試合日程・結果

初の学生を相手に攻めあぐむが、接戦を制す

ShiningArcs

11

VS

東海大学

7

2月7日、第47回 日本ラグビーフットボール選手権大会第1回戦は秩父宮ラグビー場で行われ、ShiningArcsは、大学選手権準優勝チームの東海大学と対戦した。
日本ラグビーフットボール選手権大会とは、社会人、学生、クラブチームがトーナメントを組み、日本一のチームを決定する全国大会である。第47回となる今年の出場チーム枠は10チームのみ。ShiningArcsはトップチャレンジマッチ1を制したことにより、名誉ある今大会への出場権を獲得し、今日を迎えた。
この日対戦する東海大学は、関東大学ラグビーリーグ戦で3連覇を達成し、初の大学選手権決勝進出を果たす。惜しくも準優勝の成績となったものの、近年著しく躍進を遂げる勢いのあるチームである。昨年12月のトップイースト初優勝以来、未踏の領域を前進し続けるShiningArcsは、さらに一歩踏み込んだ戦いとなるが、来季に迎えるトップリーグというさらに厳しいステージに向け、是非とも勝利を飾り、全国の舞台で活躍してもらいたい。

先制点を奪うが、一瞬の隙に逆転を許してしまう

12時、強い向かい風の中、ShiningArcsのキックで試合開始。両チームともにキックの応酬を交わし、相手の出方を探り合うような立ち上がりを見せたが、先に優位に立ったのは東海大だった。3分、自陣ゴール前まで攻め込まれ、東海大のスクラムとなる。日本代表選手を有する東海大FWが、サイドアタックや、ドライビングモール等の連続攻撃でトライを狙う。ゴールライン間際の厳しい防戦が続いたが、東海大がノックオンを犯し、いきなり招いた窮地はしのいだ。

先手を打たれたShiningArcsだが、スクラムの強さ、タックルの強さなど、やはり社会人の実力と言うべきか、パワーにおいては優位に立ち試合を進めている。しかし、高い機動力を誇る東海大は、ブレイクダウンに対するFWの働きかけが早く、接点では東海大のプレッシャーを受ける形となってしまう。そのため、味方へのボールの供給が遅れ、突破する選手が出ても後が続かず、攻撃のリズムが掴めない。また、2次攻撃、3次攻撃と続いても、東海大は足を動かして食らいつき、最終的にはボールを持つ選手が孤立してしまう場面が目立つ。さらに、強い向かい風と、足を取られるピッチコンディション等の悪条件も加って、ShiningArcsの持ち味が発揮されないまま試合は進んでいく。

ようやく得点チャンスに辿り着いたのは25分。相手陣ゴール前でペナルティを獲得し、タッチに蹴りだしてShiningArcsのラインアウト。投げ込まれたボールはしっかりキャッチ、そこからモールを組んで押し込みたいところだったが、崩されてラックとなる。FWがサイドアタックを繰り返し、何とかトライをねじ込もうとするが、ノットリリースザボールの反則を犯してしまい、このチャンスを逃す。
その後はまた、両チームとも主導権を握れぬまま試合は進み、得点は動かぬまま前半終盤を迎える。

このまま前半が終わると思われた37分。徐々に敵陣で攻撃する場面を増やしていたShiningArcsに再びチャンスがめぐって来た。FB栗源徹が放ったハイパントを相手選手がキャッチミス、こぼれたボールにCTB川本祐輝が飛び込んでセービングし、東海大からボールを死守する。すぐにWTB友井川拓が反応し、ボールを拾い上げ、自ら持ち込んで左隅にトライを挙げる。強風が吹き止まぬ中、SO君島良夫のコンバージョンは外れてしまうが、5-0と先制する。
しかし、前半終了間際にリードを奪えたことで油断が生まれたのか、前半終了を知らせるホーンも鳴った40分、自陣ゴール前のラックから、東海大のSHに一瞬空いたディフェンスのギャップに走りこまれ、同点のトライを許してしまう。さらに、コンバージョンも決められ、5-7と逆転されてしまう。ビハインドを背負ったまま前半を折り返してしまった。

辛くもペナルティゴールで逃げ切る

初めて立つ舞台で圧し掛かる精神的プレッシャーか、または長い戦いで蓄積された疲れなのか、未踏の地に足を踏み入れたShiningArcsは、想像以上に苦しい戦いを強いられた。後半での巻き返しを誓い再びピッチに現れた選手たちを、この日はバックスタンドに陣を張る応援団やサポーターが、大きなエールで迎え入れた。東海大のキックで後半が開始。

ShiningArcsはこのプレースキックをキャッチ出来ず、ノックオンの反則を犯す。東海大はアドバンテージを生かしプレーを続行し、ディフェンスラインを整える間もなくFB豊島にインゴールへの侵入を許してしまった。だが、インゴールでも諦めず追いかけていたところ、FB豊島は7点を狙ったのか、インゴール内でゴールポスト裏の味方へラストパスを出す。そのパスが乱れ、相手がボールをこぼして得点には結びつかなかった。ミスに救われて難をしのいだが、不穏な立ち上がりとなってしまう。
後半6分に、No.8ブラッドリー・ミカ、FBマーク・ジェラードを投入し、チームの蘇りを図りたいところだったが、この日、チームの不調はまとわりつくように長く続いた。
9分に敵陣22メートル付近でペナルティを獲得。長打力を誇るFBマーク・ジェラードがキッカーを務めるが、失敗に終わってしまう。

前半に続きブレイクダウンの攻略に苦しみ、ShiningArcsは持ち味を封じられている。だが東海大もミスを繰り返すようになり、足の動きもわずかではあるが勢いは衰えた。
その後も両チーム決定的な場面を迎えることなく、後半30分過ぎても得点は動かなかった。
31分にSO君島が、ショートパントを上げて東海大のディフェンスの裏を狙った攻撃を仕掛けるが失敗。34分には、FL川上利明が相手のパスに合わせ、インターセプトを狙うがこれも失敗に終わる。時間の経過と共に、2点差のビハインドが重く圧し掛かってくる。
今季初めて目の当たりにするチームの窮地であったが、サポーターは逆転を信じ、声を振り絞ってエールを送り続ける。

その願いが通じたのか、試合終了が押し迫った37分にゴール正面、ポストに近い位置でペナルティを獲得する。ShiningArcsは迷わずPGを選択。SO君島は冷静にこれを決め、8-7と逆転に成功。すると39分にも、ゴール正面の位置でペナルティを獲得する。PGを選択し、君島がゴールを決め、11-7と追加点を挙げたところでノーサイド。ShiningArcsは苦戦の末、東海大学を降し2回戦へと駒を進めた。

結局、最後まで持ち味は出しきれぬまま試合は終わってしまった印象だが、選手たち自身は、初の舞台を経験し、多くの課題を見つけられたのではないだろうか。

第47回 日本ラグビーフットボール選手権大会2回戦となる、対トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦は、2月14日、秩父宮ラグビー場で行われる。トヨタ自動車ヴェルブリッツはトップリーグ上位チームにあたり、今季対戦する相手の中で最も厳しい戦いとなる事が予想される。是非とも応援に駆けつけていただきたい。

山本和林監督のコメント

山本和林監督

東海大学さんの我々に応じた戦い方に、我々が力を出せないまま終わってしまった80分間だった思います。初めて対戦するタイプの相手であることや、スリッピーなグランドコンディションなどの、様々な要因が複合的に影響して、いつものようにプレーが出来てなかったと思いました。来週のトヨタ戦では、我々がこの1年間に一生懸命やってきたことが、トップリーグの強豪チームを相手にどれだけ通用するのか、ということに尽きます。いい準備をして全力でぶつかっていきたいと思います。

シャノン・フレーザーヘッドコーチのコメント

シャノン・フレーザーヘッドコーチ

東海大学さんが、ブレイクダウンに強く、グランドを広く使ったアップテンポな攻撃をしてくるチームということは予想をしていましたが、我々が、プレッシャーを受けることによって、ここまでミスを連発することや、自分たちのプレーが出来なくなることは予想していませんでした。今日の試合で感じたのは、選手たちがこの長いシーズンを戦い続ける中で、肉体的にも精神的にも少し疲れが出てきてしまったのではないかと思っています。ですから、来週の試合に向けて、まずは選手の練習量を調整するなど、リフレッシュさせてから準備を進めていきたいと思います。トヨタ戦では、これまで以上に相手のプレッシャーが強くなることを予想しています。その中で、我々がどれだけボールをキープできるかに掛かっていると思います。

中山浩司キャプテンのコメント

中山浩司キャプテン

今日のように風が強かったり、グランド状態が悪いなどの影響でミスが起こると、プレーのタイミングやリズムが崩れ、ちょっとしたミスでもそれが積み重なって、いつも通りのプレーが出来なくなると思いました。勉強になりました。トップリーグのチームと公式戦で対戦するのは、チームとしては初めてなので、1年間準備してきたことを全て出し尽くしてチャレンジしていきたいと思います。

ページトップへ