2020年12月08日

NTT Comが「リモートワークハンドブック」を公開
リモートワークの習熟度を上げるTIPSが満載 社員が発案

沖野雄太さん(左)と菊本瑞葵さん(右)

NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com) ヒューマンリソース部(以下、HR)の岩瀬義昌さんらが中心となり作成した「リモートワークハンドブック」が11月13日に社外向けに公開され、話題となりました。これは、リモートワークネイティブな働き方をまとめたTIPS集です。基本的な事柄が中心ですが、一つひとつを実践することで業務や社員間のコミュニケーションがよりスムーズに実現できます。どのような経緯でリモートワークハンドブックを作成することにしたのか、また、なぜ社外向けに公開したのかについて、岩瀬さんに伺いました。

「リモートワークハンドブック」誕生のきっかけ

私は2020年4月にHRに異動しました。それ以前はWebRTCプラットフォーム「SkyWay」のソフトウエアエンジニアとして、アジャイル開発をしていました。当時から「強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える『働き方革命』」(早川書房)や、68の国や地域でフルリモートを実現しているGitLab社の働き方に影響を受けており、私自身リモートワークを中心にしていましたし、習熟度も高い方だったと思います。

岩瀬さん

岩瀬さん

異動後すぐに緊急事態宣言があり、NTT Com社内でも原則リモートワークが推奨されました。そのタイミングで一気に、本格的なリモートワークへとシフトしたのです。そんな中、あるミーティングの場で山本恭子HR部長に「SkyWay開発チーム時代に培った効果的なリモートワークの方法があります」と伝える機会がありました。そして、5月初旬に山本部長を含めた部内の部門長の皆さんに向けて、リモートワークのプチ勉強会を開催することになったのです。その勉強会の最後に、私は「この内容は全社で使えるものだと思うので、ハンドブックなどに展開していきます」と宣言しました。これが、リモートワークハンドブックを作成することになったそもそもの始まりです。

今後に向けて「スライドのみではなくwiki的な社内ハンドブックで公開予定」「ハンドックの主管はHR(ヒューマンリソース)部、HRで叩きを公開、残りコンテンツは社員の声を聞きつつボトムアップで継続改善を狙う

5月に行われた勉強会の資料の最後でリモートワークハンドブックの作成を宣言

そして、6月上旬に私がハンドブックの骨子を一気に書き上げました。

制作は、HR人材開発部門の都築和久さんと私で進め、その内容を基にイノベーションセンターやアプリケーションサービス部のメンバーからフィードバックをもらい、ブラッシュアップしていきました。

でき上がったドラフト版をSlackや社内SNSで公開したところ、とても好評でした。社内機密に当たる内容が書かれているわけではなかったため、社外向けに公開しようと思い付いたんです。

リモートワークハンドブックのベースはアジャイル開発チームでの経験

リモートワークハンドブックはNTT Comグループの全社員に活用してもらうことを想定し、作成したものです。新型コロナウイルス感染症対策として一気にリモートワークが浸透したこともあり、働き方に不慣れな人が多いと考えたからです。そのため、定番のベスト/グッドプラクティスを知ってもらい、全社の生産性を上げられたらと考えました。

リモートワークハンドブックに収めたTIPSやマナーのベースは、私が以前所属していたSkyWay開発チームの経験によるものです。リモートワークを多用していたチームでしたし、学習文化が非常に強く、さまざまな情報ソースから継続的に良い働き方などの知見を収集していました。また、アジャイル開発を実践していたため、コンスタントに振り返りの時間があり、自然と効率的な働き方を求めて試行錯誤や改善を繰り返す文化も根付いていました。

こうした知見に加えて、今回公表した内容には、NTT Com社内からのフィードバックやアイデアも加えています。

Web版の制作はGitHubを利用 開発力のPRも狙う

公開後も引き続きメンテナンスを続けていこうと、イノベーションセンターの小林泰大さん、データプラットフォームサービス部の増田智彰さんら社内有志が集いました。

制作メンバーの小林さん、疋田さん(左から)

Web化に当たっては、私がコンテンツの編集・アップデートと調整、小林さんがGitHubのパイプライン作成、法務監査部の疋田和大さんがデザインと実装を担当しました。

制作する際に意識したのは公開までのスピード感です。Web化にはできるだけ手をかけず、効率的なサービスを活用することでコアな価値(内容の充実化と速やかな公開)に集中しました。実際に、発案から1~2カ月程度で公開できたのですが、それはGitHubのWebホスティングという機能を活用したからです。

GitHubは元々ソフトウエアの開発プラットフォームで、エンジニア同士がプログラミング用に書いたソースコードを共有し、会話を交わしながら効率良く開発を進めるためのWebサービスです。NTT Com社内でも、多くのエンジニアが活用しています。ソースコードを書く内製エンジニアがいないと使うことのないGitHubを利用することで、「あぁ、この企業はGitHubを使いこなす技術レベルがあるな」とNTT Comの技術力を印象付けることにもつながると考えました。

継続的にアップデートし、社会全体の働き方改革にも貢献したい

Web化にはもう一つの目的もありました。それは、広く世の中の働き方の一助になってほしいということ。そのため、必要な情報は随時更新していく予定です。実際、Web版を公開した直後に、オンライン会議サービス例として、リモートワーク中のメンバーに気軽に話しかけられるオンラインワークスペース「NeWork」を追加しました。

リモートワークハンドブックへの情報追加について、メンバーは適宜、コミュニケーションを取り合っている

アップデートについては、NTT Comの社員でGitHubを使える人であれば、誰でも修正提案を行えます。この修正提案が了承されると、自動的にアップデートされる仕組みとなっています。また、今後の技術的な取り組みとして、修正提案が送られてくると自動的に文章を校正したり、表現が統一できるような仕組みも導入していく予定です。

「リモートワークハンドブック」の中からTIPSを一部ご紹介!

オンライン会議での推奨機材やコミュニケーションツールの活用法、関係構築についてなど、多岐にわたって収録されている「リモートワークハンドブック」。23項目(2020年11月末時点)の有効なプラクティスの中から、一部をご紹介します。

同期コミュニケーション(オンライン会議など)映像の利用/カメラ映像はONを推奨

カメラ映像は表示しておいたほうが、相手に情報量を多く与えられる。例えば、何らかのプレゼンをしているときに、相手の顔のリアクションから理解度をある程度推察できる。仮にカメラ映像が完全に非表示だと、プレゼンターは暗闇に話しているのに近い環境になる。

情報管理ルール(チャットツールの活用)ストック情報とフロー情報の管理ルールを明確に

チャットツールは、その特質上情報が流れる速度が非常に速い(フロー情報)。そのため、重要なコメント(たとえば何らかの方針決定)であっても、数日後にはかなり前のログになることもある。

もちろん検索はできるが、より効率的に情報へアクセスできるよう、重要な情報はストック情報として次のようなストック向けの場所に整理しておく。

  • Wiki(Qiita Team、Confluenceなど)
  • ノートアプリ(Evernote、Notion、OneNoteなど)
  • 社内向けWebサイト(SharePoint Onlineなど)

目標・タスクの共有、可視化

リモートワークでコミュニケーションが密に取れていない場合、ちょっとした課題の解決ができずに浮いてしまったり、タスクの「お見合い」(お互いが着手しない状況)が発生したりすることがある。そのため、「いま誰が何をしていて」「何に困っているのか」を頻度多めで共有する。例えば、「カンバン」の作成は、可視化に効果的である。

毎日、同期のため10分から15分程度のミーティングを開催するのも効果的だ。

いかがでしたでしょうか? ご紹介した以外にも、リモートワークを快適にするヒントをたくさんご紹介しています。一人でも多くの方にご活用いただけると幸いです。ぜひ、参考にしてみてください!

リモートワークハンドブック」はこちら

社員メッセンジャー

NTTコミュニケーションズヒューマンリソース部

岩瀬 義昌

ソフトウェアエンジニアとしてプラットフォーム開発に携ったのち、人事ニアとしてエンジニアのスキルアップやコミュニティ強化などを目的に、勉強会やコンテストなどを開催しています。NTT Comグループのエンジニア達の技術力や取り組みをお届けします!

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