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著しい経済成長によって、「世界の消費市場」として各国が熱い視線を送る中国。日本企業を含む多くの外資系企業が進出して、中国国内向けビジネスの生産拠点や現地法人、店舗を増やしている。
2010年の国内総生産(GDP)が日本を抜いて世界2位になるなど、今後さらに中国が世界経済をリードしていくことは間違いない。しかしその一方で、長期的なビジネスを考えたとき、いくつかの潜在的な課題が存在する。それは、経済成長による「物価や地価の上昇」「不動産バブルのリスク」「不安定な政治情勢」などだ。2010年には、労働争議の頻発や賃金上昇、尖閣諸島問題を背景とした日中関係の悪化などもあり、中国に一極集中することのリスクがいっそう認識されるようになった。
中国、日本、アメリカの名目GDP(USドル)の推移(1980〜2011年)。2010年度は中国が日本を抜いて世界2位となった。
※2011年度は予測値(経済見通しの数値)
出典:IMF - World Economic Outlook 2011年4月版(http://www.imf.org)
昨今、アジア展開を進める企業の間では「チャイナプラスワン」がキーワードになっている。これは、中国への投資と並行して他国へも投資することで、リスク分散を図るというもの。その「プラスワン」として台頭してきたのが東南アジア、とりわけメコン川流域に位置する国々だ。
ベトナム、タイ、カンボジアの名目GDP(USドル)の推移(1980〜2011年)。成長著しいアジアの新興経済圏として注目される。
※ベトナムの2011年度、タイとカンボジアの2010年度と2011年度は予測値(経済見通しの数値)
出典:IMF - World Economic Outlook 2011年4月版(http://www.imf.org)
メコン川流域のタイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマー、そして中国雲南省と広西チワン族自治区の5ヶ国2省からなる地域は「大メコン圏(Greater Mekong Sub-region)」と呼ばれ、国際的にも注目されている。理由は、「低賃金の労働力」「豊富な土地や天然資源」など、新たな経済圏となる要素を持っているからだ。特にタイ(バンコク)〜カンボジア(プノンペン)〜ベトナム(ホーチミン)を結ぶ南部回廊周辺は、幹線とインフラの整備によって活発な物流ルートとなっており、さらなる経済成長が期待されている。
タイとベトナムを結ぶ南部回廊周辺は新たな経済圏として注目されている。
このようなメコン川流域経済圏へは、中国と同じようにすでに世界中の企業が進出し、活動拠点を置いている。現地企業や本国とのやり取りにおいて、ICTツールは必要不可欠だが、インフラ面の整備は追い付いていないのが現状で、企業にとっては深刻な課題となっている。
既に成長著しいタイとベトナム、さらに両国の経済活動の受け皿としての役割を担うカンボジアは、企業の活動拠点として注目され環境整備が進みつつある。ところが、ICTインフラの整備に関しては決して十分と言えないのが実情だ。そしてこれが、現地で活動する多くの企業にとって悩みとなっている。
2010年2月にNTTComベトナムとベトナム日本商工会が実施したヒアリング調査では、対象となった在ベトナム日系企業80社の約半数から安定性、次いで速度、価格への不満が挙げられた。また、「長時間インターネットが使えない」「復旧までの時間が不明」「原因の説明がない」といったコメントも多かった。
ADSLから光ファイバー(FTTH)への切り替えで少しずつ安定度は増しているものの、落雷や台風といった自然災害、不安定な電力環境は依然として残る。さらに、道路工事やマネジメント不足による誤廃止、メンテナンスの未周知や直前の通告が招く故障といった人災も少なくない。このような状況は、ベトナムに限らず近隣諸国で共通したもので、多くの企業が品質改善を切望している。
一方、ネットワークのトラフィックが急増する中で、安定的な事業継続には高いサービス品質と信頼性のインフラ基盤提供が急務となる。NTT Comでは、このようなニーズに応えるために、2011年3月にカンボジアにて企業向けインターネット接続サービスの提供を開始した。さらに4月にはベトナムの国際インターネット接続サービス提供で政府機関VNNICと協業するなど、メコン川流域およびアジア地域で高品質なICTインフラの提供を拡大している。
NTT Comタイでは、グローバルキャリアとして初めてカンボジアで国際インターネット接続サービスを提供しており、カンボジア政府からもNTT Comの進出による通信インフラ全般のレベルアップを期待されています。カンボジアには海底ケーブルの陸揚げがなく、ベトナム経由で海外へアクセスするのが一般的でしたが、タイ経由の国際ネットワークへのダイレクトアクセスを準備することで、高品質化を実現しました。また、NTT ComのISP設備を現地へ導入してタイのオペレーションセンターから24時間監視することで、通信品質も担保しています。これらにより、カンボジアのお客さまはもちろん、カンボジアへ接続するタイのお客さまに対しても、他社にはない高品質なカンボジア向けネットワークを提供しています。
現地のお客さまからは、現地業者では契約どおりの回線速度が出なかったり、故障やメンテナンスでのサービス断が多かった、という悩みをよく聞いていましたが、NTT
Comのサービスに対しては、速度はもちろん、故障発生率や不具合時の対応について、満足いただいています。
このように、タイやカンボジア、他のアジア地域で同じNTT Comを利用していただくことで、一定水準のサービスが利用できます。これは、企業さまには大きなメリットになると考えています。
2011年は、大手企業も含めてカンボジアへの投資が急増しており、ラオス、ミャンマーも含めた「タイプラスワン」のビジネス拡大が見込めると考えています。
NTT Comベトナムでは、現地通信会社との合弁会社であるGlobal Data Service JSC(GDS)を通して、国際ネット接続事業を行っています。GDSは、ベトナムで唯一の国際標準データセンターであり、政府関係企業にも利用されています。
ベトナム、タイ、フィリピンに複数の拠点を持つお客さまからは、「現地ISP(インターネット接続業者)が提供するサービスの不安定さや、2006年に起きた台湾沖地震で通信不能になった経験から、現地ISPに不満があったが、NTT
Comの通信サービスを導入して、快適さと冗長化を実現できた」というコメントもいただきました。
NTT Comベトナムでは、メコン川流域経済圏で最新かつ安定したICTサービスを提供し、その国々の経済成長への貢献と利用いただく企業の皆さまとともに成長することを目指しています。ベトナムはアジアの中でも高度成長の国であり大変注目されています。日本をはじめ、台湾、韓国等周辺諸国からの投資も増加しています。今後はネットワークだけでなく、セキュリティ、クラウド、モバイルなどの付加価値サービスを拡充することで、より一層、お客さまのビジネスに貢献していきたいと考えています。