平成17年8月11日
(報道発表資料)
株式会社フジテレビジョン
日本電信電話株式会社
NTTコミュニケーションズ株式会社



世界初、120ギガヘルツ帯ミリ波を用いた非圧縮HD映像の
無線多重伝送の共同実験を実施



 株式会社フジテレビジョン(本社:東京都港区、代表取締役社長:村上光一、以下:フジテレビジョン)、日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和田紀夫、以下:NTT)、NTTコミュニケーションズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:和才博美、以下NTT Com)の3社は、120ギガヘルツ帯ミリ波(*1)無線によるHD映像素材(*2)の非圧縮(*3)多重(*4)伝送実験を共同で実施します。

 本実験は、光ファイバのアクセスポイントがない、あるいは敷設困難な中継先からでも、HD映像素材を遅延(*5)なく、かつ複数回線同時に無線伝送可能であることを実証する目的で、8月以降来年春までに数回、フジテレビジョン(台場)やNTT研究所(厚木)等で、非圧縮HD映像の複数回線多重伝送実験を実施するもので、世界初の試みです。

 地上波デジタル放送によるハイビジョン放送の開始により、番組素材のHD伝送に対する必要性が高まっています。現在では、光ファイバを用いたブロードバンドネットワークを利用すれば、HD映像素材を圧縮することなく中継先から伝送することは可能です。
 しかし、光ファイバのアクセスポイントがない、あるいは敷設が難しい等の理由で光ファイバを利用できない中継先からは、HD映像素材を圧縮しマイクロ波無線を用いて伝送しているのが現状です。この場合、映像の圧縮による遅延の発生や画質の劣化等の問題が懸念されています。

 本実験では、NTT研究所が研究を進めている120ギガヘルツ帯ミリ波無線技術、フジテレビのHDコンテンツ制作技術、NTT Comの非圧縮HD伝送技術をはじめ、3社が放送、通信それぞれの事業分野で培ってきた技術やノウハウを持ち寄り、120ギガヘルツ帯ミリ波の利用を想定して、非圧縮HD映像素材の多重無線伝送について、解決すべき主要な技術課題を明らかにし、その実現可能性を検討していきます。

 非圧縮HD映像の無線多重伝送システム構成は図1のとおりです。本システムにより、今月から具体的な実験を開始する予定です。

 現状の無線技術では実現できない非圧縮HD映像素材の無線多重伝送技術により、将来、図2に示すような大規模イベント中継ができるようになると期待されます。


(用語解説)
*1 ギガヘルツ帯、ミリ波
 ヘルツは電波の周波数の単位。ギガヘルツは、10
9ヘルツのこと。30ギガヘルツから300ギガヘルツの電波は、電波の波長が1ミリメートルから10ミリメートルなのでミリ波と呼ばれます。
 NTT研究所では、120ギガヘルツ帯ミリ波無線により、世界初の10ギガビット毎秒の伝送速度を実現しています。

*2 HD映像
 HDは、High Definitionの略で、高精細テレビ(ハイビジョンテレビ)向けの映像のこと。

*3 圧縮
 圧縮とは、映像信号がもともと持つ情報量を間引くことにより、伝送する情報量を少なくすること。

*4 多重伝送
 複数回線の映像信号をまとめて、ひとつのデータ信号として伝送すること。
 今回の実験では、NTT研究所が開発した非圧縮映像伝送システム“i-Visto”(http://www.i-visto.com/)をHD映像の多重装置として使用します。フジテレビとNTT Comの2社はNAB2004(全米放送事業者協会大会)において、“i-Visto”を使い世界初の日米間のHDTV非圧縮IP伝送実験を成功させた実績をもっています。

*5 遅延
 圧縮や伝送された映像信号がもともとの映像信号に対して時間差を生じること。



<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社フジテレビジョン
技術局技術開発室
中山 稔啓
電話:03-5500-8618

日本電信電話株式会社
先端技術総合研究所企画部
為近、甕(もたい)
電話:046-240-5152

NTTコミュニケーションズ株式会社
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