試合日程・結果

終了ホーンが鳴った後の逆転トライ!歓喜!

ShiningArcs

20

VS

クボタスピアーズ

18

ケーズデンキスタジアム水戸。快晴。きりりと空気が引き締まる。もはやこれ以上負けるわけにはいかない。試合前の練習では、引き締まった緊張感が漂う。前向きに各選手から声が出る。スタンドでは今日も多くのファンの方々が応援を送ってくれています。

14時5分、シャイニングアークスボールでキックオフ。深めに蹴ったボールをキャッチした相手に、この日もゲームキャプテンを務めるFL石神勝選手が猛然とタックルを浴びせる。今日の試合に挑む気持ちを体で現したような、気持ちの籠ったこのタックルで、チームに火を点ける。

2分、ファーストスクラム。だが、アーリーエンゲージの反則を取られてしまう。再び相手ボールのスクラムでプレッシャーをかけ、相手がコラプシングの反則を犯す。距離は約30m。だが、これを名手SO君島良夫選手が外してしまう。

その後もセットプレーで相手にプレッシャーをかけ、敵陣で展開し攻撃をしかけるが、相手のディフェンスラインを破れない。15分ごろからは逆に攻め込まれる場面が多くなる。20分、パスをインターセプトされ、相手にゴール前まで独走される。しかし、CTB山下大悟選手が追いついて相手をタッチライン外に追し出す。22分、自陣ゴール前15mでオフサイドの反則を犯してしまう。相手がショットを選択。これが決まり、0-3と先制されてしまう。

28分、敵陣で相手がオーバーザトップの反則。タッチへ蹴り出し、敵陣ゴール前5mでのマイボールラインアウト。連続攻撃をしかけるがトライを奪えない。逆に33分、自陣での相手ボールスクラムからタッチラインぎわを突破され、逆サイドに振られて、最後は完全に余られてトライ。G×0-8。このまま得点は動かず前半終了。

クボタボールで後半キックオフ。2分、敵陣30mで相手がホールディングの反則。ショットを選択し、君島選手が今度は確実に決める。3-8。5分、今度は逆に相手にPGを決められ、3-11。

14分、菊池選手が大きくゲインし、相手陣内深くに入り込む。そして、22m内で展開し、最後は再び大外の菊池選手に回って右隅にトライ。G×8-11。
27分、敵陣40mでのマイボールスクラムからCTBマット・サンダーズ選手が抜け出す。敵陣22m内で展開し、最後はオフロードで君島選手に渡って、そのまま自ら飛び込んでトライ。G15-11。この日、ついにリードを奪う。

PR山口泰生選手OUT、秋葉俊和選手IN。

しかし、その後自陣深くまで攻め込まれる。ゴール前で必死の防戦。相手がノックオンし、ゴール前でマイボールスクラム。

FL石神勝選手OUT、山下弘資選手IN。

37分、ゴール前スクラムから後方のSH鶴田諒選手がボールをピックアップしてパスしようとしたところ、相手FL選手が手を出して下に落ちたところを、相手No.8に拾われてトライを奪われてしまう。G15-18。再び逆転されてしまう。

PR斉藤展士選手OUT、小野慎介選手IN。

残り3分。相手にボールを渡すわけにはいかない。10mラインギリギリを狙ったキックオフ。誰もまだゲームを諦めていない。ボールをキープして敵陣で攻め込む。クボタがノットロールアウェイの反則。点差は3点。PGを選択して決めれば同点になるところだが、勝ちにこだわってタッチに蹴り出し、マイボールラインアウト。そして大きく展開し、数的有利になったところで最後大外の菊池選手にパスが渡り、そのままトライに持ち込めると誰もが思ったところで、痛恨のハンドリングミス。万事窮す、とファンの皆が思ったかもしれない。だが、選手はまだ諦めていなかった。そして、ボールを奪い返す。相手の足が止まり始める。そして、ラストワンプレーを宣言するホーンが鳴る。攻め続けるシャイニングアークス。
ロスタイムになっても攻撃の手を緩めず、22m内に入り込んで展開し、最後はまたも大外の菊池選手に渡り、トライを決める。20-18。コンバージョンゴールは決まらなかったが、その瞬間、フルタイム。

勝利!歓喜の瞬間。全力を尽くしてグランドで四つん這いになり立ち上がれなくなった選手たちも。スタンドからは、「万歳!」が自然と沸き起こる。なんとも劇的な勝利。皆がこの瞬間を待っていた。ベンチに戻ってくる選手たちのボロボロの姿。まさに「ALL OUT」した試合。「マンオブザマッチ」は、2トライを上げ、攻守に活躍した菊池選手。前節で約2年ぶりにトップリーグの舞台に返り咲いたばかりである。公式戦に出場できなくとも、努力し続けてきた彼のような選手が輝く瞬間を見られたこともまたこの上なくうれしい。

Bグループ首位のクボタを倒したことも大きい。しかし、まだ一勝しただけである。だが、どんなにかこの一勝を渇望していたことか。闘いは続きます。次節はNTTダービー vs ドコモ戦。共に闘い、共に喜びを。秩父宮で会いましょう。

林雅人監督のコメント

林雅人監督

――今日の試合の感想を。

対戦相手のクボタさんと我々は、1stステージで同じ境遇でした。共に4勝3敗ながら上位グループに進めませんでした。しかし、2ndステージに入って2節を終えて、相手とは天と地の結果になっていました。我々としては、今日どうしても勝たなくてはならなかったので、とにかく勝てたことはうれしいです。

――この試合に向けてのゲームプランは?

改めて、自分たちが1年間磨き続けたディフェンスとセットプレーに立ち戻ろうということにフォーカスして試合に臨みました。前節ではスクラムで優位に立っているのに、それをチームとして勝利に活かせませんでした。FW陣に話を訊いても、今回もセットプレーでは優位に立てるという自信を持っていました。

――そのセットプレーで終始相手にプレッシャーをかけていましたね。

素晴らしいセットプレーでした。とりわけ斉藤選手を中心としたスクラムが素晴らしかったです。ただスクラムで優位に押し込めているものの、今回もそれで十分に相手を追い込めなかった部分もありましたので、そのところは今後の課題です。しかし全体としてセットプレーでゲームを支配し、体を張ったタックルで選手たちが試合を支配していました。菊池選手の体を張った活躍も、長年に渡りBチームでも諦めず、試合に出たいという彼の想いが十分に表れた、実に素晴らしいものでした。

――今日の試合に向けて、どういう盛り上げ方をしてきたのですか。

今日の試合が遠征で良かったと思います。ホテルで長い時間チームが一緒にいられまし、昨晩もゆっくりミーティングができました。そしてホテル出発前に出場選手一人一人にジャージを渡す儀式も出来ました。そこで互いにこの試合に向けた想いを確認しあうことができました。これまでの35年以上に渡るNTTラグビー部の歴史、そして今まで泣きながら引退していった選手たちの努力の歴史の上に自分たちがいることを再確認しました。
そして試合直前のロッカーでは、選手たちは有馬社長から直接激励のお言葉を頂きました。
また、今回の試合に向かうにあたってPCコミュニケーションズ前沢社長から、社員の皆さまに呼びかけ作成してもらった激励の寄せ書きを頂きました。チームが危機に瀕したこのタイミングで激励して下さった前沢社長とPCコミュニケーションズの社員の皆さまのお心遣いに、選手・スタッフ一同心から感激しました。
ご支援やご声援をしてくださる多くの皆さまの想いが、選手に乗り移った80分間だったと思います。

――1stタックルから気持ちが入っていましたね。

そうですね。最初のキックオフで、ゲームキャプテンの石神選手があのような体を張った素晴らしいタックルを相手に浴びせ、チームを大きく勇気づけたと思います。

――タックルもディフェンスもここ2試合と比べると、非常に良かったと思いますが。

前試合から一週間しかありませんでしたので、スキル面での大きな修正は出来ません。通常、試合の四日前にコンタクトの練習をするのですが、今週のコンタクトの練習はすごく良かったですね。今年一番良かったのではと感じています。その後のチーム系の練習でもみんなすごく気持ちが入っていて、これはいいなと思っていました。

――次節のNTTダービー、ドコモ戦に向けて。

選手は今日の試合で死力を尽くしましたので、まず十分に疲労回復し、今回同様何としても勝たなければならない試合ですので、このポジティブ・エネルギーを皆で一致団結して次の勝利に繋げていきたいと思います。

石神勝ゲームキャプテンのコメント

石神勝ゲームキャプテン

チームが連敗していましたので、どうしても勝ちたい一戦でした。接戦になってしまいましたが、勝てたことで次の試合に繋がるいい結果だったと思います。残りのシーズンに向けて、頑張っていきます。

友井川拓キャプテンのコメント

友井川拓キャプテン

――この一週間の過ごし方は?

日々の練習を全力でやるしかないという話をしました。流れが悪かったのですが、自分たちの強みを信じて練習から盛り上げていこうとやってきました。ただ、何かをがらっと変えたということはありません。

――今日のゲームの感想を。

前半は特にセットプレーで相手にプレッシャーをかけることが出来ていたのですが、それがなかなか結果に結びつけることができませんでした。それでもフロントローを中心に切れずによく我慢して試合を通してFWがプレッシャーをかけ続けてくれましたので、最後は相手の足が止まって、スペースができたのかなと思っています。

――ゲームの入りが良かったですね。

そうですね。最初の10分をしっかりしようと確認してゲームに臨みました。石神さんがキャプテンとして1stタックルで体現してくれました。あのタックルでしまったゲームにできたと思います。

――待望の勝利でしたが。

ようやくスタートラインに立ったばかりです。2試合負けた代償は大きかったですが、それをしっかりプラスにできるように一戦一戦大事に頑張っていきます。

――友井川選手自身の怪我の具合は?

次節は怪我の状態は大丈夫だと思いますが、まず、菊池選手と小泉選手にパフォーマンスで勝たなくてはなりません。先週から練習に戻れましたので、チームを引っ張るのは僕の役目なのですが、今は石神さんやベテランの選手がチームを引っ張ってくれています。そこは本当に感謝しています。あとはゲームに出られるようになったら、パフォーマンスを上げて頑張るしか無いですね。ただ僕としては、菊池選手が今までなかなか出番が無かったのに、チャンスをきっちりものにできたことがうれしいですね。練習であいつがどれだけ努力していたか、みんな知っていますし。僕も彼らよりもいいパフォーマンスを出せなくては試合に出られません。

――こういう時に、ベテラン選手の力は大きいですか。

やっぱり2敗して流れが悪い時に、ベテランの力は大きいですね。今日も、大悟さんも素晴らしかったですし。ベテランが多いチームでもありますので、こういうしんどい時にはいいですね。

――友井川選手個人には、今シーズンこそ10トライ以上を期待しますが。

FWが頑張ってくれていますので、外側にスペースが出来るようになっています。自分が試合に出た時には、そこを活かしてしっかりトライを獲っていきたいと思っています。

――ファンの皆さんにも、ようやく溜飲が下がる試合ができましたね。

当たり前ですが、勝てば皆さんが喜んでくれますし、負けが続くと一緒になって悔しがってくださるのはうれしく思います。多少プレッシャーもありますが(笑)。

菊池功一郎選手のコメント(本日のマン・オブ・ザ・マッチ)

菊池功一郎選手

――まずは、今日の試合の感想を。

負けが続いてチームの雰囲気としては落ち気味だったのですが、今日の試合がとても重要な一戦であることはみんなで話し合っていました。試合前のアップから盛り上げていこうと、雰囲気は良かったです。なんとか緊張しないでいこうと試合に臨みましたが、やっぱり厳しい試合にはなってしまいました。試合の入りの10分を大事にして強気で前に行こうと話していて、そのまま力を出し切ろうと取り組みました。

――崖っぷちに立った時に、このチームは力を発揮する気もするのですが。

その意識は無いのですが、追い込まれないと力を出せていないことは、反省点でもあります。勝っている時には、どこかで気持ちに緩みが出てしまうのかもしれませんね。今日はいい試合ができましたので、これを続けられるように頑張ります。

――前節での公式戦出場には、間が開きましたね。

そうですね。2年ぶりですね。去年一年間試合に出られなくて、結構悔しい思いをしていました。今年は、個人的には公式戦出場を目指してやってきました。春から練習試合ではAチームに入れてもらっていたのですが、夏合宿で怪我をしてしまってBチームに落ちてしまいました。ただ、いつでも上で出られる準備はしてきました。今日の試合は無我夢中で取り組みました。

――菊池選手らしいトライができましたね。

結構ボールが回ってきましたが、個人的にミスも多かったのでなんとかチームに貢献したいと思ってプレーしていました。うまく結果を出せてホッとしています。

――最後のトライの前に、ゴール前でボールを落としてしまうプレーがありましたが。

あの時は、正直に言って頭が真っ白になってしまいました。FWに助けてもらって最終的に勝てて良かったです。マンオブザマッチを取れたことよりも、チームが勝ててホッとしたうれしさの方が大きいですね。次がドコモ戦でまた負けられない試合が続きますので、一戦一戦を全力で戦うだけです。

*試合写真は、公式facebookページにも多数掲載しています。

ページトップへ