試合日程・結果

試合中に軌道修正し、全勝で最終戦に臨む

ShiningArcs

52

VS

日本IBMビックブルー

13

2009年12月19日、ShiningArcsは、敵地ホームグランドで日本IBMビックブルーとの対戦を迎えた。今シーズンも残すは2試合。この日対戦する日本IBMビッグブルーは昨季までトップリーグに在籍していたチームであり、千葉ダービーともなる難敵である。ライバル横河武蔵野アトラスターズは、先週にリーグ10戦目を終え、全勝を保っている。リーグ優勝は、ShiningArcsと横河武蔵野アトラスターズの2チームに絞られた。最終戦での直接対決を控え、今日の試合は負けられないばかりか内容を問われる一戦でもある。この日も私設応援団の方々を始め、多くのファンがグランドに駆け付け、試合前からチームに勇気を与えてくれている。

本来の実力を発揮できなかった前半

13時キックオフ。日本IBMビックブルーのキックで試合が開始。ホームでのサポーターの期待を背負うIBMが、まず先手を取る。前半2分。ShiningArcsが自陣10メートルライン付近でペナルティを与えてしまい、PGを決められて、0-3と先行を許す。
冷え込みが厳しかったこの日は、早朝に霜が降りたせいなのか、グラウンドは非常にスリッピーなコンディションとなっている。急激な切り返しのステップを持ち味とするWTB河津周平を始め、多くの選手たちが体勢の切り替えなどで足が踏ん張れず、このグラウンドに不慣れなShiningArcsは思わぬ悪条件にも苦しめられる。加えてグラウンドへの戸惑いからか、アタックのテンポが今一つ噛み合わず、スピードが乗りきらないうちに相手のディフェンスを受けてしまい、立ち上がりからもたついたまま試合は進む。

13分に、SO君島良夫がタッチライン際でボールを待っていたWTB河津にキックパスを放ち奇襲を仕掛ける。このパスを受けたWTB河津は、すぐさまディフェンスの裏側にグラバーキックを蹴りこんで一気に相手陣深くに前進する。河津は自らこのボールをキャッチして、フォローに来ていたCTB JP・ネルにトライへのラストパスを放ったが、このパスが乱れて奇襲は失敗に終わってしまう。だが、徐々にグラウンドに順応し始めたShiningArcsは、攻撃のテンポが良くなり始める。

18分。敵陣から蹴りこまれたボールをWTB河津がキャッチして、FB佐藤晴紀を経由して、WTB菊池功一郎へパスを回し、ゆっくりと相手ディフェンスの陣形を見極めつつ右サイドに展開する。すると、走りこめる道筋が見えたのか、菊池は一瞬でギヤチェンジしてトップスピードへ加速する。そのままディフェンスの隙間を縫ってゴール中央にトライを挙げる。ようやく初得点を奪い、SO君島のコンバージョンも成功して、7-3と逆転する。
さらに続く20分に、自陣からまたもWTB菊池が持ち込んで大幅にゲインすると、今度はFWがサイドアタックで相手のゴール前まで攻め込み、一度ラックでポイントを形成する。この時一瞬開いた密集の隙間を、SH中山浩司が飛び出してそのままトライに持ち込んだ。SO君島のコンバージョンも決まって、14-3。追加点を挙げる。

立て続けのトライで勢いに乗ると思われたが、今季この日が最終戦のIBMは、全てをぶつけて来るかのような激しいディフェンスと粘りのある攻撃で、ShiningArcsは再び苦しい展開を強いられる。
前半ロスタイム45分。自陣で犯した反則でペナルティを取られ、IBMはPGを選択。このキックが、ゴールポストに跳ね返り相手に渡ってしまう。ラストプレーと思われたが、ゴール前での急なピンチを迎える。慌ててディフェンスラインを整え、ゴールラインを背にして耐えしのごうとするが対応しきれず、とうとう突破を許しトライを奪われる。コンバージョンも決められて、14-10。僅差に迫られて前半を終える。

攻守が噛み合い、相手を寄せ付けなかった後半

前半は不慣れな環境もあってか、ShiningArcs本来のポテンシャルを発揮できないままで終わってしまった。だが、どんな状況下においても選手たちは、各自のポジションでやるべき仕事を完璧にこなさなければならない。それこそが、今シーズンのチームスローガンに掲げられた「FIRST in Standards」なのである。ハーフタイム。シャノン・フレーザーHCが、「目を覚ませ」と浮き足立つチームに渇を入れる。「仲間のためにも自覚を持て」と付け加え、気を引き締めなおした選手たちをグラウンドへ送り出した。

後半開始。ShiningArcsのキックで試合が再開すると、2分にShiningArcsが、5分にIBMが、それぞれPGを決めて17-13と互いに追加点を重ねる。しかしShiningArcsは徐々に気持ちの入れ替えが出来てきたのか、試合の流れを引き込み始める。
9分。敵陣10メートル付近のラインアウトからBK陣が左サイドに展開、後半交代出場のFBマーク・ジェラードにパスが渡り、相手を振り切ってトライを決める。難しい角度のコンバージョンも自ら決めて24-13。続いて20分には、相手陣10メートル付近のスクラムからWTB河津が逆サイドからアタックラインに参加してディフェンスラインのミスマッチを誘う。展開して最後はFBマーク・ジェラードがトライを決める。ここでも自らコンバージョンを決め、31-13と引き離す。

さらに25分に、自陣ゴール前での相手のパスを後半出場のNo.8ブラッドリー・ミカがインターセプトして一気に敵陣10メートルまで独走する。相手に捕まるが巨体を揺らし相手を振り払いながら粘り続けると、BKのフォローが追いつき、最後はFB佐藤晴樹が左隅にトライを挙げる。さらにコンバージョンも決め、38-13と一気に得点を稼いだ。この勢いに相手も飲まれたのか、IBMの前半の勢いは失せ、試合は完全にShiningArcsが支配する。30分、敵陣ゴール前までFWが短いパスをつないで前進し、ラックでポイントを形成。右サイドへ展開するとSO君島はディフェンスのギャップを見逃さず、自ら持ち込んでトライを決める。コンバージョンも決まり45-13。35分にはゴール前のスクラムからBKが左サイドに展開し、一度ラックを作るが、このポイントへFWが早い働きかけをしてNo.8ブラッドリー・ミカが拾い上げゴールに飛び込んでトライ。ゴール正面のコンバージョンも難なく決まり52-13とする。試合は決定的なものとなった。後半は怒涛の5本のトライを挙げてノーサイド。ShiningArcsは勝利した。

通算7本のトライを挙げたことで、勝ち点5も獲得。前半は歯車が噛み合わず、ハーフタイムで不満足な表情を見せる選手たちも多かったが、後半に仕切りなおし、結果を残せたことで選手たちには笑顔が戻り、互いに健闘を称えあった。残すはいよいよトップイーストリーグ最終戦となる12月26日、秩父宮ラグビー場での横河武蔵野アトラスターズ戦。全勝同士の優勝決勝戦である。試合後のミーティングでは、2年前のリーグ最終戦で苦汁をなめた相手に対して、山本和林監督が選手たちに「あの雪辱は必ず晴らそう」と想いを伝える。 ぜひ多くのサポーターの方々の応援で、選手たちを心強くバックアップしていただきたい。

山本和林監督のコメント

山本和林監督

前半に少しもたついてしまい幾つかのプランは実行できませんでしたが、後半は常に敵陣で戦うことを遂行してくれて、80分トータルで見れば良かったと思います。2年前のリーグ最終戦で横河武蔵野さんに敗れて、相手はトップリーグに上がり我々はトップイーストに残留してしまいました。やっとまた同じ舞台に立てることになりましたので、借りを返すつもりで、全力で戦いたいと思います。

シャノン・フレーザーヘッドコーチのコメント

シャノン・フレーザーヘッドコーチ

来週に大事な試合を控えていることを選手たちが意識しすぎて、前半はメンタル面で大きく影響してしまったと思います。その結果スロースタートになってしまいました。現時点でのチームの仕上がりは、リーグ前に掲げた目標に近い形で到達していると思います。特に今日のように、相手の出方によって調整し、試合の中で修正出来る能力は確実にレベルアップしています。プレイヤーの一人一人が自信を持ち始めたことで、チームとしての自信もついてきました。フィジカルに加えて気持ちの面においても良い状態で最終戦を迎えられると思います。

中山浩司キャプテンのコメント

中山浩司キャプテン

前半にミスを重ねてしまい、リズムが作り出せなかったのですが、後半に修正が出来て何とかトライを重ねることが出来て良かったです。横河武蔵野さんは全体的にレベルの高いチームで、特にコンタクトプレーが強いので、当たり負けしないように気持ちの面でしっかり準備して戦いたいと思います。

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