コワーキングスペースの利用者層とは?市場規模や利用目的などについて解説

コワーキングスペースの利用者層とは?市場規模や利用目的などについて解説

公開日:2023/3/14

コワーキングスペースは柔軟な働き方を実現するための場所として、注目されています。会社員だけでなく個人事業主、起業家、学生など幅広い層に利用されており、利用者数も増加傾向にあります。

コワーキングスペースの利用を検討するにあたって、実際の利用者はどのような人が多いのか、どのような目的で利用しているのか気になるケースも多いのではないでしょうか。

本記事では、コワーキングスペースの利用者層について、市場規模や利用目的なども含めて解説します。加えて、利用方法や適切に活用するためのポイントについてもみていきましょう。

コワーキングスペースの現状

コワーキングスペースの市場規模は現在、世界中で急速に拡大しており、日本でも需要が高まりつつあります。企業が働き方改革を導入するための場所、あるいはフリーランスや起業家の方がリーズナブルにオフィスを利用するための場所として活用されています。

施設数は増加傾向にある

近年、コワーキングスペースは国内需要の高まりに伴い、施設数は増加傾向にあります。2020年には国内施設数が1,800を突破し、以降も年々増加している状況です。施設数が増加している背景には、新しい働き方が求められている時流、スタートアップ企業の創業者が増加していることなどが挙げられます。

また、不動産相場が高い都心部では、オフィスの購入や賃貸契約が困難となっている点も1つの理由です。施設数の増加により、より多様な働き方が可能となっています。

市場規模は拡大傾向にある

リモートワークやフレキシブルな働き方が求められる中、コワーキングスペースの市場規模も拡大傾向にあるのが現状です。株式会社日本能率協会総合研究所の調査によれば、2026年には国内市場規模が2,300億円に到達すると予測されています。

企業による自社オフィスのコスト削減や社員のワーク・ライフ・バランスの改善に加え、個人事業主が自宅やカフェでの仕事に限界を感じ、より柔軟な働き方を求めたことなどが背景にあります。また、新型コロナウイルス感染症の影響により、テレワークの推進が急速に拡大したことも、市場規模が拡大している理由の1つです。

コワーキングスペースについて詳しく知りたい方はこちらから。
コワーキングスペースとは?料金体系やメリット、選定のポイントを解説

ドロップインと定期利用の割合

コワーキングスペースの利用方法には、ドロップインと定期利用の2種類があります。ドロップインは当日予約で利用する従量制の「オープン」スタイル、定期利用は月額制の「クローズ」スタイルです。

日本コワーキング協会が2019年に実施した調査によると、全国のコワーキングスペースのプラン状況は「定期利用のみ」が33.9%、次いで「ドロップインのみ」が11.6%となっています。定期利用プランを利用している人々が多く存在しているということになります。

また、「定期利用とドロップインを併設」している施設は54.4%であることから、ドロップインの利用者が増加すればより市場が活性化するといえるでしょう。

地域別の「定期利用のみ」についてみてみると、東京都心3区では58.2%なのに対し、名古屋市では26.1%と大きな地域差があるのも事実です。理由として、東京を主拠点とする企業が多いことから、法人登記を含めた定期利用にニーズがあるためです。

コワーキングスペースの利用者層の割合と目的

コワーキングスペースの利用者層には、さまざまな年代や職種の人々がおり、主な目的も異なります。ここでは、コワーキングスペースの利用者層の割合や主な目的をみていきましょう。

年齢層は40代が最も多い

コワーキングスペース利用者の年齢層の割合は、40代が最も多いのが現状です。具体的には40代が全体の約30%を占め、次いで20代が約25%、30代が約20%、10代が約15%、50代が最少で約10%となっています。

40代の利用者が多い理由としては、若年層と比較して、起業家やフリーランスなど何らかの事業を行っているケースが多いことが挙げられます。また、次のような柔軟な働き方に対応するためにもコワーキングスペースを使用する傾向があるといえるでしょう。

・大手企業に勤めている
・ノマドワーカー
・副業での利用

仕事で使用するパターンがほとんど

コワーキングスペースの利用目的については、次のように仕事で使用するケースがほとんどです。

・フリーランスや自営業者などが自宅やカフェなどの外部空間で作業する
・企業の従業員や部署が一時的にオフィス外のミーティングを行う
・プロジェクト作業に利用する

生産性向上やオン・オフの切り替えがしやすいといった業務に対するメリットも利用者は認知しているといえるでしょう。

職種はIT系の仕事やクリエイティブ関係者が多い

IT関連の職種やデザイナー、プログラマー、クリエイティブ関係者などがコワーキングスペースをよく利用しています。コワーキングスペースは整備された環境で集中して仕事ができるため、IT系・クリエイティブ系の関係者にとっては適した場所といえるでしょう。

また、異業種交流の場としても活用されています。

コワーキングスペースの利用方法

コワーキングスペースでは個人利用のほか、法人登記、セミナーなどの利用方法があります。ここでは、コワーキングスペースの主な利用方法についてみていきましょう。

法人登記

法人登記の際に事業所として登録できるコワーキングスペースも多くあります。法人登記を行った場合、個人・法人の区別が明確になり、ビジネス活動を行ううえで信頼性が高まります。

料金は別枠で設定されている場合が多く、法人登記にも一定の費用がかかるため、あらかじめ費用の見積もりをしてから手続きを進めるのが望ましいです。

セミナー利用

コワーキングスペースでは、ビジネスやスキルアップに役立つセミナーを定期的に開催しています。そのため、セミナーに適したルームがある施設も多く、スペース自体がイベントスペースとして利用される場合も多いといえるでしょう。

セミナーを通じてビジネスやスキルの向上だけでなく、コワーキングスペース内での人脈づくりも可能です。参加費用がかかるセミナーもあるものの、会員限定で無料参加ができるセミナーは多く存在します。

個人・個室ブース

コワーキングスペースによっては、個人で静かに作業できる個室ブースが設置されている場合もあります。個室ブースはプライバシーを確保したい、集中力を高めたい場合に向いています。通話を行う可能性がある場合にも活用できるでしょう。

会議室として利用可能なブースもあるため、1人での作業から小規模の会議まで、さまざまな用途に活用可能です。

コワーキングスペースを利用するポイント

コワーキングスペースを利用する際には、利用頻度や必要な設備、料金体系などを事前にリサーチし、自分に合った環境を選定することが大切です。ここでは、スペースを快適に利用するためのポイントについてみていきましょう。

利用頻度を検討する

事前に、どの程度の頻度でコワーキングスペースを利用するか、検討しておくことが重要です。毎日利用する場合、週に何度か利用する場合など、自身の利用頻度に合わせて選びましょう。また、利用頻度に応じて、会員登録や時間従量制プランの利用を視野に入れることも大切です。

必要設備をリサーチする

作業に必要な設備については、事前のリサーチが必要です。たとえば、ノートパソコンを利用する場合、Wi-Fiの強さや電源の環境が整っているかどうかは確認しましょう。

会議室やプリンター、コピー機などの有無も必要に応じてチェックすることが大切です。業務に必要な設備が整ったコワーキングスペースを選択すれば、仕事の効率化や生産性の向上につながります。

料金も含めて環境で決める

コワーキングスペースを選ぶうえで、利用料金は重要なポイントです。利用頻度や必要な設備を考慮しつつ、適したプランを選びましょう。

また、コワーキングスペースは立地や設備が場所によって大きく異なります。コワーキングスペース内だけでなく、周りの施設の状況などもふまえて選択することが大切だといえます。

まとめ

自宅やカフェでは仕事に集中できない場合やビジネスに必要な機能を手軽に用意したい場合、コワーキングスペースは効率的な仕事場として注目されています。利用する際には料金や利用頻度、必要な設備などを考慮したうえで、ニーズに適したスペースを選択しましょう。

また、個人の仕事だけではなくセミナーやイベントなど、活用方法も多岐にわたり、新たなビジネスチャンスを生み出すことができます。最適なコワーキングスペースを探し、より効率的な仕事を実現しましょう。

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