ヘルプデスクのアウトソーシング
考え方とセキュリティ

デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みにおいて情シスが優先すべきは、業務の強化・改善や事業計画に関するコア業務への集中であり、4つのノンコア業務を切り離していくことです。あなたは4つのうち、どこから着手していくでしょうか?今回は取材を通じて得た「ヘルプデスク」の機能的特徴を見ていきましょう。

ヘルプデスクのアウトソーシング 考え方とセキュリティ:デジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みにおいて情シスが優先すべきは、業務の強化・改善や事業計画に関するコア業務への集中であり、4つのノンコア業務を切り離していくことです。あなたは4つのうち、どこから着手していくでしょうか?今回は取材を通じて得た「ヘルプデスク」の機能的特徴を見ていきましょう。
うちもDXを加速させるわよ!えぇっそうはいっても既存業務で手が回らないですよ…まずは情報システム部門の業務や対策を見直してコア業務に集中するための環境をつくってみない?業務や体制の…見直し?自社で付加化価値をつけられる業務を選別しアウトソーソングベンダー探しを進めてみましょう!ということでコア業務に集中するためにアウトソースする業務を選定するぞアウトソーシングできるのはありがたいけどどれを優先すべてきですかね?
まずこれらはコア業務だろ それ以外で考えるとこんなところか どこから手をつけるかぁ…ヘルプデスクのアウトソーシングは付加価値が付きやすいですよ!え?ヘルプデスクってなんですか?会社によって役割が違うけど社内・社外からのお問い合わせをうけてトラブルを解決する役割だね ヘルプデスクのベンダーってどこまでやってくれるんだ?最近だと専門定なスキルをもっているスタッフが問い合わせを対応してくれるところも増えているんですよ けどすべてをヘルプデスクで解決できるわけじゃないだろ?
その場合は関連部門ベンダーやメーカーにエスカレーションされます。なるほど。さらにグローバル展開する企業には多言語で対応をするベンダーも増えているんですよ!うちは海外拠点が多いから助かるな。ヘルプデスクをアウトソーシングする形で検討を進めませんか?ヘルプデスクが扱う情報の1部だけどどれも外部に出すにはセキュリティレベルが高いよな…ヘルプデスクの運用設計書だって機密情報だろ?そんなものをアウトソーシングして安全なのか?実は話した要件を満たすヘルプデスクベンダーがあるんですよ!NTT Comのスーパーヘルプデスクがオススメなんです!
NTT Comのスーパーヘルプデスクはデータセンターに匹敵するほど大量のデータを扱っているためデータセンター仕様と同等なセキュリティ対策がなされています。ほぉ 主たる国際認証も取得しています。それは安全だな!それにしてもどうしてヘルプデスクについてそんなに詳しいんだ?実は…このサイトに全部書いてあるんです…
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ヘルプデスクアウトソーシングの背景

デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速すべく、情報システム部門(情シス)の業務内容や体制を見直し、社内外におけるICTのエンドユーザー対応をアウトソーシングするよう、上層部から指示を受けたとします。その際に情シスであるあなたが優先すべきは「IT戦略の企画立案」や「事業計画策定」「インフラ改善企画」など、業務の強化・改善や事業計画に関するコア業務への集中であり、下記4つのノンコア業務を切り離していくことです。

  • ヘルプデスク
  • サービスデスク
  • コンタクトセンター
  • コールセンター

ノンコア業務のアウトソーシングで重要なことは、これらが果たす機能を明確に区別した上で、より高い付加価値を提供してくれるベンダーを選定し、そのメリットを最大限享受することです。それぞれの機能的特徴などがあいまいだと、意思決定スピードやその活用効果に大きな影響を招きかねません。

あなたは4つのうち、どこから着手していくでしょうか?

今回は取材を通じて得た「ヘルプデスク」の機能的特徴を見ていきましょう。

ヘルプデスクアウトソーシングの必要性

ヘルプデスクの機能とは

顧客や社員が困っていることを解決させるのがヘルプデスクの基本的な機能です。困っているといっても人生相談の相手をするわけではありません。ICTに関わる困りごと(トラブルなどのインシデント)に対し、運用設計書でまとめ上げた専門的な内容を把握しているスキルスタッフが対応し、顧客や社員が今抱えているトラブルを解決(トラブルシューティング)することです。ITヘルプデスクやテクニカルヘルプデスクと呼ばれることもあり、顧客や社員からのトリガーなしに能動的に対応することや情報発信することは基本的にありません。

その場で対応できない問題に関しては、関連部門やベンダー/メーカーにエスカレーションされ、引き継がれます。顧客企業を含め、社内外さまざまな組織が繋がっている重要な一次受付の一元対応窓口となることから、業態やサービス要件に合わせた24時間体制は今や珍しくありません。

ヘルプデスクサービスは成長市場

また、ビジネスのグローバル化に伴い、日本企業の海外進出や外資の日本進出が日常となるにつれ、日本語だけではなく、英語(バイリンガル)対応が一般的となっており、多言語(中国語、韓国語、タイ語、ベトナム語など)に対応するヘルプデスクベンダーも増えています。

一見レガシーサービスと思われがちなヘルプデスクですが、国内のサービス市場は毎年着実に成長しているのです。

<国内ヘルプデスク市場:売上高推移>

安定して市場を伸ばしているヘルプデスク

新たな業務システムや基幹システムの更改などにより社内にヘルプデスク機能を新設する検討をすることもあるでしょうが、「場所の問題」「設備の問題」といったハード面に加えソフト面として「人材(求人、教育)の問題」「業務の問題」など、その実現にはいくつもの障壁が立ちはだかります。業務の問題1つとっても、業務フローの整理やマニュアルなどのツール整備、トレーニングとスキルアップ、ユーザー定着化支援など、長い準備期間を要することばかりで頭が痛くなりそうです。システムがサービスインしてもヘルプデスクが立ち上がっていない場合には、情シスが受付対応せざるを得ず、全社的に深刻な事態になる可能性もあります。

インハウス負荷を減らし、コア業務へリソースを集中させる

ただでさえDXに遅れをとると言われる日本。IT技術者がショートしている状況において、情シスが社内の『ICTヘルプ!』の声に忙殺されている場合ではありません。社内ICTシステムの問い合わせ先としてヘルプデスクベンダーへ対応業務をアウトソーシングするのが適切な判断と言えます。インハウス対応負荷を大幅に軽減し、情シスは新たな業務領域に挑戦的・戦略的にリソースを集中させ、デジタル変革を実現すべきなのです。ヘルプデスクのアウトソーシング化は、社内向けICT運用の救世主となり、社外向けに適用すれば、顧客企業のバーチャルITサポートセンターとしても最適解であると考えられます。

実在のヘルプデスクオペレーションセンターを直撃!取材でわかった高いセキュリティレベル

ヘルプデスクは企業情報・個人情報の集積地

見方を変えると、ヘルプデスクは情報の集積地とも言えます。社内情報はもちろんのこと、対応履歴には顧客の企業情報、個人情報、応対内容などが満ち溢れています。そもそもヘルプデスクの運用設計書1つ1つが機密情報の塊のようなものです。そのようなセキュリティレベルの高い情報をいかに安全に運用管理しているのか、と素朴な疑問が沸き起こります。百聞は一見に如かずということで、東京都内にあるヘルプデスクのオペレーションセンターに依頼し、視察を試みましたので洗いざらい紹介しましょう。

厳しい入館規制と本人確認

ビルに足を踏み入れると、ガードマンから制止されます。用件を伝え、入館書に氏名などを記入すると、ほどなくして担当者らしき人物が現れます。聞けば、本来は入館証と静脈認証による二重認証が必須であり、ガードマンより先に進めないビルとのこと。特別にゲストとして認められたため、担当者のアテンドでビル内に入ることができたようです。

入館バッジを付けて、いよいよ入室と思いきや、ここからがさらに面倒なことの始まりであったのです。

物品の持ち込み制限

初めにロッカールームへ案内されると専用のスリッパに履き替えさせられ、カバンや携帯電話など、着用しているもの以外はすべてロッカーに収納させられます。入室ルールとのことで、ゲストだからということではなく、オペレーターも同様だそうです。

ロッカールームから次の部屋への入室、担当者が所持するカードをリーダーにかざして扉を開けると、そのすぐ先にまたもや扉があるようです。

本人認証装置と共づれ防止装置による厳密な入退記録

担当者が指の静脈認証をしたと思ったら、扉を開けて一人で入室してしまったのです。ゲストである私は、何故か扉の前に置き去りです。何ごとかと、おどおどしながら目を凝らしていると、扉の窓から見える担当者が「おいで、おいで」と手招きしています。ドアノブを回してみると中に入ることができたので、担当者に尋ねてみると、「共づれ防止装置」により、一人ひとりでないと扉が開かないというのです。

監視カメラによる24時間監視

入室したその部屋はどう見てもオペレーションルームではなく、ただの前室です。その先にさらに3つ目の扉があり、担当者は、どうやら暗証番号を入力しているようです。扉を開いた途端、さっきまでのドライな光景が一変します。ものすごい数のディスプレイとヘルプデスクオペレーターと思しき人々。パッと見、男女半々くらいでしょうか。1席に2、3台のディスプレイが並んでいます。耳を澄ますと、かすかに聞こえてきたのは英語と思われる会話の声。バイリンガル対応なのです。その次に目を見張ったのは、あちこちに設置されている監視カメラで、別室から24時間モニタリングしているということです。

運用マニュアルへのアクセスも電子管理

ふと壁沿いに目をやると、端から端まで整然と並ぶ書庫。数が多いにも関わらず、開けっ放しになっているものは1つもありません。使っていないのだろうか?担当者に連れられ書庫の方へ向かうと、15インチ程度の小型ディスプレイが埋め込まれたキーボックスのような鉄の箱があり、またしても担当者は暗証番号を入力している様子です。

箱が開くと、中には十数ものボタンが並んでおり、その1つを押すと、壁面にある書庫の1つが自動で開錠されます。驚いたことに、壁の書庫は全て電子書庫だったのです。中に目をやると、ヘルプデスクの運用マニュアルがぎっしり。背表紙には「C6101900 システム運用マニュアル」と符号のみが記載され、どこの何の運用マニュアルなのかはまったく判別できません。

データセンターレベルのセキュリティ設備

オペレーションセンター設備の説明を受ける段になって、「やっぱり!!」と思わされることになります。ファシリティ環境はなんとデータセンターと同等なのです。無停電電源装置に、バッテリー、そして非常用エンジンまで備えており、移動電源車によるバックアップも可能とのこと。言うまでもありませんが、商用電力は電力会社から本線、予備線による2経路の受電となっています。

ヘルプデスクを担うオペレーションセンターは、これほどまでの停電対策やセキュリティ対策が必要なのか?オーバースペックなのではないか?との疑問も沸き、思い切って担当者にその感想をぶつけてみると、興味深い一言が返ってきたのです。

「はい、ヘルプデスクはデータセンターに匹敵するほど、大量のデータを扱っているため、データセンター仕様と同等なセキュリティ対策が必要なのです。」

それに呼応するかのように、主たる国際認証を取得しているようです。

  • COPC-2000®
  • プライバシーマーク
  • ISO9001
  • ISO27001

・・・など、当たり前にITIL®にも準拠しているとのこと。ヘルプデスク全体がしっかりとマネジメントされており、なんとも頼もしい次第です。

バーチャル見学会動画でオペレーションルームを体験

NTT Comが提供するヘルプデスクBPOサービス「スーパーヘルプデスク」は、現場の従業員や管理者からの各種ICTに関する問い合わせの一元窓口を提供するヘルプデスクのアウトソーシングサービスです。IT部門やヘルプデスク担当者といった問い合わせ受付の主管部門になりかわり、さまざまな問い合わせに応対しています。

ヘルプデスクのオペレーションセンターは通常見学や立ち入りを受け入れていませんが、スーパーヘルプデスクでは、バーチャル見学会でオペレーションセンターの設備・運営模様を動画で視聴することができます。

スーパーヘルプデスク
バーチャル見学会のご紹介

エンドユーザーさまからのお問い合わせに対応する「スーパーヘルプデスク(SHD)」の設備・運営模様をご覧いただける「バーチャル見学会」動画を公開しています。

入室の様子や実際のオペレーションルーム内の対応風景など、バーチャルに体験できる内容となっておりますので是非ご覧ください。

画像:【CSC】オペレーションルーム入室
画像:【SHD】 業務内容とビルファシリティ

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