういうことを思われましたか?
山田:なかなかマニアックな質問がきますね。
幸い、アンダーアーマー社製で着心地は一緒ですけど、新たに新鮮な気持ちでまたラグビーができるんじゃないかなという思いです。
ずっと、うちのGMも話していますが、ラグビーを通して色んな価値を高めていくと、そんな責任を感じるジャージでもありますね。
答えになっていますかね?ギリギリ大丈夫ですか?(笑)
――これからワールドカップがありますけれど、このNTTコミュニケーションズでどういうものを、プレーでもたらしたいと思いますか?
山田:僕自身はシンプルにトライを取るということは、ラグビーをやっている人とやっていない人にも分かりやすいので、そこは軸をぶらさず、こだわっていきたいなと思います。
それに付け加えることはもちろん一杯あるんですけど、新しいチームに来たということもあって、しっかりとコミュニケーションを取って試合に臨みたいですし、それをもっと広げてファンの皆さんと、ここに集まってくださっているメディアの皆さんとコミュニケーションを取って、1つでも良いニュースを全世界に届けられるような、そんなシーズン、そんな生活を送りたいですね。
――今年ワールドカップがあって、来年オリンピックがあって、大きなスポーツイベントが一旦ここで区切りがつくと思うんですけれども、今後のスポーツ界がどういうふうになって、山田選手はどういうふうに見ていて、そんな中でどういうふうに関わっていきたいと思うのかお聞かせください。
山田:どちらもチャレンジできる環境が現役選手の中にあるということは非常に幸運なことかなと思っていますので、本当に全力でチャレンジしていきたいなという思いですね。
あまり先を考えないタイプなのでその先はというと、その先に限らず子供たちにひつでもエネルギーとか夢を与えれるような選手になりたいなという思いがずっとあるので、一アスリート、一ラグビー選手としてできることは全て全力でやっていきたいなという思いです。
――色々なことにチャレンジされるじゃないですか。そのチャレンジを後押しするものっていうのは、何でしょうか?で、もう1つ、今回の決断に対して、奥様はどういったことを仰ったんでしょうか?
山田:1つ目のチャレンジ、後押しするものは何か、ですね。本当に何でしょうかね?昔から、常に新しいことというか、ちょっと皆が大変そうだなと思うことをやっていきたいという人間でしたから、自分自身が成長するには何が必要なのかというのを考えながらやってきて、こう何でしょ?自分自身、どうやって成長させていけるかという思いが今回の移籍も後押ししてくれたんじゃないかと思いますね。
ローラと家族の皆、今までラグビーをやってきた中で、海外に行ったり代表で長く合宿に行くこともありますけれど、何をするにしても悔いのないように僕自身がラグビー選手としてやっていける環境を作ってくれるので、「いつも悔いのないように自分が思うことをやってください」というメッセージを受けています。なので、今回も本当に決断を後押ししてくれて、本当に感謝していますね。
会見後、グラウンドに出た山田選手は、浦安タグラグビー祭りに参加していた子供たちと今季入団した齊藤剣選手、松尾将太郎選手、山口達也選手、前田土芽選手、安田卓平選手、チャン ヨンフン選手も加え記念撮影を行いました。