試合日程・結果 / FIXTURES & RESULTS

2021年3月14日14時00分 KICK OFFジャパンラグビートップリーグ2021

NTTコミュニケーションズシャイニングアークスNTTコミュニケーションズシャイニングアークス

vs

三菱重工相模原ダイナボアーズ三菱重工相模原ダイナボアーズ

26vs26

前半7 - 12

後半19 - 14

会場湧かせた「幻のサヨナラトライ」。
折り返しの第4節は激闘ドロー!!

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日本最高峰「トップリーグ2021」は、リーグ戦の折り返しとなる第4節を迎えた。

1勝2敗のNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス(以下アークス)は、本拠地である千葉・浦安市から、神奈川県・相模原市へ遠征。

3月14日(日)、三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下三菱重工相模原)が待ち構える相模原ギオンスタジアムに乗り込んだ。

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「『いかに自分達の形を構築してトーナメントにもっていけるか』ということが、今回のトップリーグでは大切だと思っています」(FL目崎啓志)

アークスの選手会長が試合後にそう語ったように、今季はプレーオフが最重要だ。

全7試合のリーグ戦後、4月17日(土)に始まる全20チームによるトーナメントはノックアウト方式。負ければ敗退の一発勝負だ。

トップリーグチームは全16チームがプレーオフに参加できることもあって、リーグ戦ではより多くの選手に試合経験を積ませ、あくまでプレーオフに照準を合わせているチームもいる。

ただリーグ戦の結果は、プレーオフでの振り分けに関係する。ひとつでも白星を積み重ね、上位を狙える位置からプレーオフをスタートしたいところだ。

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第4節の相手、三菱重工相模原は19年度にトップリーグ初勝利を挙げたチーム。

しかし今季は第2節で宗像サニックスからトップリーグ2勝目を奪っており、調子は上向き。勝敗はアークスと同じ1勝2敗だ。

元アークスの小林訓也選手も先発に名を連ねるほか、ニュージーランド代表を経験した選手もおり、世界トップクラスの実力者も多い。けっして侮れない相手となった。

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乗り込むアークスは、第3節クボタ戦からメンバー23人中9人を変更した(先発5人、リザーブ4人)。

フォワードでは、明大卒で2年目のPR(プロップ)齊藤剣、立命大卒で同じく2年目のHO(フッカー)山口達也、選手会長を務めるFL(フランカー)目崎啓志が今季初先発。

20歳以下のNZ代表を経験している2年目のLO(ロック)ジミー・トゥポウ、バックスでは東海大卒のWTB(ウイング)石井魁も先発に復帰する。

リザーブでは、ムードメーカーの一人である庵奥翔太、鶴谷ツインズの弟・鶴谷昌隆、リーグ屈指の快足を誇る光井勇人、スキルフルな元日体大キャプテンの石田大河が入った。

※三菱重工相模原戦のメンバーはこちら

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「この一週間は『自分たちのスタイルに自信をもってやりきる』ことにフォーカスをしてきました」(途中出場の平井将太郎)

アークスのスタイルとは「キープ・アタッキング・ビッグスペース」。様々な手段で大きなスペースを攻略し、観客を楽しませつつ、勝利を手にする。

ペナルティゴール(PG)でひたすら3点を積み重ねていくようなラグビーはしない。観客と自分達をワクワクさせるアークスのスタイルを信じ、やりきる。

そんな覚悟をもって、快晴のピッチに立ったアークス。前半は強烈な風下となり、逆風に煽られながらの展開となった。

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「アタックでリズムを作りたかったのですが、次でトライを獲りたいというフェーズでミスが起きたり、反則が続いて、なかなか攻撃が続かないシーンがありました」(SO(スタンドオフ)前田土芽)

序盤戦は三菱重工相模原が風上を活かしたキック、ブレイクダウンの攻防から優位に立った。

すると三菱重工相模原は前半16分、29分にアークスのエリア左を攻略。相手11番が連続トライを挙げ、アークスは12点(0-12)を追いかける展開となった。

しかし停滞ムードを断ち切ったのは前半31分、前節に続いてWTB(ウイング)張容興がきらめきを放った。

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自陣でディフェンスを続けるなかで、相手のパスを読み切り、レシーバーの死角から前に飛び出る早業。そして見事なインターセプト!!

そのまま剛脚で走りきり、この日チーム初トライ。SH(スクラムハーフ)グレイグ・レイドローのコンバージョンキックも成功し、5点差(7-12)に詰めた。

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「局面局面で圧倒できている部分はありましたが、最終的に決定力に欠けていました」(FLリアム・ギル)

スクラム戦は前半からアークスの圧倒劇。たびたびペナルティを奪い、FB(フルバック)シルヴィアン・マフーザは自身で突破も図り、華麗なパスワークでもアタックに貢献。

それぞれが魅力を放つが、前半終了間際に敵陣ゴール前で迎えた自軍スクラムでは、相手の好守もあってトライを奪えず。5点ビハインド(7-12)のまま後半へ向かった。

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「力があるチームだということは自分達が一番分かっています」

試合後にそう力強く断言してくれたのはFL目崎。後半はそんな筑波大卒の27歳が、ラック最後尾からピック&ゴーでいきなりの独走。相手もかわすビッグゲインで存在感を示す。

そして敵陣に入ったアークスは後半6分。

フォワードの連続攻撃から、途中出場の鶴谷昌隆がふたたびラックから持ち出し、片腕で後半最初のトライ!!ゴール成功で14-12とし、ついに逆転に成功した。

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「心理的には劣勢だったので、自分達を有利にしたい場面でした。外側にスペースがあり、それを自分達が攻略することができ、結果トライが生まれたことは良かったです」(WTB石井魁)

逆転直後の後半8分、アークスは相手のキーマンであるCTB(センター)マイケル・リトル選手の突破を許し、逆転を許してしまう悪い流れ。

ふたたび5点を追いかける立場(14-19)となったアークスは後半17分、自陣にさがり劣勢となったが、相手のラインアウトのミスを誘って再獲得すると、右へ大きく展開。

右隅でFBマフーザが突破し、ここでサポートしていたWTB石井魁がスピードに乗ってゴール中央に同点トライ!!

スコットランド代表の英雄、SHレイドローのキック成功で21-19。再逆転に成功した。

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さらに2本のキックから鮮やかな4トライ目が生まれる。

まずは自陣からSHレイドローが絶妙な位置に大きなキック。これを好タックラーであるWTB張がドンピシャで捕球した相手に入り、こぼれたボールを再獲得。

2本目のキックはCTBシェーン・ゲイツの大外へのキック。これをFBマフーザが捕球し、ふたたびWTB石井へ内返し。27歳のトライゲッターが右隅に押さえ、ゴールは不成功も26-19とリードを拡げた。

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「スクラムは僕らの仕事としてプライドがあります。準備していたことを出して、仕事を果たせた喜びの現れだったと思います」(平井将太郎)

リードして迎えた後半32分で、自軍スクラムをプッシュしたのはアークス。ペナルティを奪い、猛々しく吠えた途中出場の平井は、スクラム勝利の瞬間をそう振り返った。

しかし直後のラインアウトでボール確保に失敗。この日はラインアウトの精度に苦しんだ。

するとアークスは後半31分、ラック中央を破られて失トライ。残り8分で同点(26-26)となり、どちらに勝敗が転ぶか分からぬ緊張状態でゲームは最終盤へ。

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快晴の下、競った展開に会場は大興奮となり、ラグビーができる、ラグビーが見られる幸福がスタジアムに充満していた。

最終盤、連続攻撃を仕掛ける三菱重工相模原。ここで後半36分に途中出場の鶴谷昌隆が起死回生のジャッカル!!

その後攻撃権はふたたび相手に移るが、ここからオーストラリア代表15キャップのFLギルが獅子奮迅の活躍を見せる。

フルタイムのホーンが鳴る直前、FLギルが背走しながらの一撃タックルで相手をダウンさせ、途中出場の佐藤大樹が絡んでボールを奪取!!

その後右隅でボールを受けると、なんとFLギルは無人となった防御裏にキックを転がした――。

「その場の瞬時の判断でした。私たちの人数が余っていて、相手のウイングが上がることでそれをカバーしました。ということは裏が空いた、と認識しました。私の外にも内にも足の速い選手がいることは分かっていたので、キックを選択しました」(FLギル)

これをFBマフーザが再獲得。さらにキックを蹴ったFLギルに戻して、献身性溢れる28歳がインゴールでジャンピング・トライ!!

劇的なロスタイムの勝ち越し“サヨナラトライ”――そう思われたが、ボールを再獲得したFBマフーザがオフサイドの位置だったと判定され、幻のトライに。

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劇的な今季2勝目を逃したものの、引き分けに与えられる勝ち点「2」を勲章として手にした。

次戦は1週間のBYE(休みの週)を挟んで、金曜夕方(18時キックオフ)のナイトゲーム。3月26日(金)、東芝ブレイブルーパス戦が次なる舞台だ。

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ヒュー・リースエドワードHCの声

勝つべき試合を落としました。ブレイクダウン、ラインアウトは上手くいかなかったので、その点を修正しなければなりません。1週間のオフがあるのでミスを修正し、チームとして前進して、次の試合に向けて準備をしたいです。

LO中島進護共同キャプテンの声

落とせない試合でした。セットピースでドミネートできましたが、細かいミス、ブレイクダウンの反則が自分達の課題になりました。何かを変えることはなく、やってきたことができなかったというだけなので、修正して次へ向けて準備をしたいです。

FL目崎啓志選手の声

今日の結果は望んだものではありませんでした。三菱重工相模原さんのディフェンスがシャイニングアークスに対して対策を練っていて、その中で自分達の力が発揮できなかった、ということに尽きます。

ポジティブな点、ネガティブな点をしっかり把握して、最終的に決勝トーナメントをしっかり勝ち上がれるようにしたいです。

――リーグ戦の残り3試合でしっかりとしたチームにしたい、ということでしょうか。

いかに自分達の形を構築してトーナメントにもっていけるか、ということが今回のトップリーグでは大切だと思っています。

今回は引き分けですが、ここで一喜一憂するのではなく、どんなに良いラグビーをしても決勝トーナメントで負けてしまったら意味がありません。最終的にしっかり勝つというところを見据えて、残りのグループリーグでパフォーマンスを出せるようにやっていきたいです。

力があるチームだということは自分達が一番分かっています。その一貫性があまり出せていない現状があるので、残りの試合で出せるようにチーム一丸となってやっていきたいです。

SO前田土芽選手の声

アタックでリズムを作りたかったのですが、次でトライを獲りたい、というフェーズでミスが起きたり、反則が続いてなかなか攻撃が続かないシーンがありました。ブレイクダウン回りの個々の仕事、基本的な部分をもっと突き詰めていかないといけません。

ディフェンスも相手のキーマンに走らせすぎた印象があります。そこで相手を苦しめないといけません。そこは修正したいです。

――トップリーグ公式戦ではスタンドオフとして2試合目でした。

任されている役割はボールを外に回すこと、システムを機能させることです。

ボールを大きく動かしたいので、前回のクボタさん、今回の三菱重工相模原さんは外側から相手が上がってくるディフェンスだったのですが、そこに対してもっと上手に対応しないといけません。手応えとしては、もっと出来ると思っています。

――レイドロー選手はどんなスクラムハーフでしょうか?

まさか1年前は彼と組むとことは想像していませんでした。毎日毎日勉強させてもらっています。

本当に彼はずっと同じ事を安定してやれる選手です。波がない点、コミュニケーションをよく取ってくれる点は見習いたいです。

WTB石井魁選手の声

次の試合に向けて、良かったところ悪かったところを見直して、やっていけたらいいと思います。

――後半、劣勢のなかで自陣から獲りきったトライを振り返ってください。

心理的には劣勢だったので、自分達を有利にしたい場面でした。外側にスペースがあり、それを自分達が攻略することができ、結果トライが生まれたことは良かったです。

PR平井将太郎選手の声

――後半に途中出場した今日の試合を振り返ってください。

自分達がやりたいこと、やらなければいけないことを実行する部分でミスが多かったです。僕自身としても、チームとしても悔しい気持ちが大きいです。

――スクラム戦はいかがでしたか?

相手どうこうではなく、僕たちが積み上げてきたスクラムを出そうと考えていました。前半メンバー、後半メンバーともに、相手にプレッシャーをかけることができたと思っています。ただスクラムをもっと勝利に繋げていければと思います。

――試合終盤、スクラムでPKを奪い、吠えていたシーンが印象的でした。

スクラムは僕らの仕事としてプライドがあります。準備していたことを出して、仕事を果たせた喜びの現れだったと思います。

――チームとして修正したい部分を挙げるとすると?

個人的に思うことは、チャンスで取りきれないところ、ワンチャンスで取られているところです。そこは練習から統一していかないと繋がらない事だと思っています。少しの差がこのような結果に繋がっていると思います。

――ではファンの皆さまへメッセージをお願いします。

このような状況にも関わらず、オンラインなどさまざまな形で応援して頂いて、僕たちの力になっています。ありがとうございます。自分達の求めている結果が出ていないですが、まだまだこれからです。全員で頑張っていきますので、引き続き応援よろしくお願い致します。

FLリアム・ギル選手の声

――先発した今日の試合を振り返ってください。

かなりきつい試合展開でした。相手はフィジカルが強かったですが、私たちも負けじとフィジカルを出せていたと思います。局面局面で圧倒できている部分はありましたが、最終的に決定力に欠けていました。

――ご自身のプレーの感触は?

自分のパフォーマンスにはある程度満足しています。選手全員の元気を出せるように盛り上げていこうとしていました。風がかなり強かったため、僅差の試合になることは予想していました。

――試合終盤、ギル選手がキックをしてマフーザ選手が再獲得したシーンですが、あれは瞬時の判断ですか?

瞬時の判断でした。私たちの人数が余っていて、相手のウイングが上がることでそれをカバーしました。ということは裏が空いたと認識して、私の外にも内にも足の速い選手がいることは分かっていたので、キックを選択しました。

――チームとして思うような成果が上がらない場合、選手はどう行動すべきだと考えていますか?

チームとしてポジティブにやっていこうとしています。ここで気持ちを下げるのではなく、自分達がやるべきことにフォーカスをして、それを一つひとつこなしていくだけです。

――では最後にファンの皆さまへメッセージをお願いします。

いつもサポートありがとうございます。私たちはいつも向上しようと取り組んでいます。今日はいつもより良いラグビーができている局面もありました。それを皆さんにより多く見せていきたいと思います。

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