株式会社Relic

無人店舗の遠隔運用・監視を通じて、
人手不足の解消と新たな買い物体験を実現

導入の背景と課題

TukTuk開発の背景

昨今、多くの産業において人手不足が課題になっているが、対面での接客や人手による作業を前提する業界においては、運営モデルを根本から見直した新しい取り組みが進んでいる。今回ご紹介する「コンビニエンススタンドTukTuk」(以下、TukTukという)は、AIやIoTを活用することで遠隔での運用・監視体制を構築し、省人力で効率のよい店舗運営を実現している。

TukTukはオフィスやマンションなど施設内で展開する小型の無人コンビニである。冷蔵什器にスマートロック、センシング、映像監視などを行う専用デバイスを取り付けることで、温度管理や利用状況の監視などの運営管理を遠隔で実現している。また利用者は専用のスマートフォンアプリを通じて、商品の選択・購入、スマートロックの開錠・購入商品の受け取りを行う。ユーザー単位での購買データの分析や利用者からの商品の要望などを通じて、店舗ごとに最適な品揃えを実現している。

TukTukの遠隔運営を実現する上で必要となったのは、無人店舗とクラウドシステムを接続する通信回線であった。通信回線の選定にあたって重視した点は、「安価で柔軟に設計できる料金体系」、「セキュアなNW構成・簡易なデバイス管理」、そして「デバイスへの遠隔ログイン」の3点である。

対策

セキュアかつコスト最適なネットワークの検討

まず1つめの要件である「安価で柔軟に設計できる料金体系」については、安価でスモールスタートが可能なIoT向けモバイルネットワークサービスであるNTT ComのIoT Connect Mobile Type S(以下、ICM(S)という)を採用した。ICM(S)は通信頻度・容量に合わせたさまざまなプランの選択肢があり、用途に合わせて最適なものを選択できる。また、容量シェア機能の併用により、毎月の通信容量を複数のSIMでシェアすることができ、SIM単位で使用量にばらつきがある場合でも効率的に利用できる。

また、「セキュアなNW構成・簡易なデバイス管理」を実現するために、NTT ComのIoT Connect Gateway(以下ICGWという)のクラウドサービス接続機能を活用することとした。サーバーへの接続時に必要となる暗号化通信は通常端末側での実装が必要となるが、本機能を利用することでICGWサービス内で暗号化通信プロトコルの変換を行うことができる。これにより、端末側の実装にかかる負担やコストを抑え、セキュアな通信環境を構築できた。

「デバイスへの遠隔ログイン」については、同ICGWサービスで提供しているリモートアクセスを採用した。本機能は、店舗の機器にメンテナンスが必要となった際にインターネット回線を通じて一時的なアクセス経路を生成できるものである。VPNを個別に構築する必要がなく、かつ経路は必要な時にのみ生成するため、セキュリティ面でも安心して利用できる点が採用の決め手となった。

効果

無人店舗の効率的な遠隔監視を実現

ICM(S)、ICGWを活用することで、無人店舗の温度管理や利用者の映像といった運営情報を遠隔で監視できるようになり、省人力で効率的な店舗運営を実現した。また2つのサービスは、ともに管理コンソールからワンクリックで連携できるためシステム運用も容易である。さらに回線の初期設定時などに困ったことがあればサービス担当者に相談ができるサポート体制も充実していることもメリットだ。なお、ICGWは今後ICM(S)のみならずWiFiやICM(S)以外のモバイル回線でも利用できるようになる計画(23年度中対応予定)であり、これによりモバイルの電波が届きにくい場所における出店の可能性が広がる。

TukTukは、現在、東京23区および周辺エリアのオフィス施設やマンションなどを中心に出店を進めていて、今後出店エリアや規模を拡大していく予定である。

NTT Comを選んだ理由

  • 安価かつ効率的にデータ容量を活用できるモバイルネットワークサービス
  • クラウドへのセキュアなデータ連携とデバイス管理を簡易な方法で実現
  • 導入にあたっての技術面での手厚いサポート

導入サービス

IoT Connect Mobile® Type S

NTT Comとの契約のみで、日本だけでなく172の国と地域で、eSIMを活用したIoT向けモバイル通信が利用できるサービス。

IoT Connect Gateway

デバイス負荷、セキュアな接続、設定変更の手間などIoTによるデータ収集の悩みにこたえる便利な機能を揃えるサービス。

Smart Data Platform は、
お客さまのデジタル課題に合わせた
最適なサービス・プランの組み合わせを
ご提案することができます

新規導入のご相談やお見積、サービス仕様など
ご不明な点があればお気軽にお問い合わせください

お問い合わせ

このページのトップへ