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ICTソリューション導入事例
ICT Solution File 14 旭化成株式会社様

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企業の神経をつかさどるネットワーク 中国での事業インフラ強化が課題

旭化成株式会社 取締役 兼 常務執行役員 佐藤 克彦 氏 石油化学から、繊維、エレクトロニクス、医薬・医療、住宅・建材など幅広い事業分野で、1923年の創業以来、人びとの“いのち”と“くらし”に貢献し続けてきた旭化成グループは、いっそうの企業価値向上を目指して、2010年を最終年度とする新中期経営計画「Growth Action─2010」に取り組んでいる。その大きなテーマとなっているのが、事業のグローバル展開と国内事業の高付加価値化の2つ。
 特に、ケミカル事業、エレクトロニクス事業、メディカル事業では、売上の4割以上が海外市場へと拡大しており、グローバル展開の重要性が急速に高まっている。しかも、海外市場の急成長に伴い、従来の輸出による供給から、現地での調達・生産による供給へのシフトも求められている。こうした動きが顕著なのが中国だ。
 同社 取締役 兼 常務執行役員 佐藤 克彦氏は、「中国市場の成長は、今後も長期間にわたって継続すると見られます。そのため、しっかりとした経営基盤を現地に築いて、ビジネスの成長に臨む必要があると考えました。そこで、中国におけるグループ全体の事業インフラの強化と合理化を支援するために、旭化成管理(上海)有限公司を設立しました」と説明する。
 同社グループでは、メールや掲示板、スケジュール管理などのグループウェアをはじめ、受発注管理、販売管理などの業務システムを、日本国内のセンター集中型で運用しており、当然そのシステムを利用するにはネットワークが必要だ。佐藤氏は、「ビジネスに多くの情報を必要とする現在、情報を利用する手段であるネットワークは、人間の体で言えば神経です。資金という血液と同様、ネットワークは企業に不可欠な生命線です」と強調する。しかし、中国では、ネットワークが原因でビジネスが遅延する問題に悩まされていた。

解決策は中国でのデータセンター設置 独自の商習慣がプロジェクトの課題

旭化成株式会社 情報システム部 課長 佐々木 一信 氏 従来、海外でのメールの送受信は、NTTコミュニケーションズのモバイルVPNサービス(クライアント接続型のインターネットVPNサービス)を通じて日本国内のメールサーバーにアクセスして行っていた。同社 情報システム部 課長 佐々木 一信氏は、「モバイルVPNサービスを導入した当初は快適に利用できました。しかし、メールでやり取りするデータが肥大化したことと、中国のインターネットバックボーンが混雑したことが原因で、日中間のメールの送受信が極端に遅くなり、受信に4〜5時間かかるケースも報告され、日本とメールをやり取りするために、仕事が深夜にまで及ぶなど、同社グループ内における情報共有の大きな障害になっていました」と説明する。
 同社グループが中国で従来利用していたインターネットVPNは、NTTコミュニケーションズの「モバイルVPN」で導入したもの。ネットワーク環境を改善する解決策について同社 経営戦略室 課長 笹井 正敏氏は、「中国にデータセンターを設置して、現地でメールやERPなどのサーバーを運用すれば、中国拠点間のやり取りが直接行え、メールの利用環境も改善できます。同時に、今後成長する中国国内販売に備えて、現地の製造拠点と営業・販売拠点、そして物流拠点をネットワーク化するといった、中国国内でバリューチェーンを完結させることも可能になります。さらに、中国から日本のLANへの入り口を一元化でき、ウイルスなどのセキュリティ対策にも有効です」と説明する。
 当初、データセンターの構築と10拠点のネットワーク化を、4カ月程度で完了させることを目標としていた。しかし、文化や価値観の違いから特別な対応が求められる中国において、プロジェクトを予定通り完了させるには困難が伴う。そこで同社は、中国でのデータセンターおよびネットワークの構築を、ワンストップでサービス提供でき、日本と同等レベルのサービス品質およびユーザーの利用環境を実現できるパートナーを求めた。佐藤氏は、「当社の神経であるネットワークをお願いするのですから、現地でのマネジメントも含めて全てをワンストップで対応してくれるパートナーが必要です」と語る。
 数社の提案を検討した結果、同社に選ばれたのが、モバイルVPNサービスの提供で実績のあったNTTコミュニケーションズだった。検討の経緯についてグループのネットワークを担当する旭化成ネットワークス株式会社 サービス企画・営業統括部 システム部長 杉水 隆一氏は、「当社の立場に立って、同じ視線で疑問や要望に答えてくれたのがNTTコミュニケーションズでした。NTTコミュニケーションズとなら、パートナーとして共に厳しいプロジェクトに取り組めると判断しました」と説明する。



プロジェクト成功のポイントは“人” パートナーとのチームワークで難題解決

旭化成ネットワークス株式会社 サービス企画・営業統括部 システム部長 杉水 隆一 氏 同社グループの期待通り、NTTコミュニケーションズは、同社グループとのチームワークによって、データセンターと10拠点を結ぶイントラネットの構築を、当初の目標の4カ月で完了した。NTTコミュニケーションズの対応について杉水氏は、「中国では、通信キャリアの担当地域や業務が細分化されており、工事スケジュールや通信費用などについて、多くの業者とそれぞれ交渉する必要があります。さらに、契約や権利が細かく規定されており、例えば建物の管理者との交渉も必要です。しかも、これらを1件ずつ、丁寧に対応していくしか手立てはありません。その対応をNTTコミュニケーションズが行ってくれたお陰で、円滑にプロジェクトを進められました」と説明する。
 さらに佐藤氏は、「ネットワークやシステムといっても、構築するのも利用するのも人です。今回のプロジェクトでは、多くの現地キャリアや業者との交渉を円滑に進めることが成功へのカギでしたが、NTTコミュニケーションズの担当者の方々は、粘り強く、丁寧に対応してくれました」と評価する。
 現在、中国のデータセンターでは、メールやWeb、ERPなどのサーバーが運用されており、中国国内10拠点が専用線で接続されている。また、データセンターと日本とは、新たに国際IP-VPNを導入して、大容量の帯域と信頼性を確保した。新しい環境について佐藤氏は、「中国市場でのビジネスの成長を支えるにふさわしい、事業インフラが実現できました。中国の各拠点から、メールの利用環境が快適になったという声も聞いています。今後は、この成功体験を、他の海外拠点の事業インフラ強化の際に役立てたいと思っています」と意欲を語る。
 現在、次の課題として、セキュリティ対策の強化も進められている。新たに構築したデータセンターに、メールのウイルスチェック機能を導入したほか、今後はWebサイト閲覧時のウイルスチェック、コンテンツフィルタリング、利用ログ収集のシステムや機器の導入も検討している。このセキュリティ対策の強化においても、同社グループのICTソリューションパートナーであるNTTコミュニケーションズが、プロジェクトチームの一員として活躍しているのだ。

■お客さまプロフィール
旭化成株式会社
本社:〒100-0006
東京都千代田区有楽町一丁目1番2号
電話:03-3507-2730(代表)

設立:1931年5月21日
資本金:103,389百万円
従業員数:23,715人(連結)
事業内容:石油化学製品、電子部品・材料、医薬・医療、住宅・建材

※いずれも2007年3月31日現在

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