試合日程・結果

勝ち点5を得るも、苦い勝利

ShiningArcs

36

VS

キヤノン

7

9月27日、2009年度トップイーストリーグ第3戦はNTT千葉総合運動場グラウンドで行われ、この日も多くのShiningArcsファンが駆けつけてくれた。対するは、往年の名スクラムハーフ永友洋司コーチ率いるキヤノンラグビー部である。今季トップイーストに昇格したばかりのキヤノンラグビー部であるが、昨シーズンまでトップリーグに所属していたIBMビックブルーを降しており、その実力はあなどれない。

ほぼイメージ通りに試合を展開した前半

前半、キヤノンのキックオフで始まると、風上に陣を取るShiningArcsは、序盤からキックを多用し敵陣での試合を進める。
「フィジカル面で相手を圧倒しよう」。この日、シャノン・フレーザーヘッドコーチが試合前に選手たちへ投げかけた言葉の通り、序盤は攻守にわたり選手たちの足はよく動いていた。アタックではテンポある連続攻撃を、ディフェンスでは的確な状況判断と素早いボールへの反応で、何度もターンオーバーに成功し敵陣でボールを支配した。

9分、相手の反則からゴール正面でペナルティを獲得すると、SO君島良夫が難無くPGを決め、先制点を挙げた。なおも敵陣で試合を進めるShiningArcs。16分、CTB JP・ネルがゲインラインを突破すると15人が一気に加速した。ラックでポイントを形成しSO君島にパスが渡ると、ぽっかり空いた相手ディフェンスの裏側にすぐさまグラバーキックを蹴りこみ、加速していたWTB友井川拓がキャッチし左隅にトライを決める。一瞬の判断と、アタックに対する高い意識が生んだトライであった。難しい角度であったがSO君島が落ち着いてコンバージョンも決める。

20分、敵陣ゴール前のラインアウトからFWがモールで押し込み、今季初スタメンの新規加入選手、PR山口泰生が潜り込んで2本目のトライを決める。コンバージョンも決まり、リードが続く。
26分、CTB川本祐輝が蹴りこんだボールが相手に渡るが、FW陣の出足の早いプレッシャーで一気にターオーバーし、ボールは再びCTB川本に渡り、フォローに来ていたFB栗原徹に返した。相手ディフェンスが栗原に向かうと、さらにフォローへ来ていたWTB友井川へとパスが渡り、そのまま3本目のトライ。手厚く素早いコンビネーションがキヤノンを圧倒する。
32分には、敵陣ゴール前のスクラムからBKに展開。今季2戦目からスタメン出場する期待のルーキー、WTB菊池功一郎が相手ディフェンスのギャップに走りこみ、自身公式戦初となる4本目のトライを決める。

選手同士が声を掛け合い、ベンチからの指示もムードメーカーのFB栗原が後ろから大きな声でチーム全体に伝える。チーム一体となったいい雰囲気のままゲームは優位に進行すると思われた。 しかし前半終了間際40分、チームの集中力が途切れる。自陣に攻め込まれ、甘いタックルで相手の二次攻撃、三次攻撃を許すと、ディフェンスに穴が開き、トライを奪われてしまう。コンバージョンも決められた。これまでの勢いがややトーンダウンしたまま、前半を29-7で折り返した。

ハーフタイム。「自分たちのやるべき事をやり、正確な情報を共有すれば、自ずと得点はついてくる」シャノン・フレーザーヘッドコーチは、もう一度確かめるように選手たちに語りかける。 「前半35分の集中力を取り戻そう」キャプテン中山浩司が激を飛ばす。「後半は最初から一気にペースを引き戻そう」とさらに選手たちが鼓舞しあった。

意気込みが空回りしてしまった後半

しかし、一度途切れた集中力は中々元に戻らなかった。後半、前半同様キックで陣地の獲得を試みるが、風下となったShiningArcsは思うように陣地を取れない。さらに、焦りから意気込みの空回りを生んでしまっているのか、パスミスや反則も増える。タックルも甘くなり、ターンオーバーの数も圧倒的に減ってしまった。自陣での必死の攻防が続く。11分、交代出場のNo.8ブラッドリー・ミカが敵陣ゴール前で持ち前の突破力を生かし、ようやく5本目のトライを決める。しかし、この波に乗ることはできず、また再び自陣での長い攻防を強いられる。じりじりと時間ばかりが過ぎてゆく。途中出場のFBマーク・ジェラードが再三キックを放ち、試合終盤になり何とか陣地は押し戻すようになったが、前半のような圧倒的な勢いが見られないままノーサイドの笛が吹かれた。

36-7でShiningArcsは勝利した。だが、「このような試合内容ではトップリーグでは通用しない」と、試合後にシャノン・フレーザーヘッドコーチは厳しく選手たちに告げた。強豪チームとの厳しい戦いの中では、常にベストプレーで試合を終えることが必要である。しかし、「内容は悪かったところもあるが、勝って反省できてよかった」(CTB川本)と、選手たちは決して後ろ向きにならず、前を見据えてコメントしてくれた。

トップイーストリーグ第4戦となる対栗田工業戦は、10月17日にまたNTT千葉総合運動場グラウンドで行われる。更に10月3日には、今季から参入したサテライトリーグ第1戦も、同じくNTT千葉総合運動場グランドで行われる。相手はトップイーストからトップリーグに見事ワンシーズンだけで復帰したリコーブラックラムズ。こちらの試合も見逃せない。ぜひまた多くのファンにグランドに駆けつけてほしい。

山本和林監督のコメント

山本和林監督

キヤノンさんとは初めて対戦することもあって、警戒をしつつ準備を整えてきました。しかし、接点での攻防など、前半では出来ていたことが、後半になってからゆるんでしまったと思います。ただ前半と後半とで、ShiningArcsのパフォ-マンスの違いは少しの差だったと思っています。しかし、その少しの差が試合展開を左右すると思うので、その少しの差を埋められるように、また準備をしていきたいと思います。

シャノン・フレーザーヘッドコーチのコメント

シャノン・フレーザーヘッドコーチ

フィジカル面で相手を圧倒するという目的は達成出来たと思います。しかし、スキル面等では反省すべき点はたくさんありました。我々は常に高い基準を掲げているので、今日勝利し、勝ち点5を獲得したことを手放しで喜ぶのではなく、妥協することなく高い基準をチームに求めていきたいと思っています。

中山浩司キャプテンのコメント

中山浩司キャプテン

キヤノンの強いコンタクトプレーに対して、前半はしっかりプレッシャーを与えて押さえることが出来ていたと思いますが、後半になって気持ちが先走ったこともあり、反則が多くなってしまったことは反省するべきことだと思います。今日の反省を生かして、全員が集中して、攻撃するところは攻撃して尚且つ、頭の中では冷静に状況判断出来るよう、コミュニケーション取ることを心がけたいと思います。

川本祐輝選手のコメント

川本祐輝選手

反則の数が多かったり、組織としてのディフェンスが出来ていないところが後半苦しんだ原因だと思います。内容が悪かったとはいえ、沈むことなく、トップリーグ昇格に向けて自分たちのやるべきことをしっかり練習でやっていきたいと思います。

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