試合日程・結果

頂点に向けて、課題を残した勝利

ShiningArcs

27

VS

東京ガス

19

12月6日、2009年度トップイーストリーグ第9戦は熊谷スポーツ文化公園ラグビー場で行われ、ShiningArcsは東京ガスと対戦した。12月に入り、リーグはいよいよ終盤戦に突入した。前戦では強敵三菱重工相模原ダイナボアーズを降し、今季最初の天王山を勝利で飾ったShiningArcsだが、優勝のその日まではまだまだ乗り越えなければならない山は続く。対戦する東京ガスはアグレッシブなアタックに定評があり、この日の時点でリーグ4位につけている。立て続けに強豪チームとの対戦となるが、勝利をもぎ取り、優勝へ登り詰める勢いをさらに加速してもらいたい。

相手のプレッシャーに、ミスを重ねてしまった前半

試合開始早々、パスミスやキャッチミス等を連発し、自ら出鼻を挫く形で自陣での防戦を強いられる。だが、東京ガスも攻撃の局面でミスを犯し、ShiningArcsはこのミスに救われる形で難をしのいだ。早いところで得点を奪い、試合の主導権を握ろうと思ったのか。前半4分、ハーフウェイラインと敵陣10メートルの間付近で、相手の反則によりペナルティを獲得すると、PGを選択する。角度は難しくないが、ゴールまで距離はあった。群を抜くキック力を誇るFBマーク・ジェラードがキッカーを務め、無風ということもあってボールは真直ぐとゴールに収まり、3-0と先制する。

予想されていた通り、東京ガスは体を張ったアグレッシブなチームであった。ShiningArcsのBK陣は、突破力のあるCTB JP・ネルにボールを集め、攻撃の糸口を切り開こうと突破を図る。しかし、鋭いタックルや手厚く早いプレッシャーを受けてしまい、易々とはゲインラインを突破させてもらえない。また、スクラムやラインアウト等のセットプレーも思うようにコントロールさせてもらえず、追加点を挙げることはおろか、攻撃の形が作れない。 逆に14分には、自陣ゴール前で相手ボールのスクラムとなり、SHのサイドアタックから一気に攻め込まれ、ピンチを招く場面もあったが、ここでも相手のパスミスにより難を逃れる。

20分、しびれを切らしたかのようにFBマーク・ジェラードがハーフウェイラインからDGを狙い場面の打開を図るが、ボールはポストを外れ、打開にはならない。
だが、徐々にエンジンに火がつき始めたのか、敵陣でボールを支配する場面が増え、何度かチャンスが訪れる。22分、敵陣ゴール前でラックのポイントから左サイドに展開。パスを受けたFL川上利明は、相手ディフェンスのギャップに走りこみながらゴールライン目掛けて突進。慌てたディフェンスが思わずFL川上のところに集まると、大外にいたWTB河津周平の前が開く。川上からのロングパスがWTB河津に渡り、今日初めてのトライのチャンスと思われたが、惜しくもゴールラインに持ち込む寸前でタッチに出されてしまう。
続いて24分、キックを蹴りこまれ、ハーフウェイライン付近でFBマーク・ジェラードがキャッチすると、192センチの長身がスルリと流れるように相手ディフェンスを掻い潜りながら右サイドに大きくゲイン。CTB JP・ネルがパスを受け、この勢いのままトライに持ち込みたかったが、これもゴール直前に阻まれる。

流れは掴みかけているように見えた26分、続けて敵陣ゴール前で攻撃を展開するBKが、外側にいたWTB菊池功一郎にパスを放つ。しかしこれを相手選手にインターセプトされてしまう。
前のめりになって攻撃を仕掛けていたShiningArcsは後ろには誰もおらず、ガラ空きの状態となってしまった。ボールを奪った相手選手は既にトップスピードに乗っており、このまま走り去られてトライを奪われるとサポーターの多くが思ったのだろう。ため息と悲鳴が聞こえた。しかし、物凄いスピードで後ろからWTB菊池が追いかける。独走状態と思われた相手選手との距離は徐々に縮まり、ゴールラインまであと数メートルのところで追いつき、何とかタックルで食い止める。だが、さらに相手選手にフォローがついてしまい、プレーがつながってすぐに次の危機が訪れる。しかし、WTB菊池はこの選手にも執念で手をかけノックオンの反則を誘い、ボールを奪い返す。突然訪れた危機は、菊池の必死のファインプレーによって回避された。勝利することのへの執念、真剣さが伝わってくる心を打つプレーに、サポーターからは拍手喝采が沸き起こる。
しかしその執念とは裏腹に、この日は攻撃の歯車が一向に噛み合わず、得点には中々結びつけずにいる。39分に、敵陣10メートル付近で得たペナルティからFBマーク・ジェラードがPGを決め、追加点を挙げて6-0としたが、トライシーンは見ることなくそのまま前半を折り返す。

両チーム共に3トライずつを挙げるが、辛くも逃げ切った後半

予想以上に東京ガスのプレッシャーが厳しいのか。前半、攻撃のリズムを作れるきっかけは何度か見られた。だが後が続かない。潰されてしまうのだ。力を出し切れていない印象が残る。ハーフタイムのわずかな時間で対策を練る。
陣地が変わりShiningArcsのボールで後半がキックオフ。東京ガスは早々と後半に温存しておいた選手を投入。前半と変わらず相手の勢いはまだ衰えを見せない。

しかしShiningArcsも前半に徐々に掴み始めたペースを手放さず、後半10分。敵陣ゴール前でラックのポイントから、SH中山浩司のパスを受けたFL川上がインゴールに飛び込んでこの日最初のトライを奪う。FBマーク・ジェラードのコンバージョンも決まり、13-0。リードを広げる。
念願のトライシーンを見ることができて、更なる追加点を期待するが、続く16分に自陣で犯した反則から、相手のクイックスタートに不意を突かれて、相手BKの展開に対応が遅れ、ついにトライを奪われてしまう。コンバージョンは決まらなかったが、13-5と追い上げを許す。ここからShiningArcsも交代選手を徐々に投入し始めて、チームの再活性化を促す。

すると、交代出場のHO加藤昭仁が早速この期待に応えた。31分。CTB川本祐輝が陣地の獲得を狙い、相手陣深くにボールを蹴りこむが、タッチラインを割らずボールは相手に渡る。相手選手が再びキックで陣地を押し戻そうとしてボールを蹴るモーションに入ると、HO加藤がこのタイミングに合わせて足元へ飛び込んだ。見事チャージに成功。CTB川本がこぼれたボールを拾い上げそのままトライを決める。コンバージョンも決まり20-5と、点差を離す。

続く33分。敵陣10メートル付近で相手BKが攻撃を展開。相手がわずかにパスミスをすると、このタイミングに合わせて飛び出たCTB JP・ネルがインタ-セプトに成功。そのまま中央にトライを決める。コンバージョンは、キッカーがSO君島良夫に変わり、これを難なく成功。27-5として、後半も35分を過ぎ、3トライ3ゴール以上の差を広げて徐々に勝利を引き寄せる。しかし、東京ガスの勢いは折れておらず、またリードの油断からか37分、40分と終了間際に立て続けにトライを奪われてしまう。だが、そのままノーサイドの笛が吹かれ、辛くもShiningArcsは27-19で東京ガスに勝利した。

結局、東京ガスの評判通りのタフさに苦しみ、自らのミスでさらに追い打ちをかけたところもあったが、最後まで試合の主導権を握ることはできなかった。選手たちの表情にも悔しさが滲む。9戦目を終え、ここまで全勝は守ってきたが、この日は3トライに止まったため、今季初めて勝ち点5は逃した。しかし、改めてハイレベルなトップイーストリーグの競争の厳しさを目の当たりにし、一つ一つの勝利が、貴重で誇れる一勝に思えた。

トップイーストリーグ第10戦となる対日本IBMビッグブルー戦は12月19日(土)に、日本IBM八千代グランドで行われる。また12月12日(土)には、サテライトリーグ第3戦となる対三菱重工相模原ダイナボアーズ戦も行われる。サポーターの方々もこれまで以上に熱い声援を届けに是非会場へ駆けつけていただきたい。

山本和林監督のコメント

山本和林監督

常に危機感を持って戦っていて、選手たちも精一杯パフォーマンスをしてくれていると思います。ですが、何か歯車が噛み合わなかったというか、日々積み重ねてきていた成果が存分に発揮できなかった試合だと思います。今日は東京ガスさんのプレッシャーに呑まれたところもありましたが、いかなる状況にも自分たちの力が発揮できるように、きっちり準備をしていきたいです。

シャノン・フレーザーヘッドコーチのコメント

シャノン・フレーザーヘッドコーチ

予想通り東京ガスはアタックに優れたチームでした。ブレイクダウンも相手にコントロールされてしまい非常にタフな試合になりました。さらに我々のプレーの正確性の欠如等が重なってチャンスを潰してしまい、必要以上にタフな試合に自ら追い込んでしまいました。ベーシックなプレーを完璧にこなせるようになることが、残り2戦を勝ち抜くための重要な鍵になります。

ページトップへ