試合日程・結果

今季最初の天王山、全勝対決を制す

ShiningArcs

35

VS

三菱重工相模原

24

11月28日、2009年度トップイーストリーグ第8戦は秩父宮ラグビー場で行われ、ShiningArcsは三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦した。ここまで全勝で、なおかつ勝点5を獲得し続けてきたShiningArcsはこの日までリーグ1位に位置づけている。しかし、三菱重工相模原ダイナボアーズもこの日まで全勝で勝ち進んできており、勝点の差はわずかに1点、現在2位の強豪チームである。昨季はプレーオフこそ勝利したものの、リーグ戦では一度敗れた相手でもある。今季迎える最初の山場であり、優勝を占う大事な一戦を迎えた。
この日も勝利を願い、多くのサポーターの方々が駆けつけてくれた。

課題であったメンタル面を克服した前半

ShiningArcsのキックで試合が始まると、序盤から激しく、かつスピーディーな展開で目まぐるしく試合は進む。ShiningArcsは外へ、内への素早いパス回しで、状況に応じた多様な展開を見せる。一方、三菱重工相模原は大型の外国人選手の突進を攻撃の起点に、FWが短いパスをつなぎながら縦へ縦へと圧力をかけてくる。ブレイクダウン(密集)の場面では、相手FWのプレッシャーが早く、プレーの継続を許してしまうが、今季、徹底してフィジカルを鍛え上げたShiningArcsは、大型選手の突進にも怯まず、鋭いタックルを浴びせ倒し攻撃を食い止める。

最初に得点が動いたのは前半7分、敵陣ゴール前でBKが左サイドに展開、JP・ネルが相手ディフェンスのギャップに走りこんでゲインすると、FWがこのフォローにまわり攻撃を継続する。ここで相手がオフサイドの反則を犯し、ゴール前正面の位置でペナルティを獲得。ShiningArcsは手堅くPGを選択し、FB栗原徹が落ち着いてキックを決め、3-0と先制する。
さらに追加点を挙げて試合の流れを引き込みたいところだが、両チームともスタミナがたっぷりと残っている序盤では、互いに譲らない展開となる。また、上位を争うチーム同士の対決ともあり、一つのミスが一瞬でピンチに転ずるような、緊迫した展開で膠着状態が続く。観客席の応援団も食い入るようにグランドを見つめ、白熱した応援合戦も広げられた。
24分、敵陣ゴール前でShiningArcsのボールでスクラムとなる。No.8ダレン・マーフィーがスクラム後方から飛びだし、SH中山浩司にパスを回しサイドアタックを仕掛ける。このパスが若干乱れてSH中山の攻撃が一瞬遅れるが、FL川上利明がすぐにサポートに加わってパスを受け、そのまま右隅に突進してトライを決める。ようやくこの日ファンが待ちに待った初めてのトライシーンとなった。角度のあるコンバージョンもFB栗原が見事決めて10-0として追加点を挙げる。
しかし30分、自陣10メートル付近でのタックルミスにより相手FW選手に抜け出されると、そのままパスをつながれトライを奪われてしまう。コンバージョンも決まり、10-7と迫られる。ShiningArcsはまだ流れを引き込めずにいた。
なおも接戦の攻防となるが、40分、敵陣10メートル付近で相手の反則によりペナルティを獲得。前半終了間際ともあって、PGを選択し着実に追加点を狙う。ゴールまで距離があったが、FB栗原がこれを決めて、13-7とする。

前半はここまでと思われたが、ロスタイムに入った42分、敵陣10メートル付近で相手がポイントを形成し2次攻撃に転じようとした場面で、相手SHのパスを出すタイミングに合わせてFL川上が勢い良く飛びだす。狙い済ましたかのようにパスコースに走りこみボールをインターセプト。そのまま相手ディフェンスを振り切り、ゴール中央に飛び込んでトライ。前節にケガから復帰を果たしたばかりの川上であったが、ブランクが空いた不安も払拭するような力走で観客を沸かせた。コンバージョンも決まり、20-7と点差の引き離しに成功して前半を折り返した。

リードしているものの、逆転範囲内の点差である。さらに三菱重工相模原には、後半に出場を予想される強敵外国人選手も残っている。当然、まだまだ油断は許されない。前節に選手たちが残したコメントのように、試合の中でレベルアップすることが、今後の強豪チームと戦う上では、さらに重要な要素となる。後半、選手たちのパフォーマンスに期待したい。

接戦をしのいだ後半

三菱重工相模原のボールで後半がキックオフ。6分、敵陣10メートル付近でペナルティを獲得。FB栗原が距離のあるPGに成功して、23-7とする。
まずは追加点を挙げて後半のスタートを切ったものの、今度は自陣ゴール前で相手FWの連続攻撃を受けピンチを招いてしまう。じりじりとゴールラインを脅かされるが、ShiningArcsのFWも食い下がることなくタックルで応戦する。しかし、攻撃のラッシュを畳み掛けた相手も勢いづいたのか、ラインアウトから相手BKが展開を始め、一瞬空いたギャップに走りこまれてタックルをかわされゲインを許す。後ろへ下がる形になり、相手のフォローにディフェンスが間に合わずトライを奪われてしまい、23-12と追い上げを許す。

しかし、後半交代出場したFBマーク・ジェラードの飛距離のあるキックで着実に陣地を稼いで攻め込むなど、チームが得意とする攻撃の形は崩さず、なおも攻め続ける。22分、ゴール前のスクラムからFL川上がサイドアタックを仕掛け、右サイドに相手を引きずりながらゲインすると、SH中山へとつなぎ、逆サイドに展開を試みるが、前には相手ディフェンスが立ちはだかる。そこへ後方からWTB友井川拓が走りこんできて中山からパスを受けると、得意のステップでディフェンンスを翻弄して多くの選手に囲まれながらも突破、そのまま中央にトライを決める。コンバージョンも難なく決まり30-12とする。
わずかに安心したのもつかの間、24分、自陣ゴール前で相手のキックをキャッチミスして、前に落としてノックオンの反則を犯す。このまま相手側にアドバンテージをとられ、プレーは継続されてプレッシャーをかけにきていた相手選手に拾われて、トライを奪われる。コンバージョンも決まり、30-19と追加点を許してしまう。

しかし、選手たちは集中力を切ることはない。31分、敵陣22メートル付近でのラインアウトから展開してラックで一度ポイントを形成し二次攻撃に転じる。BKが攻撃ラインを整えると、左サイドに展開、CTB川本裕揮が、走りこんできたWTB菊池功一郎にパスを返してディフェンスをかわすと、今度は外側を走るWTB友井川に早いパス回しでさらにディフェンスを掻き乱し、そのまま左隅にトライを決める。コンバージョンは外れるが35-19と、試合終盤で大きく引き離した。
試合終了間際のロスタイム42分に、三菱重工相模原に執念のトライを奪われるが、ここでノーサイドの笛が鳴り、ShiningArcsは35-24で勝利した。

これで8試合続けて勝ち点5も獲得。予想通りの激戦となったが、苦戦を強いられた昨季に比べるとShiningArcsの狙い通りに試合は展開していたように思える。今季迎えた最初の山場を乗り越え、チームは徐々に、そして確実に力をつけてきている。いよいよリーグは終盤に差し掛かるが、これまで以上に期待は高まる。

トップイーストリーグ第9戦となる対東京ガス戦は、12月6日(日)に、熊谷スポーツ文化運動公園ラグビー場で行われる。遠征の試合となるが、多くのファンの応援を期待したい。

山本和林監督のコメント

山本和林監督

今日のゲームで勝利したことは素直に嬉しく思います。ですが、相手のペースを断ち切る戦法に焦りが見られたことなど、反省し改善すべき点は多々あったと思います。ただ、勝つことへの貪欲さを持ち続け、ノーサイドまで集中力を切らなかったことは評価すべき点だと思います。まだリーグは続きますので、さらにその意識を伸ばしつつ前進していきたいと思います。

シャノン・フレーザーヘッドコーチのコメント

シャノン・フレーザーヘッドコーチ

相手の強いプレッシャーを受けて、プラン通りに戦術が実行できないところもありましたが、試合の大部分では我々がコントロールしたい部分は実行できたと思っています。リーグ終盤戦に向けて大きくプランを変更することはありませんが、次に対戦する東京ガスはアタッッキングに優れた攻撃的なチームですから、ディフェンス面に特にフォーカスを当てて準備を進めていきたいと思います。

中山浩司キャプテンのコメント

中山浩司キャプテン

試合に臨むにあたって、フィジカルと気持ちの面で相手を上回ることを念頭に準備を進めていたので、そこが達成できたことは良かったことと思います。これまで、自分たちの持っている力がどのくらいのレベルなのかわからないところもありましたが、今日の試合で、自分たちの力がどれくらい通用するのかがある程度把握できましたので、いい意味で自信をもって次の試合につなげられると思います。

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