一時14人の逆境もはね返した!今季初のボーナスポイント付き勝利!
今季2勝目を狙ったNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス(以下アークス)。
2月2日(日)は、快晴に恵まれた神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場で、同じく1勝2敗のリコーブラックラムズ(以下リコー)と対戦!
絶好のスポーツ日和ということもあり、同会場では例年の倍近い7,027人の観客が詰めかけました。
そして会場入り口では注目のイベントが!
「THANKS 2019 PROJECT~はじめてのラグビーボール~」と題し、この日のために作られた2019個のラグビーボールを小学生以下の子供達にプレゼントしました!
2019年ラグビーW杯に対する声援のお返しとして、アークス、そしてリコーの選手達が、来場した子供達にラグビーボールを手渡し。
その後スタジアムと周辺の公園では、子供達が特製ボールで遊ぶ姿が!ラグビー関係者にとっては幸せな光景があちこちで見られました。
先週の第3節では終了間際に逆転トライを許し、悔しい敗戦を喫したアークス。
けっして負けられない一戦で、見事なスタートダッシュを見せました。
リコー戦の先発メンバーはこちら!
開始早々、日本代表のナンバーエイト(NO8)アマナキ・レレイ・マフィが、相手からボールをもぎ取って攻撃開始。
敵陣でチャンスとなり、フォワード攻撃からフランカー(FL)鶴谷昌隆が押し込み先制トライ!
3連続トライを許すなど先週の課題だった序盤戦で、見事なスタートダッシュ。5点を奪います。
前半7分にリコーがペナルティゴール(PG)で3点を返しますが、勢いに乗るアークスは同14分。
敵陣でウイング(WTB)石井魁が突進すると、NO8アマナキ、南アフリカ代表のフッカー(HO)マルコム・マークスという強いランナーを当てながら、相手インゴールへ猛進。
最後はWTB石井魁がカットインン(相手の内側へ切れ込んで抜く)で防御を裂いて、チーム2トライ目!
華やかなアタックで観客席を沸かせ、スタンドオフ(SO)クリスチャン・リアリーファノのキックも成功し、12-3とリードを広げました。
しかしホームゲームとなるリコーも反撃。
前半19分に防御裏へのショートパントから、同25分にはオフロードパス(タックルを受けながらのパス)からの高速展開で2連続トライ。
12-17と逆転されたアークスは、ここでフルバック(FB)に入った小倉順平のタックルが高く入り、10分間の一時退場(シンビン)。
アークスは前半28分からの10分間を14人で戦うことになりましが、このピンチに強力FWが奮起。
「14人だろうが15人だろうが関係ないと思っていました。『ワークレート(仕事量)は上げよう』という話はしていましたが、時間を稼ぐことも考えていませんでした」(フランカー(FL)金正奎キャプテン)
前半30分頃には相手のラインアウトモールを防ぐと、4度目のスクラムではプレッシャーを与え、スクラムハーフ(SH)鶴田諒の好タックルから攻守交代!
ここから敵陣左でチャンスになると、NO8アマナキの突進から、ボールは突っ込んできたセンター(CTB)池田悠希へ!
今季好調のCTB池田が豪快にこじ開け、左中間に同点トライ!
さらにゴールも決まり、14人で、見事に逆転に成功!19-17で後半へ向かいました。
後半の立ち上がりもアークスペース。
効果的なキックでエリアを獲りながら、ピンチではWTB山田章仁が自陣ゴール前でトライを防ぐ好タックル!
強みのディフェンスで見せ場を作ると、迎えた後半15分でした。
スクラムから左へ展開したアークスは、CTB池田から走り込んできた南アフリカ出身のCTBマフーザへ。
これが鮮烈なライン突破となり、フルバックでも起用される快足ランナーがそのまま独走!26-17と突き放します。
さらにディフェンスでは堅陣を敷き、ロック(LO)ジミー・トゥポウらが相手を抱え上げて攻撃権を奪取。
息をつかせぬ激しく長い攻防も耐え抜いて、後半27分、相手の反則から敵陣でチャンスに。
途中出場のSH湯本睦の配球から、身長201センチのLOロスアイザックが突進。
ここでSH湯本が左展開を見せかけ、右サイドへ展開。SOリアリーファノ、NO8アマナキが巧みなパスを繋いで、ボールはWTB山田へ!
天性のトライゲッターが右隅に今季初トライ!SOリアリーファノが難易度の高いゴールも決め、33-17とリードを広げました。
この時点でリコーに3トライ差(5-2)のアークス。
このまま勝てば、勝利による勝ち点「4」に加えて、「3トライ差以上」に与えられる貴重なボーナスポイント「1」を獲得できる状況。
しかし終盤の総攻撃もしのぎきり、後半39分には独走した相手を湯本がタックル。さらにCTB池田がグラウンディングを許さず、インゴールを死守!
直後にホーンが鳴ると、相手がラストアタックでノックオン。
激闘に終止符が打たれ、後半は完封で今季2勝目。33-17で、1試合の最大勝ち点となる「5」を獲得する快勝となりました。
マン・オブ・ザ・マッチは2年目のCTB池田悠希が輝きました。
またこの試合で、リコーの小松大祐選手が、トップリーグ79人目となるリーグ戦通算100試合出場を達成。
ノーサイド後に両軍選手が集まり、小松選手の功績を讃えて記念撮影を行いました。
MOMを獲得した池田悠希選手の出身スクールの皆さんが、応援に来てくださいました。
自分の名前ボードを持って応援してくれているファンを見つけ、お礼をしにバックスタンドへ向かったマルコム・マークス選手
ヒュー・リースエドワードHC(ヘッドコーチ)の声

今日は(1勝2敗の)両チームともに、自分達のシーズンを立て直す上で重要な試合でした。
私達は勝ち点5を取ることができて、すごく満足しています。
怪我もなく快勝できたことに満足しています。来週は試合がなく1週間空きます。次のチャプターへ向けて準備していきたいと思います。
FL 金正奎選手の声

結果がついてきたことはまず良かったです。2戦連続で負けてから、チームとして上手くいかないこともありましたが、チャレンジすることを忘れずに今週取り組んできました。
試合では実際にチャレンジできましたし、ハードワークでもチャレンジできました。ゲームメンバーに感謝したいです。引き続き、次のチャプターへ向けて、しっかり自分達の強みを意識して戦っていきたいです。
――シンビン(10分間の一時退場)があり14人になった時、どうチームを立て直そうとしましたか?
14人だろうが15人だろうが関係ないと思っていました。「ワークレート(仕事量)は上げよう」という話はしていましたが、時間を稼ぐことも考えていませんでした。
14人のうちに1トライ取れました。チームとして初めてシンビンが出ましたが、その中でも戦う姿勢を見せられたことは良かったです。
LO 中島進護選手の声

――先発出場した今日の試合を振り返ってください。
今週のチームフォーカスは「チャレンジ」でした。前半からみんながチャレンジにフォーカスしてプレーできたと思います。
――惜敗が続いていましたが、チームとしてどう立て直したのでしょうか?
フォワードはセットピース(スクラム、ラインアウト)に自信を持っていたので、そこは継続してやっていこうと考えていました。
ただディテール、正確性の部分だけが悪かったので、そこだけ修正すれば今日のような試合が出来ると話していました。
――ラインアウトモールのディフェンスも効果的だったように感じました。
そうですね。フォワードとしてしっかり低く入って、全員が同じ方向を向いて押せていたので、あのような良いディフェンスになったと思います。
一週間空きますが、良い準備ができて(2月15日の)宗像サニックス戦に臨みたいと思います。
LO ロスアイザック選手の声

――途中出場した今日の試合を振り返ってください。
スタートを頑張ろうと話していて、それが実行できました。後半は相手に得点を与えることがなかったので良かったと思います。
――惜敗が続いていましたが、元ニュージーランド代表で経験豊富なアイザック選手は、チームにどんなアプローチをして立て直そうとしましたか?
自分達のシステムを信じるだけだと思います。ここまでは惜しい試合もありましたが、今回ようやく形になりました。
――第2節サントリー戦の敗戦後、ロッカーで「誰一人変えずにこのチームで勝ちたい」とスピーチしたそうですね。選手が感動したと話していました。
私はNTTコミュニケーションズ一本で長いことプレーしてきたので(2011年入部の9年目)、このチームのジャージーに袖を通す人は誰でもファミリーだと思っています。
休みの週の前に勝ち点「5」を獲れて、今日は良い結果になりました。
――最後にファンのみなさまへメッセージをお願いします。
サントリー戦も先週のクボタ戦も惜しい試合でしたが、すごく成長しています。ぜひファンの皆さんには信じて応援してほしいです。