試合日程・結果 / FIXTURES & RESULTS

2017年12月16日14時00分 KICK OFFジャパンラグビートップリーグ 第12節

NTTコミュニケーションズシャイニングアークスNTTコミュニケーションズシャイニングアークス

vs

トヨタ自動車ヴェルブリッツトヨタ自動車ヴェルブリッツ

15vs22

前半8 - 3

後半7 - 19

手に汗握る激闘の末……。
前半リードも敵地で痛い5敗目喫す。

試合風景

悔しい、悔しい敗戦――。

試合後の記者会見で、いつもは毅然と前を向くFL金正奎キャプテンは神妙な面持ち。

あと少しのところで勝利を逃し、ロブ・ペニー ヘッドコーチと共に言葉少なに会見場を後にしました。

真剣勝負に身を投じる選手たちは、時として勝負の綾に翻弄されます。選手・スタッフ、そして彼らの戦いを見届けてきたファンにとっては、12月16日がその時だったかもしれません。

試合風景

12月16日(土)、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(以下アークス)が、愛知・パロマ瑞穂ラグビー場で、トヨタ自動車ヴェルブリッツ(以下トヨタ自動車)と対戦。

トヨタ自動車は、前節終了時点でレッドカンファレンス2位(総勝ち点38)。

同カンファレンス5位(総勝ち点29)につけるアークスとの勝ち点差は「9」で、残り2試合で最大勝ち点「10」を加えれば逆転可能な差です。

しかしFL金正奎キャプテンの心構えは"一戦必勝"。前節の試合終了後、順位争いを意識せず、目の前の試合に集中したいと語っていました。

試合風景
試合風景

会場となった敵地・パロマ瑞穂ラグビー場には5302人が来場しました。

また東京都内のスポーツパブ『HUB新宿銀座口店』ではパブリックビューイングを開催。アークスから7選手(※1)が特別参加し、集まった方々と共に声援を送りました。

※1 PR白隆尚、PR佐藤勇人、PR楢山直幸、LO金嶺志、SH西橋勇人、SH湯本睦、FB沼尻大輝

試合風景

アークスは夏季合宿直後の7月29日に行われた練習試合で、トヨタ自動車に54-38で勝利。お互いに夏季合宿直後のゲームでしたが、特に前半はアタックが冴えて33-14。昨シーズンも第7節で勝利(○19-13)しており、けっして相性の悪くない相手です。

ドローだった第10節神戸製鋼戦(△28-28)から、第11節キヤノン戦ではディフェンスで粘り勝利(○8-3)していたアークス。

迎えた曇り空の午後2時過ぎ。熱戦の約束された試合が、藤内有己レフリーの笛でキックオフとなりました。

試合風景

前半は空いたスペースに対し、多彩にアプローチするアタックが効果てき面。アークス優勢の試合展開となりました。

前半2分、相手のノックオンからマイボールとし、WTB小泉将のキックから敵陣へ。その後はエリアを前後進するものの、同7分、SH光井勇人のボックスキックを確保して連続攻撃を仕掛けます。

この日何度も効果的な突破を見せたCTB石橋拓也らがゲインを切ると、前半9分、左サイドが数的優位の状態に。

ここでCTBブラッキン・カラウリアヘンリーのオフロードパスから、WTB小泉が左隅に確実に押さえて先制トライ(ゴール失敗)。

幸先よくアークスが先制します。5-0。

試合風景

ホームのトヨタ自動車も反転攻勢。

しかしアークスが自陣ゴール前のディフェンスで粘り、前半は互角以上だったスクラム戦では、2回目のスクラムで相手が反則。

しかし前半23分、自陣ラックでオフサイドを犯したアークスに対し、トヨタ自動車はショットを選択。相手10番のペナルティゴール(PG)成功で、スコアは5-3に。

試合風景

直後の前半24分。

アークスはWTB小泉のコールを受けて、自陣左でCTBカラウリアヘンリーが防御裏へキック。これをWTB小泉が確保すると、巧みなステップでゴール前へ。

しかしノックオンによりトライチャンスを失い、その後もビッグタックルを受けてノックオンが起きるなど、アークスに悪いムードが漂います。

試合風景

リードを広げたいアークスは前半32分。

一瞬の間隙を見つけて突進するNO8マフィにSH光井が反応。パスを受けたNO8マフィが大きくゲインラインを突破。ここでトヨタ自動車がノットロールアウェイの反則。

もらった相手ゴールほぼ正面でのペナルティで、アークスはPGを選択。SO小倉順平が右脚を振り抜いてHポールを射抜き、リードを5点(8-3)に広げます。

試合風景

前半終了前になって、反則から自陣ゴール前でピンチを迎えたアークス。ここは相手の得意のモール攻撃を防ぐ好守を披露。

【出血/前半39分→後半1分】NO8アマナキ・レレイ・マフィ→ラーボニ・ウォーレンボスアヤコ

さらに前半終了間際に相手15番が裏へ抜け出し、ディフェンスではフルバックの位置に立ったSO小倉と1対1に。

しかしここでSO小倉が相手のステップに反応し、ノックオンを誘う好タックルで失点を回避。前半を8-3とリードしたまま後半に入ります。

試合風景

前半はチャンスこそ十分に活かせなかったものの、ゴール前のディフェンスでは再三ピンチを防ぎ、スクラムでも奮闘したアークス。

迎えた後半5分には、相手ゴール前でのペナルティで、ショットを狙わずにスクラムを選択。「フォワードでスクラムトライを取ってやろうという気持ちで選択しました」(PR三宮累)

試合風景

スクラムトライこそなかったものの、マイボールを継続して相手インゴールへFW勝負をかけたアークスは、後半9分でした。

フォワード陣がラックサイドをじりじりと前進。最後はPR上田竜太郎が、トライラインの先へ押し込み、今シーズンの自身初トライ!

SO小倉のゴールキック成功で、15-3と大きなリードを手にします。

試合風景
試合風景

しかしここからトヨタ自動車はスクラムで盛り返し、またアークスのミスも重なり、相手にペースを握られてしまいました。

ただ後半14分には、自陣ゴール前での相手ラインアウトで、ふたたびトヨタ自動車の重量FWに抗戦。モールディフェンスからターンオーバーし、粘り勝ちしたFW陣がいっせいに雄叫びを上げました。

ところがここから自陣ゴール前のブレイクダウンでボールを失い、また自陣左のラインアウトでもミスが起き、自陣を脱出することができません。

すると後半21分、ラインアウトミスにつけ込んだ相手6番が、ゴール下に片腕一本でトライを決め(ゴール成功)、リードが5点(15-10)に。

試合風景

【選手入替/後半 21分】PR上田竜太郎→庵奥翔太/PR三宮累→小野慎介

さらに直後の後半22分、右サイドで持ち込んだボールを相手11番に奪われると、そのまま無人のタッチライン際を走り切られ、トヨタ自動車に連続トライ(ゴール失敗)を浴びてしまいます。

残り17分でスコアは振り出し(15-15)に戻りました。

試合風景

【選手入替/後半 25分】FL栗原大介→山下弘資

その後もノックオンなど精彩を欠き、流れを引き寄せられないアークス。

ところが自陣からでも果敢に展開するアークスは、後半27分にCTB石橋がビッグゲイン。SH光井がさらに持ち込み、直後の左ショートサイドでこの日フル出場のHO三浦嶺がランでゴール前へ。

その直後、ラックでの相手の反則が見逃され、一度は相手ボールもCTBカラウリアヘンリーがキックチャージ。

すぐにHO三浦がグラウンディングしたかに見えましたが、相手のラフプレーも含めたTMO判定はなし。しかし相手のノックオンで敵陣ゴール前スクラムのチャンスを得ます。

試合風景

しかし、ホームで負けられないトヨタ自動車がスクラムターンオーバー。

自陣ゴール前から無人のアークス陣へキックを放り込まれ、さらにラックでの反則を誘発され、一転、トヨタ自動車のトライチャンスに。

続くスクラムでもプレッシャーを受け、アドバンテージ状態で相手15番が左中間に逆転トライ(ゴール成功)。

試合時間残り6分で、7点のビハインド(15-22)を背負いました。

試合風景

【選手入替/後半 34分】LO牧野内翔馬→石神勝/NO8アマナキ・レレイ・マフィ→ラーボニ・ウォーレンボスアヤコ

何としても同点、そして逆転勝利を手にしたいアークス。

相手のハイタックルがあってゴール前へ侵入。左右にボールを振りながら、FW陣を中心に這うように一歩ずつ、相手インゴールへ迫ります。

残り時間はさらに減り、いよいよ試合展開は"取るか取られるか"の局面へ。

試合風景

と、地を這いながら28次攻撃を重ねたアークスが、ついに相手インゴールへ雪崩れ込んだ直前――会場に80分間の終了を知らせるホーンが。

29次攻撃目にインゴール上で団子状態となったラックへ、相手を排除にかかるアークス。しかしレフリーはラックのパイルアップを宣告。

あと少しホーンが遅ければ、アークスボールのスクラムで再開される状況。

しかしフルタイムのホーンを受けて、レフリーが吹いたのはノーサイドの笛でした。

試合風景

敗戦も7点差以内のボーナスポイント「1」を獲得したアークスは、6勝1分5敗となり、レッドカンファレンス5位(総勝ち点30)に残留。

この敗戦により、各カンファレンス2位以内が進出できる日本選手権(兼1~4位決定トーナメント)出場の可能性は消えました。

試合風景
試合風景

前節の課題だったアタックは随所で冴え、モールディフェンスなど防御も機能し、前半はスクラム戦で奮闘。あの場面でああしておけば、あと少しフルタイムのホーンが遅ければ――。

"たられば"の想像ばかりしてしまう試合展開も、アークスのリーグ戦は1試合を残しています。

さらに新春に待ち受けているのは、順位決定トーナメントという重要な戦い。試合後にインタビューした選手たちの目は、すでに次の戦いへ向けられていました。

次戦のリーグ最終戦、第13節で相まみえるのは、"千葉ダービー"クボタスピアーズ戦。12月24日(日)、千葉・フクダ電子アリーナがその舞台となります。

試合風景

ロブ・ペニー ヘッドコーチの声

ロブ・ペニーHC

モールのディフェンスについては良かったと思います。基本的に我々のプレーは良かったのですが、他のコントロールできない部分が、チームに悪い影響を及ぼしました。

FL金正奎キャプテンの声

金正奎キャプテン

自分たちがやってきたことをしっかり信じて、良いアタックもできました。(身体の)大きなチームですし、僕たちとしてはスペースに対して狙っていこうということで、そこは上手くできていたと思います。

PR三宮累選手の声

三宮累選手

――きょうのスクラムを振り返ってください。

前半はそこまで大きく崩されることはなかったのですが、後半に相手が(プレッシャーなどを)かけてくるのに対して、上手く対応しきれませんでした。きょうの試合はそこが安定しなかった結果、悪い流れになったと思います。

自分なりに分かっていたつもりでしたが、セットプレーの重要性をあらためて理解した試合でした。いま以上に責任をもってやらなければいけないと実感しました。

――後半最初はペナルティゴールを狙える場面で、あえてスクラムを選択して勝負をかけました。

フォワード全体でスクラムトライを取ってやろうという気持ちで選択しました。

その時のスクラムは悪くはありませんでしたが、僕がトイメン(相手1番)に勝っていれば、そのまま押し切れたんじゃないかなと思います。

――ファンの皆さまへメッセージをお願いします。

クボタ戦は絶対にスクラムで完全勝利して年を越したいと思います。応援よろしくお願い致します。

WTB小泉将選手の声

小泉将選手

――きょうの試合を振り返ってください。

自分もですが、最後はミスも目立ちました。トヨタ自動車さんの激しいアタックを最後まで守り切れなかった、ということが敗因なのかなと思います。

――ご自身のプレーではたくさんの見せ場がありました。

前節からずっと栗原(徹スキルコーチ)さんなどから指導を受けていました。裏のスペースが見えたらコールをかけるなど、コミュニケーションをとった結果、良いボールが良いボールが回ってきたのかなと思います。

――敗戦後、チームでどんな話がありましたか?

とにかく"あとの話"をしてもしょうがない、ということです。目の前のクボタさんに絶対に勝つ、というところを目標にしてやっていきたいと思います。

――ファンの皆さまへメッセージをお願いします。

次の試合を絶対に勝ちにいく、という全員の姿勢を見てほしいと思います。また、変わらず応援して頂きたいです。応援よろしくお願い致します。

試合写真
試合写真
試合写真
試合写真
試合写真
試合写真
試合写真
試合写真
試合写真
試合写真
試合写真
試合写真

*試合写真は、公式facebookページにも多数掲載しています。