試合日程・結果

“FIRST”チームスローガンのもとに、全勝優勝を果たす!

ShiningArcs

13

VS

横河武蔵野アトラスターズ

7

12月26日、2009年度トップイーストリーグ第11戦は秩父宮ラグビー場で行われ、ShiningArcsは横河武蔵野アトラスターズと対戦した。9月13日の開幕から4ヶ月が経ち、リーグはついに最終戦を残すのみとなった。チームは順調な仕上がりを見せ、ベストメンバーが揃ったといえよう。だが、それは横河武蔵野も同じであろう。両チームともここまで10戦全勝。勝ち点の差はわずかに2。相手は、過去ShiningArcs発足元年となる2007年にトップイースト11で対戦し、わずかに及ばず敗れてShiningArcsはトップイースト11に残留し、横河武蔵野はトップリーグへ昇格した。言わば因縁の対決でもある。
今季、“FIRST”をチームスローガンに掲げ、全勝優勝を目標にしてきたShiningArcsにとって、ついに真価を問われる時がやってきた。

試合開始45分前、ShiningArcsのウォーミングアップが始まる。秩父宮ラグビー場に設置されている練習用コートは、都心の立地のせいか、広いスペースは無い。ウォーミングアップは、対戦相手と非常に至近距離で行われる。さらに、周りはビルに囲まれた言わば密閉空間にある。そのためか、闘争心が渦巻くような独特の緊張感がいつも漂う。相手チームを背中に感じながら、選手たちは試合に向けて徐々に集中力を高めていく。
「GO TO THE TOP!」メインスタンドのサポーター席から、選手たちを盛り上げようと、何度もコールが上がる。私設応援団を中心に高まる歓声の中、選手たちがピッチへ飛び出す。陣地の中央に集まり、いつもより少し長めに円陣を組んで決戦前最後の準備を整える15人のメンバー。高まった興奮は一旦抑え、スタンドは静まり返りキックオフの笛を待った。

苦手な前半を克服し、優位に試合を進める

14時。ShiningArcsのキックで試合開始。場内が再び熱気を帯び始めた直後、前半1分。横河武蔵野から上がったハイパントをLO申鏞澈がキャッチ。ラックに持ち込んだところで横河武蔵野がオフサイドの反則を犯す。敵陣22メートル付近の位置で迷わずPGを選択。しかし、SO君島良夫のキックはわずかに反れてバーに跳ね返り、惜しくも最初の得点とはならなかった。だが、そのまま敵陣でボールをキープし続けるShiningArcsに再びチャンスが舞い込んだ。

3分。敵陣ゴール前のラックから右サイドに展開。今季の開幕からスタメン出場を続けるFL佐藤元太がパスを受け、相手を弾き飛ばしてディフェンスラインを突破。完全に振りほどけていなかった相手の手に掴まれるが、FL川上利明がフォローにまわり、パスを受ける。がら空きとなったインゴールへそのまま飛び込み、先制のトライ。早くも訪れたトライシーンにスタンドは一気に沸きあがる。正面に近い角度からのSO君島のコンバージョンは難なく決まり、7-0と先行する。
動きがちぐはぐとなった前節とは打って変わり、スピードに乗った途切れの無いテンポで攻撃を仕掛けるShiningArcsが序盤から試合をコントロールする。また、セットプレーも安定し、キック処理も的確にこなすなど、落ち着いた立ち上がりを見せる。

21分に、敵陣22メートル付近からBKが左サイドに展開。相手のタックルを受けてパスが乱れるが、すかさずWTB菊池功一郎がサポートして、FB栗原徹へボールをつなげ、WTB友井川 拓へ。誰もがトライを確信したこのシーンは、惜しくもスローフォワードの反則を取られる。だがサポーターの声援も選手たちの背中を押し上げているのか、キックオフからおよそ25分間、敵陣内で攻防が続く。
27分に横河武蔵野がペナルティを獲得し、PGを選択するが、このキックは外れて失点は免れる。逆に今度は29分にShiningArcsが敵陣10メートル付近中央でペナルティを獲得し、PGを選択。SO君島が冷静に決め、10-0と点差を広げる。

快調なすべり出しを見せるShiningArcsだが、相手も徐々に持ち前の接点の強さを見せ始め、警戒していた大型FWサモ選手にボールが集まり始めた。しかし、ShiningArcsは足元に飛び込む果敢なタックルでシャットアウトする。今季、徹底して鍛え上げたフィットネスが遺憾なく発揮される。
38分。敵陣内でFWが縦への連続攻撃でじりじりとゴールラインへ迫る。乱れ始めた相手のディフェンス陣形を見計らってSO君島がDGを狙い、これが成功して13-0。貴重な追加点を挙げる。
前半ロスタイム42分には、横河武蔵野がハーフウェイライン付近からPGを狙ったが外れ、相手に点を与えずにリードしたまま前半を折り返した。

鍛え抜かれたディフェンスで最後まで凌ぎ切り、ついに勝利の笛が!

リーグ終盤戦に差し掛かり始めた頃から、何人かの選手たちやシャノン・フレーザーHCが口にしていた、「メンタルの強化」が実を結んだのだろうか。決勝の大一番にもかかわらず、自信に溢れる全力のパフォーマンスを見せつけた前半。だが、先制トライと着実に稼いだ得点でリードは得たものの、安心できる点差ではない。選手がピッチに戻り、再び場内に緊張感が張り詰めると、リーグ最後の40分が始まった。

横河武蔵野のキックで試合再開。前半、試合をコントロールし、封じ込めに成功したように見えたが、後半になり、相手は堰を切ったかのようにアタックを仕掛けてくる。後半4分。連続攻撃に耐え切れず、ついに相手の突破を許してトライを奪われる。コンバージョンも決められて、13-7。いきなり逆転可能な点差に迫られる。相手が強敵である以上、わずかな時間で試合の勝敗はどちらに傾くかわからなくなる。スタンド全体がじっと試合の行方を見守る。
早い段階でFBマーク・ジェラードを投入し、横河武蔵野へ傾き始めた流れを断ち切ろうとする。キックで陣地の獲得を狙うFBマーク・ジェラードだったが、思うように陣地の回復は果たせなかった。
後半15分を過ぎた頃、気が付いてみれば、選手たちのユニフォームには泥がまみれ、押しては返される死闘を繰り広げている。

23分に、横河武蔵野が自陣ゴール前まで押し寄せ、モールの押し合いとなる。固唾を飲んで見守っていた両チームのサポーターも、応援合戦へ次第とヒートアップした。
後半も30分を過ぎ、登録している選手のほとんどを投入し突破口を探すが、両チーム必死の攻防で停滞状態は続く。時計では40分を示した頃、ロスタイムは3分とアナウンスが入る。あとは選手たちを信じて試合終了の笛を待つほかなかった。

ロスタイム、敵陣でボールを支配していたShiningArcs。たたみかける連続攻撃でボールを切らさず、十分にロスタイムを消化したと思われた時間に、WTB友井川がボールをタッチへ蹴り出した。ノーサイドの笛が鳴り、誰もが待ち望んだ瞬間が訪れる。13-7で勝利し、ShiningArcsはリーグ全勝の成績で、悲願のトップイーストリーグ初優勝を果たした。

抱き合い喜びを分かち合う選手たちを、サポーターの大歓声と、ベンチから、スタンドから見守り続けた部員の仲間が迎える。悲願の達成を共に喜び合う。ゴールポストの下で記念の集合写真を撮り、しばし余韻に浸った。

2007年にShiningArcsが発足し、最初に掲げた目標は達成された。しかし、通過点でもあり、今季最大の目標はその先にあるトップリーグ昇格である。年が明け、次に待つのはトップチャレンジシリーズ。1位グループの三つ巴のリーグ戦である。このトップチャレンジシリーズで上位2位に残ることが、トップリーグ昇格の条件である。
トップチャレンジシリーズ第1戦となる、トップキュウシュウ1位の対マツダブルーズーマーズ戦は、1月16日に、コカ・コーラウエスト広島スタジアムで行われる。遠征の試合になるが、是非応援に駆けつけてトップリーグ昇格の瞬間を見届けていただきたい。

山本和林監督のコメント

山本和林監督

今日の優勝は率直に言えば、喜ぶべきことですが、目標はこの後のトップチャレンジシリーズの1位通過にシフトしなければなりません。とは言え、これまでに築き上げてきたものを、さらに積み重ねていくだけですね。トップチャレンジシリーズには去年に苦い思いをした相手もいますので、意識して挑みたいと思います。

シャノン・フレーザーヘッドコーチのコメント

シャノン・フレーザーヘッドコーチ

我々の思うチームのキャラクターが、一番良く出ていた試合だったのではないかと思います。選手一人一人が自立的にチームのキャラクターを出していったことが良かったです。終わったからこそ言えることでもありますが、私たちが予想していた通りにシーズンを戦うことが出来たと思います。しかし、それは選手自身が厳しく練習を重ねてきたこと、そしてその成果を試合で出しきれたことが何よりも今日の優勝へつながったと思います。とにかく「おめでとう。よくやった」と伝えたいです。

中山浩司キャプテンのコメント

中山浩司キャプテン

心から嬉しいの一言です。優勝のかかった試合ではありましたが、今までやってきたことを、シンプルに、何も変えず、信じて戦ってきたことが勝利につながったと思います。トップチャレンジシリーズも全勝で1位通過でトップリーグに昇格したいと思います。

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