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ドコモビジネスの
IoT回線を
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それぞれの定義を仕組みや事例から解説
IoTとは、家電やオフィス機器、建物、工場機械など今までインターネット接続されていなかったモノをネットワークに接続し、データのやりとりや遠隔操作を行う技術です。身近なところでは、自宅のエアコンを職場からスマホで操作する、電気ポットが高齢者の行動をセンサーで取得して家族のスマホに履歴を送信するといった使い方がされています。産業分野では、工場機器の遠隔操作や稼働状況の見える化、故障検知などに使われています。
似た概念を表すものとして「いたるところに存在する」を意味するラテン語に由来する「ユビキタスコンピューティング」という語があります。これは米国の研究者が1991年に発表した論文で提唱して有名になった概念で、社会や生活など身の回りにどこにでもコンピューターがある状態を指しています。
当時はユビキタスを実現するだけの技術が存在しなかったため構想のままに終わりましたが、ここ数年、スマートフォンの普及やセンサーの進化と低価格化、通信環境の向上などを背景に、「いたるところにコンピューターが存在する」という状態が、ここ数年で急速に現実的になってきました。
つまり、ユビキタスコンピューティングの概念を実現する技術の一つがIoTであると言い換えることもできます。
M2M(Machine to Machine)とは、モノ同士が互いに通信を行い、機器の操作や制御、データの交換などを自動で行う技術を指します。前述のユビキタスコンピューティングにおいて進められてきました。
M2Mは「センサー」と動作をフィードバックする「アクチュエーター」の2つで構成されています。センサーでモノの状態を取得し、それに基づきアクチュエーターを操作するという流れです。モノ同士の通信には有線、無線、どちらも利用しますが、携帯電話網が多く利用されています。
一方、IoTの基本構成には「センサー」と「ゲートウェイ」「サーバー」の3つがあります。センサーでモノの状態を取得し、それをインターネット上のサーバーに送り、サーバーで分析した結果に基づきセンサーが付けられた機器を操作したり、メール送信したりします。通信は主に無線が使われます。Bluetooth、Wi-Fi、ZigBee、そしてLPWAと呼ばれる無線通信が広く利用されています。
モノとモノが直接通信を行い、インターネットに必ずしも接続する必要はないM2Mに対して、IoTではサーバーを介しインターネットに接続することが前提になっているのが大きな違いです。
M2Mの例として、省エネルギーを目的とした建物の照明制御システムがあります。熱線、明るさ、画像など複数のセンサーが人の存在有無や明るさを検知し、その結果を調光器にフィードバックして人がいる場所だけ点灯したり光を明るくしたりします。
また、赤外線センサー、カメラ、ミリ波レーダーによって人を検知し、ブレーキを制御して自動で運転停止する自動車の自動ブレーキ(AEBS)もM2Mの技術を利用しています。ほかにも、在庫を自動管理する自動販売機や稼働状況を通知するエレベーターなどにもM2Mの技術が使われています。
現在、M2Mは、IoTに含まれる技術として位置づけられています。どちらも、機器同士が人を介さずに通信を行う点では共通しています。しかし、インターネットに必ずしも接続する必要はないM2Mに対して、IoTではインターネットに接続することが前提になっているのが最も大きな違いです。
M2Mではインターネットを経由せず、機器同士でデータのやりとりや制御を行っているので、通信の遅延が少なく正確な制御が可能になります。これは、事故防止目的などシンプルかつ緊急性の高い用途では大きなメリットとなります。ですから、M2Mは遠隔で機器を制御したり操作する目的で多く使われたりしています。
一方、IoTでは、機器のセンサーが取得したデータをインターネットを介してサーバーに集約できることが大きな特徴です。サーバーに集約したデータを分析して複雑なメッセージを機器に表示したり、データに合わせて自由度の高い操作を行なったりすることが可能になるのです。エアコンや洗濯機など家電を遠隔で操作する、センサーから取得したデータを活用して機器の故障検知などを行う、といったことも可能です。
こうしてIoTにより収集され蓄積されるデータは非常に膨大な量となるため、いわゆる「ビッグデータ」として、他のデータと統合してさらに高度な分析をする素材にもなります。
このように、IoTの場合は「収集したデータを統合して分析し、分析結果に基づきアクションを返す」というように、分析というプロセスを加わっていることが大きな特徴です。
M2Mのメリットは圧倒的に作業の自動化・効率化ができ人員コストの大幅な削減につながることや、ヒューマンエラーの防止に役立つことです。デメリットとしては、機器やシステムの独自性が高いので、通信から動作までの一連のプログラムを個別で開発する必要があり、システム構築の初期費用と運用コストがかさむことが挙げられます。
一方、IoTは、ネットワークカメラや市販のセンサーなど安価な汎用機器を組み合わせて利用できるクラウドサービスなどを利用してシステムを構築することができるため、比較的安価に導入可能です。
また、インターネットを前提としないM2Mは規格の標準化が確立されていないため、機器によっては接続できないといったデメリットもあります。もちろん、これに対しては標準化の動きも進んでいます。Web関連規格を策定するW3Cでは2020年の勧告でWoT(Web of Things)を提唱しています。これはデバイスやネットワークに対してWeb標準技術を利用して標準化するという考え方です。
M2Mと比較したIoTのメリットは、収集したデータの活用に主眼が置かれている点です。サーバーを介しデータを収集・分析して、故障の検知や生産の最適化など複雑な処理を行うことが可能になります。一方のデメリットは、インターネットを経由する過程でサイバー攻撃のリスクが高くなることです。IoTはインターネットに接続しているため、家電などの機器がコンピューターと同じようにマルウェアに感染したり、DDoS攻撃などを受けたりする可能性があり、そこから情報漏洩する恐れもあります。
製造業では、工場内で閉じたネットワークを構築していることも少なくありません。その閉じたネットワークに新たにIoTを導入すると、ネットワークがインターネットにつながるため、新たにサイバー攻撃の対象となる可能性が生まれます。
IoTやM2Mの技術がビジネスにもたらすメリットは非常に大きく、IoTやM2Mに関する市場も急拡大しています。日本のIT専門調査会社が2020年に発表した予測では、国内における2024年のIoT市場規模は約11.5兆円規模に成長するとしています。しかし、IoTやM2Mの技術を導入する際にはいくつか課題があります。
もっとも重要になるのはセキュリティ面の配慮です。IoTではインターネットに接続するため通常のPCやサーバーと同様のセキュリティ対策が必要になりますが、IoT機器に関してはインターネットに接続している機器であるという意識が低く、対策がおろそかになりがちです。またモニターがない機器もあるため、不審な動きがあっても気づきにくいということもあります。
最近ではIoT機器に対するサイバー攻撃も非常に盛んになっており、IoT機器の脆弱性を狙った攻撃が増加傾向にあります。監視カメラ、ルーター、業務用のコピー機など、思わぬところから攻撃されて不正アクセスされるリスクがあり、パスワードを初期設定のままにしない、プログラムを最新の状態にしておくなどの対策のほか、通信の暗号化などが必要です。
では、インターネット接続を行わないM2Mなら安全かというと、必ずしもそうとは言いきれません。工場の閉じた業務系ネットワーク(OTネットワーク)内であっても、USBメモリーを経由してネットワーク内にマルウェア感染が広がることもあります。機器の安全対策は導入前に必ず検討すべき大きな課題です。
セキュリティ対策と合わせてシステム環境全体の整備も事前に行う必要があります。IoT機器を導入する場合、適切なデータ送信を行うために十分な品質の通信回線やサーバーの準備が必要です。また、自社で実現したいことを実行するための人材育成も不可欠です。さらに運用開始後の保守やトラブル対応をどうするかなど、事前に決めるべきことは数多くあります。
詳しく見るIoT、M2Mともビジネスのさまざまな分野で活用されています。M2Mは特に産業系で重用されており、自動車産業の自動運転やエレベーターの制御などではおなじみの技術です。また、建物にセンサーを設置して災害時に被害を測定したり、水道設備の状況把握・設置年数管理を行ったり、数十年単位で補修が必要になる道路や河川など社会インフラの管理用途などで実用化に大きな期待が寄せられています。
一方、IoTはさらに幅広い分野での活用が期待されています。農業では農機具の自動操縦や、遠隔での農作物管理、害虫予防、また錦鯉など養殖業での管理などにも活用されています。また商業施設でのトイレの空き状況通知など、アイデア次第で無限の活用範囲があります。もちろん小売業などでも活用が進められています。
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M2MとIoTは、得意とする分野や用途は異なりますが、どちらも人材不足を始めとする社会的な課題の解決や、暮らしやすい生活を実現するための技術として非常に有用であり、今後もさらに多くの用途に使われていくであろうと予想されています。
M2MやIoTを組み込んだシステムを構築する際には、システムの拡張性も考慮してクラウドを利用したサービスを活用したり、汎用的なサービスをうまく取り入れたりすることが失敗を防ぐポイントです。短期間でIoT/M2M環境を構築できるプラットフォームを提供するパッケージサービスもあるため、各社のソリューションを比較検討することをおすすめします。
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