マテリアリティ(重点活動項目)とKPI
新重点活動項目とKPI の設定
NTTコミュニケーションズグループは、サステナブルな未来を創造する企業グループを目指すべく、気候変動対応をはじめSDGs/ESGを巡る社会からの要請やさまざまな期待、事業戦略およびNTTグループの取り組み、国内外のさまざまな動向などを踏まえつつ、下図のようなマテリアリティ特定のプロセスを経て、サステナビリティ基本方針の策定とともに重点活動項目の見直しを実施しました。新たな重点活動項目は、下図右側の「特定したサステナビリティ重点活動項目」の通り、社会、環境、人材、ガバナンスの重点4領域を構成する12の項目となっています。NTTコミュニケーションズグループは、今後これらの重点活動項目に沿ったサステナビリティ活動を行っていきます。
STEP1課題の洗い出し
国際的ガイドラインやイニシアチブ、外部評価指標などをもとに、社会課題の抽出を実施。36項目を抽出
外部評価指標:DJSI、FTSE、MSCI、EcoVadisなど
国際的ガイドライン:GRIスタンダード、ISO2600
国内外イニシアチブ:UNGC、SDGsなど
STEP2優先順位付け
重点活動項目(~2020年度)のうち、引き続き重要な項目や、本業においても重要度の高い項目を整理し、28項目に課題を統合、集約。28項目の社会課題に対して、ステークホルダーからの期待度、自社グループにとっての事業活動による経済、環境、社会へのインパクトの著しさ・重要度の2軸で優先順位付けを実施。
STEP3重点活動項目の設定
企業理念や事業戦略、NTTグループの取り組み、国内外のさまざまな動向を踏まえ総合的に検討。関連部門へのヒアリングも行い、総合的に12項目を重点活動項目として設定。
STEP4KPI の設定
特定した重点活動項目ごとに、関連部門を交え、社会動向やSDGsへの貢献、NTTグループKPIとの関連性も視野に、主要推進事項・KPIを検討し、CSR委員会にて全体の妥当性確認のうえ、設定。

主要推進事項/ KPI
各重点活動項目に主要推進事項と指標(KPI)を定め、主管組織のもとPDCAを推進しています。主要推進事項およびKPIはCSR委員会(年2回開催)で議論し、社会・ステークホルダーの動向に応じて随時見直ししています。特定のKPIについては、2022年度より、その達成度合いを役員報酬連動の対象としました。なお、グリーン電力の推進および電力削減の推進を通して2030年度にはデータセンターとネットワークなど、自社が排出するCO2を実質ゼロとするカーボンニュートラル※の実現を目指します。
目指す未来
イノベーティブで活力にみち、強靭で安心・安全、
そして価値創発で持続的に発展するよりよい未来
重点活動項目 | 主要推進事項 | 指標(KPI) |
---|---|---|
社会と未来をつなぐ DXの推進 |
社会・産業DXの推進 |
・BBX戦略にもとづくSmart World推進 ・提供サービス (8件) |
ワーク/ライフスタイルDXの推進 | ||
グローバルビジネスDXの推進 | ||
限界を打破する イノベーションの推進 |
創造的イノベーションの創出 |
・創造的でイノベーティブなSmartXの推進 |
イノベーション・マネジメントの推進 | ・社内外と連携した創造的なイノベーションの推進 | |
ICTインフラの トランスフォーメーション |
自然災害に強く、高信頼で、安心・安全な ネットワーク基盤の充実 |
・現行ルートの脆弱度評価を行い、全国DSMケーブルの更改方針へつなげる取り組み ・災害発生時に重要回線の冗長確保の速やかな実施 ・災害発生時でもサービス影響を与えにくいNW構築 ・社内監視制御NWのセキュリティ強化 |
先進的で強固な情報・サイバーセキュリティの提供 | ・セキュリティサービスの開発/メニューの追加(2件) |
|
先進的で柔軟なネットワークサービスの提供 | ・Edge Computing、ドローン、Local 5Gなどへの先進的な取組を推進(2件) |
|
コーポレート シチズンシップの推進 |
持続可能な未来に資する社会貢献活動の推進 | ・地域社会貢献活動への参加回数(対前年比増) |
目指す未来
カーボンニュートラルで、資源が循環し、
生物多様性が保全されて自然と共生する、グリーンな未来
重点活動項目 | 主要推進事項 | 指標(KPI) |
---|---|---|
脱炭素社会の推進 | グリーン電力の推進 |
・自社における再生可能エネルギー利用率(2030年度50%以上) ・CO2排出量の削減(2030年度2018年度比▲50%) |
電力削減施策の推進 | ||
EV(電気自動車)の導入 | ・EV(電気自動車)導入率(2024年度50%、2030年度100%) |
|
CO2削減に貢献するサービスなどの提供 |
・通信事業の電力効率(2030年度2013年度比10倍以上) |
|
エネルギー効率向上の推進 |
・社会のCO2排出量の削減貢献量(2030年度自社排出量の10倍以上) |
|
循環型社会の推進 | 3R(削減、再使用、再資源化)の徹底 |
・廃棄物の最終処分率(2030年度1.5%以下) |
プラスチックの循環利用の推進 |
※ 対象はGHGプロトコル:Scope1(自らの温室効果ガスの直接排出)およびScope2(他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出)
目指す未来
多様性に富み、誰もが尊重され共に高め合い、
社会に応えて自分らしく活躍できる未来
重点活動項目 | 主要推進事項 | 指標(KPI) |
---|---|---|
人材の育成 | ・新たな人材育成プログラムの浸透・活用の推進 ・スキルアップ支援制度の充実 |
・一人当たりの育成費用(22.8万円/年) |
ダイバーシティー&インクルージョンの推進 | ・多様な人材の雇用・育成・登用と機会均等の推進 | ・女性管理職比率(2025年10%) |
・男性育休取得率(2025年25%) |
||
・障がい者雇用率(2.3%) |
||
・ワークライフバランスの推進 |
・社員満足度(前年度以上) |
|
・帳票類の電子化実施率(70%) |
||
・在宅勤務率(70%) |
||
・労働安全衛生・健康管理の徹底 | ・特定保健指導対象者率(2021年16.5%、2023年14.5%) |
|
・特定保健指導完了率(2021年43%、2023年55%) |
||
人権の尊重 | ・プロアクティブな人権啓発活動の推進 |
・人権研修受講率(前年度以上) |
・人権デューデリジェンスの実施(1回以上/年) |
||
・人権に関する違反件数(0件) |
目指す未来
高い倫理観と確固としたガバナンスのもと、
常に信頼され、多彩な共創がサステナブルな社会を織りなし、紡ぐ未来
重点活動項目 | 主要推進事項 | 指標(KPI) |
---|---|---|
コンプライアンス・ リスクマネジメントの徹底 |
コンプライアンスへの取組の継続的充実 |
・コンプライアンス研修を実施、リスク管理意識の醸成 |
リスク管理体制の継続的充実 | ・全社リスクマネジメントの推進 |
|
バリューチェーン・ パートナーシップの充実 |
CSR・グリーン調達の徹底に向けたサプライヤーとの協働 |
・CSRアンケート回収率(100%) ・高リスク取引先の調達状況確認実施率(100%) ・リスクが認められた取引先に対する是正対応の実施率(100%) |
ステークホルダー・エンゲージメントの充実 | ・ステークホルダーとの対話や要望への対応 | |
情報セキュリティの 継続的強化 |
セキュリティ・マネジメントの継続的強化 |
・システム監査/情報セキュリティ監査やサイバーセキュリティ対策の実施、マネジメント体制の充実 ・重大なインシデント発生件数(0件) |
セキュリティ人材の育成 | ・IT/OTシームレスなセキュリティ人材育成(30名/年) ・ODYSSEYセキュリティカテゴリlevel3以上 |
|
個人情報の適正管理 | ・重大な個人情報漏洩件数(0件) |
※ 目標年度の無い指標は、単年度目標として、2021年度末を基準とする