Datadogとは?
IT監視ツールの機能や価格、類似サービスを比較解説

Datadog(データドッグ)とは、米Datadog, Inc.(2010年創業)が提供するSaaS型の統合監視(オブザーバビリティ)プラットフォームです。サーバー・コンテナ・クラウドサービスからアプリケーション、ログ、ユーザー体験まで、1,000件以上のインテグレーションを通じて幅広いデータを収集・可視化でき、故障原因の調査や切り分けを支援します。料金は主にモジュール別の従量課金で、Infrastructure Monitoringはホスト単位、Log Managementはログの取り込み量やインデックス対象などに応じて変動します。最新の条件は公式料金ページで確認が必要です。
本記事では、Datadogの主要な機能から具体的な料金プラン、導入方法までを解説します。
New RelicやAmazon CloudWatchといった類似サービスとの違いも比較し、自社に最適な監視ツールを選ぶための情報を提供します。

DATADOGとは?IT監視ツールの機能や価格、類似サービスを比較解説

この記事でわかること

  • インフラからアプリケーション、ログまでを統合監視するDatadogの主要機能
  • 豊富な連携機能や直感的なUIといった導入によって得られるメリット
  • 従量課金を中心とした料金プランの仕組みとコスト面の注意点
  • New RelicやZabbixなど主要な類似サービスとの具体的な違い
  • 導入後に自社に残る運用課題(アラート設計、24時間365日の一次対応、コスト最適化)と、マネージドサービスで解決する選択肢

最終更新日:2026年8月|執筆・監修:NTTドコモビジネス X Managed編集部(Datadog導入支援・監視運用アウトソーシングの提供実績あり)|本記事の機能・価格は2026年8月時点のDatadog公式サイトおよび公式プレスリリースに基づきます。

Datadogとは?複雑なIT環境を可視化するSaaS型監視プラットフォーム

Datadogは、システムの状況を可視化するSaaS型の統合監視プラットフォームです。
クラウドサービスやコンテナ技術の普及により、現代のITインフラは構成が複雑化し、従来の監視ツールでは全体像の把握が困難になりました。

Datadogは、サーバー、アプリケーション、ログといった異なる領域からデータを収集し、1つの画面で横断的に分析できる仕組みを提供します。
これにより、故障発生時の原因特定やパフォーマンスのボトルネック発見を迅速化し、システムの安定稼働を支援します。

Datadogがサーバー・コンテナ・クラウド・アプリケーション・ログのデータを1つのプラットフォームに集約する構成図
Datadogはマルチクラウド/ハイブリッド環境のテレメトリーデータを単一のデータモデルに集約する(構成イメージ)

オブザーバビリティを実現するDatadogの主要機能

Datadogは、システムの内部状態を外部から把握する「オブザーバビリティ(可観測性)」を実現するために、多様な機能を提供しています。
オブザーバビリティの3本柱とされる「メトリクス」「トレース」「ログ」を統合的に扱うことで、システムに何が起きているかを多角的に分析できます。
ここでは、その中核をなす主要な機能であるインフラストラクチャ監視、APM、ログ管理、リアルユーザーモニタリングについて解説します。

インフラストラクチャ監視:サーバーやクラウドの状態を一覧化

インフラストラクチャ監視は、Datadogの基本的な機能の1つです。
オンプレミスのサーバーや仮想マシン、DockerやKubernetesといったコンテナ、AWSやGoogle Cloudなどのクラウドプラットフォームまで、あらゆるインフラ環境の稼働状況を監視します。
CPU使用率やメモリ使用量、ディスクI/Oといったシステムメトリクスをリアルタイムに収集し、ダッシュボードで一覧化します。

これにより、リソースの枯渇やパフォーマンスの低下といった問題を早期に発見し、プロアクティブな対応がしやすくなります。

DatadogのインフラストラクチャダッシュボードでCPU使用率・メモリ使用量・ディスクI/Oを一覧表示している画面例
インフラストラクチャ監視のダッシュボード画面例(CPU・メモリ・ディスクI/Oを一覧化)
出典:https://docs.datadoghq.com/ja/containers/monitoring/containers_explorer/?tab=docker

APM:アプリケーションのパフォーマンス低下を特定

APM(Application Performance Monitoring)は、アプリケーションの性能を監視し、問題の原因を特定するための機能です。
Webアプリケーションへのリクエストが、どの処理にどれくらいの時間を要したかを詳細に追跡(トレース)します。
特定の処理の遅延やエラーの発生源をコードレベルで特定できるため、パフォーマンスのボトルネック解消やデバッグ作業を効率化します。

マイクロサービスアーキテクチャのように、複数のサービスが連携して動作する複雑なシステム全体の監視に特に有効です。

ログ管理:システム全体のログを収集・分析

ログ管理機能は、サーバー、アプリケーション、コンテナ、クラウドサービスなど、システム内のあらゆる場所から出力されるログデータを収集し、一元的に管理・分析するものです。
収集したログは自動的に整形・インデックス化され、高速な検索や絞り込みが可能です。
インフラのメトリクスやAPMのトレース情報とログデータを紐づけて分析することで、特定のエラーが発生した際の影響範囲や原因を迅速に調査できます。

このログ監視の仕組みは、トラブルシューティングの時間を短縮することに役立ちます。

リアルユーザーモニタリング:ユーザー体験の問題点を把握

リアルユーザーモニタリング(RUM)は、実際にアプリケーションを利用しているエンドユーザーの体験を可視化する機能です。
Webサイトやモバイルアプリのフロントエンドにおけるページの読み込み時間、リソースのダウンロード速度、クリック操作への応答性、発生したJavaScriptエラーなどを監視します。

これにより、特定の地域やブラウザ、デバイスを利用しているユーザーで問題が発生していないかを把握し、サービス品質の向上につなげることができます。

Datadogを導入する3つのメリット

Datadogの導入は、複雑なシステムの監視体制を大幅に改善する多くのメリットをもたらします。
特に、圧倒的な連携機能による監視範囲の広さ、専門家でなくても扱いやすいUI、そして複数のツールを集約できるオールインワン設計は、多くの企業にとって大きな魅力となります。
これらのメリットにより、監視運用の効率化と迅速な問題解決が実現します。

1,000以上の連携機能で監視対象を簡単に拡張できる

Datadogの大きな強みは、公式インテグレーション(連携機能)の多さです。Datadogは2025年10月に「インテグレーション1,000件到達」を公式発表しており、2026年8月時点でも1,000件を超える連携が提供されています(出典:Datadog公式プレスリリース)。
AWS、Azure、Google Cloudといった主要なクラウドサービスのほか、Kubernetes、Docker、MySQL、Nginxなど、多種多様なミドルウェアやサービスに対応しています。
これらのインテグレーションは、管理画面から数クリックで有効化でき、監視対象のメトリクスやログを自動的に収集する設定がプリセットされています。

これにより、新しい技術を導入した際も迅速に監視対象に加えることが可能です。

直感的なダッシュボードで専門知識がなくても状況を把握しやすい

Datadogは、ダッシュボードや検索画面を通じて、収集データを視覚的に確認しやすいユーザーインターフェースを持っています。
収集したメトリクスやログ、トレースデータは、ドラッグ&ドロップ操作で自由にカスタマイズできるダッシュボード上にグラフやリストとして可視化されます。
あらかじめ監視対象と閾値を整理してダッシュボードを設計しておけば、専門的な知識がなくてもシステムの全体像や異常の発生を視覚的に把握できるため、エンジニアだけでなく、プロジェクトマネージャーやビジネスサイドの関係者との情報共有もスムーズに行えます。

複数の監視ツールを1つにまとめられるオールインワン設計

従来、インフラ監視にはZabbix、ログ管理にはFluentd+Elasticsearch、APMには別のツール、というように、目的ごとに異なる監視ツールを組み合わせて運用するケースが多くありました。
Datadogはこれらの機能を1つのプラットフォームに統合しているため、複数ツールを個別に管理する場合と比べ、運用管理を集約できるようになります。
全てのデータが1箇所に集約されることで、インフラの問題がアプリケーションに与える影響を分析するなど、データ間の相関分析も容易に行えるようになります。

Datadogを導入する前に知っておきたい注意点

Datadogは非常に強力な監視プラットフォームですが、導入を検討する際にはいくつかの注意点を理解しておく必要があります。
特にコスト面は、多機能であるがゆえに計画的な利用が求められるポイントです。
事前にこれらの点を把握しておくことで、導入後のミスマッチを防ぎ、Datadogのメリットを最大限に活用することにつながります。

多機能なため監視項目が増えるとコストが高くなる可能性がある

Datadogの料金体系は、主に監視対象のホスト数や取り込むデータ量に応じた従量課金制です。
非常に多機能で、あらゆるデータを収集・可視化できる反面、監視対象のサーバーを増やしたり、収集するログやメトリクスの種類を無計画に拡張したりすると、想定以上に価格が高騰する可能性があります。

導入前には、どの範囲をどのレベルで監視する必要があるかを明確にし、必要な機能やデータ量を見積もることが重要です。
特に費用が想定を超えやすいのは、次の4点です。
・APMはInfrastructureとの併用が前提となるため、トレースを追加すると1ホストあたり2つの課金が発生します
・カスタムメトリクスは「メトリクス名×タグ値」の組み合わせ単位で課金されるため、タグ設計次第で件数が増えます
・Kubernetesなど動的に増減する環境では、ホスト数やコンテナ数の変動が利用量・費用に影響する場合があります
・ログは「取り込み」と「インデックス」が別課金で、全量をインデックスすると費用が膨らみます(検索頻度の低いログは低コストな保存階層に振り分ける)

不要なデータ収集を抑制する設定や除外フィルターを活用し、コストをコントロールする意識が求められます。適用範囲と効果・コストを事前に試算するうえでは、Datadogに精通した第三者を交えたPoC(実証検証)が有効です。

Datadogの料金プランと課金の仕組みを解説

Datadogの料金体系は、利用する機能ごとにプランが設定されており、基本的には監視対象の数やデータ量に応じた従量課金が中心となる仕組みです。
例えば、インフラ監視はホスト単位、ログ管理は取り込みデータ量や保持期間によって価格が変動します。
この柔軟な料金体系により、スモールスタートから大規模な導入まで、企業のニーズに合わせて利用規模を調整できます。
ただしモジュールごとに課金単位が異なるため、見積りは合算した総額で行う必要があります。以下は主要モジュールの課金単位と公表価格(年間契約時、2026年8月時点)の目安です。価格は改定される場合があるため、最新情報はDatadog公式の料金ページをご確認ください。

Datadog主要モジュールの課金単位と公表価格の目安(年間契約・2026年8月時点)
モジュール 課金単位 公表価格の目安
Infrastructure(Pro) ホスト/月 15USD(月額払いは18USD)
Infrastructure(Enterprise) ホスト/月 23USD(月額払いは27USD)
APM ホスト/月 31USDから(Infrastructureとの併用が前提)
Log Management 取り込み量+インデックス件数 取り込み0.10USD/GB+インデックス1.70USD/100万イベント(保持15日)
RUM セッション セッション数に応じた従量課金

いずれも定価であり、年間コミット量や商流によって条件は異なります。

主な料金プランの種類と選び方

Datadogの料金プランは、「Infrastructure」「APM」「Log Management」など、主要な機能ごとに提供されています。ただし、無料の「Free」プランが用意されているのはInfrastructure Monitoringのみで、最大5ホストまで・メトリクス保持期間1日という制限付きです。APMやLog Managementには無料プランはなく、いずれも従量課金または有料プランからのスタートとなります。Infrastructure MonitoringとAPMには、標準的な機能を含む「Pro」プランと、より多くのカスタムメトリクスや高度な管理機能に対応する「Enterprise」プランが用意されています。一方でLog Managementは「Pro/Enterprise」という区分ではなく、ログの取り込み量(GB単位)と、インデックス(検索対象化)する件数・保持期間・保存階層(Standard IndexingかFlex Logsか)によって価格が決まる体系です。プランを選ぶ際は、まず自社が監視したい対象(サーバー、アプリケーション、ログなど)を明確にし、その規模や必要な機能レベルに応じて最適なプランを組み合わせることが重要です。例えば、小規模なインフラ監視から始めたい場合はまず「Infrastructure」の無料プランやProプランを選択し、必要に応じてAPMやログ管理のプランを追加していく、といった柔軟な導入が可能です。

Datadogの基本的な始め方【3ステップで簡単導入】

DatadogはSaaSとして提供されているため、サーバーの構築などが不要で、簡単な3つのステップで監視を始めることができます。
アカウント作成からデータ収集開始までのプロセスがスムーズに行える点も、Datadogの使いやすさの1つです。

この手軽さにより、導入のハードルが低く、すぐにシステムの可視化に着手できます。
一方で「監視が始まること」と「運用が回ること」は別の問題です。アラートの閾値設計、通知先とエスカレーションの整備、24時間365日の一次対応、コストの継続的な見直しは、導入後に自社に残る作業です。

ステップ1:アカウントを作成してサインアップする

最初に、Datadogの公式サイトにアクセスし、サインアップページからアカウントを作成します。
必要な情報は、氏名、メールアドレス、会社名などで、これらを入力して登録するだけでDatadogアカウントが発行されます。

クレジットカード情報の登録は不要で、14日間の無料トライアルが自動的に開始されるため、気軽に試すことができます(2026年8月時点。トライアルの期間・条件は変更される場合があります)。
サインアップ後、すぐに管理画面にログインできるようになります。

ステップ2:監視対象にDatadog Agentをインストールする

次に、監視したいサーバーやコンテナに「Datadog Agent」と呼ばれるデータ収集用のソフトウェアをインストールします。
このエージェントが、CPU使用率やメモリ使用量などのシステムメトリクスやログを収集し、Datadogのプラットフォームに送信する役割を担います。

管理画面には、Windows、Linux、macOSといったOSごとや、Docker、Kubernetesなどのプラットフォームごとに、インストール用のコマンドが用意されており、基本的にはそれをコピー&ペーストして実行するだけで簡単に導入が完了します。
例としてLinuxの場合、管理画面に表示される以下の形式のコマンドを実行します(APIキーとサイトは自社の値に置き換えます)。

DD_API_KEY=<YOUR_API_KEY> DD_SITE="<SITE>" bash -c "$(curl -L https://install.datadoghq.com/scripts/install_script_agent7.sh)"

実行後は sudo datadog-agent status でエージェントの稼働とデータ送信状態を確認できます。数分後には管理画面のInfrastructure Listに対象ホストが表示されます。

Datadog管理画面のInfrastructure Listにエージェントを導入したホストが一覧表示された画面例
Datadog Agent導入後、Infrastructure Listに対象ホストが表示される(画面例)
出典:https://docs.datadoghq.com/ja/infrastructure/list/

ステップ3:インテグレーションを設定して監視を開始する

Datadog Agentのインストールが完了すると、基本的なインフラの監視は自動的に開始されます。
さらに詳細な監視を行うには、インテグレーションの設定を行います。
例えば、AWSやMySQL、Nginxといった特定のサービスを監視したい場合、管理画面の「Integrations」メニューから該当するサービスを選択し、設定を有効化します。

これにより、そのサービスに特化したメトリクスやログの収集が始まり、専用のダッシュボードが自動で作成され、より深いレベルでの監視が可能になります。

Datadogと他の監視ツールの違いを比較

Datadogを導入する際には、他の監視ツールや類似サービスとの違いを理解することが重要です。
特に、同じSaaS型のNew Relic、AWSネイティブのAmazon CloudWatch、オープンソースのZabbixなどは、比較検討の対象としてよく挙げられます。
それぞれのツールの特徴を知ることで、自社の環境や目的に最も適した監視ソリューションを選択できます。主要な違いを一覧に整理します。

Datadogと主要監視ツールの比較(2026年8月時点)
ツール 提供形態 得意領域 課金の考え方 向くケース
Datadog SaaS インフラ~APM~ログ~RUMの統合監視 モジュール別従量(ホスト・データ量) マルチクラウド/ハイブリッドを一元監視したい
New Relic SaaS APMやアプリケーション性能分析を重視する用途 データ量+ユーザー数 アプリケーション性能が主目的
Amazon CloudWatch AWSネイティブ AWSリソースの監視・ログ・アラーム管理 メトリクス・ログ・アラーム単位の従量 AWS単一環境で完結する
Zabbix OSS(自社運用) オンプレミスを含むインフラ監視 ライセンス不要(運用工数・サーバー費用は自社負担) 自社で監視基盤を構築・運用する体制がある場合
Prometheus OSS(自社運用) Kubernetes・メトリクス監視 ライセンス不要(同上) コンテナ中心で内製前提

なお、どのツールを選んでも、監視設計と一次対応体制を誰が担うかという論点は残ります。

【SaaS型比較】New Relicとの機能的な違い

DatadogとNew Relicは、どちらもオブザーバビリティを実現する代表的なSaaS型監視プラットフォームです。
両者の大きな違いは、その成り立ちにあります。
New Relicがアプリケーションのパフォーマンス監視(APM)を強みとして発展してきたのに対し、Datadogはインフラ監視から始まり、APMやログ管理などへ機能を拡張してきました。

現在ではどちらもフルスタックの機能を提供していますが、Datadogはインテグレーションの豊富さやカスタマイズ性の高いダッシュボードに、New RelicはNew RelicはAPMやアプリケーション性能分析を重視する利用シーンで定評があるなど、得意領域に若干の違いが見られます。
どちらの類似サービスを選ぶかは、監視の主目的がインフラ寄りかアプリケーション寄りかによって判断が分かれる場合があります。

【クラウドサービス比較】Amazon CloudWatchとの使い分け

Amazon CloudWatchは、AWSが提供するネイティブの監視サービスです。
EC2インスタンスやRDSなど、AWSリソースの基本的な監視には非常に有効で、AWS環境を利用していれば追加設定なしで利用を開始できます。
一方、Datadogは、AWSだけでなく、Google CloudやAzureといった他のクラウドサービスや、オンプレミスのサーバー、さらには多様なミドルウェアまでを単一のプラットフォームで統合的に監視できる点が大きな違いです。

マルチクラウド環境やハイブリッドクラウド環境を運用している場合や、CloudWatchよりも高度な可視化、複雑なアラート設定を求める場合に、Datadogが有力な選択肢の1つになります。

【OSS比較】Zabbixからの乗り換えで得られるメリット

Zabbixは、ライセンス費用が不要な代表的なオープンソース(OSS)の監視ツールです(有償の技術サポートやクラウド版も提供されています)。
ライセンス費用がかからない点が最大の魅力ですが、監視サーバーの構築、設定、アップデート、故障対応といった運用・維持管理をすべて自社で行う必要があります。
一方、SaaSであるDatadogへ移行することで、これらのインフラ運用負荷を軽減できる点がメリットとしてあげられます。

また、豊富なインテグレーションにより監視対象の追加が容易になるほか、APMやログ管理といった機能をシームレスに連携させ、より高度な監視体制を少ない工数で実現できます。
ただし乗り換え自体には工数がかかります。既存の監視項目の棚卸し、閾値と通知設計の移し替え、並行運用期間の設計、運用手順書の改訂は避けられないため、移行設計から運用までを支援するサービスの活用も検討するとよいでしょう。

Datadogに関するよくある質問

ここでは、Datadogの導入を検討する際や、情報収集の段階でよく寄せられる質問について回答します。
Datadogの概要や他の監視ツールとの違い、始め方など、基本的な疑問点を解消するための情報をまとめました。

Q1. Datadogとは、一言でいうとどのようなツールですか?

A1. サーバー、アプリケーション、ログなど、複雑なIT環境のデータを一元的に収集・可視化できるSaaS型の統合監視プラットフォームです。
システム全体の状態をわかりやすく把握し、問題発生時の迅速な原因特定を支援します。

Q2. DatadogとZabbixやPrometheusのようなOSS監視ツールとの違いは何ですか?

A2. 最大の違いは、DatadogがSaaSとして提供される点です。
サーバー構築や運用が不要で、豊富な連携機能により導入が容易です。
一方、ZabbixなどのOSSは自社で環境を構築・維持する必要がありますが、ライセンス費用はかかりません。

Q3. Datadogの監視を始めるには、まず何をすればよいですか?

A3. 公式サイトで無料トライアルアカウントを作成することから始めます。
その後、監視したいサーバーやコンテナに「Datadog Agent」というソフトウェアをインストールするだけで、基本的なデータの収集と監視が開始されます。

Q4. Datadogの「オブザーバビリティ」とはどういう意味ですか?

A4. システムの内部状態を、外部から得られるデータだけでどれだけ深く理解できるかを示す概念です。
Datadogはこれらのデータを統合的に可視化し、未知の問題でも原因を推測しやすくします。

Q5. Datadogを導入すれば監視体制の課題は解消しますか?

A5. 可視化の課題は解消しますが、運用の課題は残ります。具体的には、アラートの閾値・通知設計、24時間365日の一次対応体制、課金量の継続的な最適化は自社で担う必要があります。これらを含めて任せたい場合は、Datadogを基盤とした監視運用のマネージドサービスを検討するのが現実的です。

Q6. Datadogは監視運用を含めて依頼できますか?

A6. 可能です。NTTドコモビジネスのマルチクラウドマネジメントでは、Datadogの提供のみ、もしくはPoC支援・監視設計・構築・X Managed®による運用アウトソーシングまでを、検討フェーズに合わせて選んで利用できます。

Datadog導入後に残る4つの運用課題と、マネージドサービスという選択肢

Datadogの導入自体は容易ですが、可視化した先の「運用」は自社に残ります。実際の現場でつまずきやすいのは、次の4点です。

(1)アラート設計:何をどの閾値で誰に通知するか。設計が粗いとアラート疲れが起き、重要な障害が埋もれます。
(2)24時間365日の一次対応:検知できても、深夜・休日に切り分けと復旧対応を回せる体制が必要です。
(3)コスト最適化:ホスト数、カスタムメトリクス、ログの取り込み・インデックス量を継続的に見直す作業が発生します。
(4)監視対象とダッシュボードの維持:システム変更に合わせて監視設定を更新し続ける必要があります。

これらを自社だけで抱えるのが難しい場合は、Datadogの導入設計から運用代行までを任せるマネージドサービスの活用が現実的な選択肢です。NTTドコモビジネスのマルチクラウドマネジメント(Datadogを活用したマルチクラウド統合監視サービス)では、Datadogの提供に加えて、無償/有償のPoC支援、監視設計・構築、X Managed®による運用アウトソーシング、継続的改善を担うサービスマネージャーまでを組み合わせて提供しています。

「まずは自社環境で効果を確かめたい」段階であれば無償のPoC支援から、「監視運用そのものを任せたい」段階であれば運用アウトソーシングから、と検討フェーズに合わせて選べます。Datadog単体での提供も可能です。

まとめ

Datadogは、クラウドやコンテナが主流となった現代の複雑なIT環境において、システム全体の状態を可視化し、安定稼働を支援するSaaS型統合監視プラットフォームです。
豊富なインテグレーションによる簡単な導入、直感的なダッシュボード、そしてインフラからアプリケーション、ログまでを横断的に分析できるオールインワンの設計が特徴です。

一方で、コストのコントロールと、アラート設計・24時間365日の一次対応といった運用体制の整備は、ツールを入れるだけでは解決しません。
まずは無料トライアルで使い勝手を確かめ、さらに自社環境での効果とコストを検証したい場合は、専門家によるPoC支援を含むマルチクラウドマネジメントのご相談をご検討ください。監視の設計・構築から運用代行まで、必要な範囲に応じて利用できます。

更新履歴

  • 2026年8月:料金体系(モジュール別課金単位・公表価格)、インテグレーション数(2025年10月に1,000件到達)、無料プラン・トライアル条件を最新情報に更新。他ツールとの比較表、導入コマンド例、導入後の運用課題に関する章を追加。
  • 初回公開:2026年8月

参考・出典

本記事は、Datadog公式サイト、公式料金ページ、公式プレスリリースをもとに、2026年8月時点で確認できる情報を整理したものです。価格・機能・提供条件は変更される場合があるため、導入検討時には必ず最新の公式情報および提供事業者への確認を行ってください。

  • Datadog公式料金ページ(確認日:2026年8月時点)参照。価格・条件は変更される場合があります。
  • Datadog公式プレスリリース『Datadog Reaches 1,000 Integrations...』(2025年10月)参照
  • Datadog公式ドキュメント(Agentインストール手順、インテグレーション設定)

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