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ギガストリーム


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日経ベンチャー 2008年4月号

週刊エコノミスト 2008年4月8日号


成長志向経営者の心得 成長志向経営者の心得
J‐SOX法施行前夜にあらためて問う
経営者の社会的責任とその果たし方
日本版SOX法と呼ばれる、金融商品取引法の施行が目前に迫っている。この法令施行によって、企業経営の環境が大き く変化する。特に留意しなければならないのは、経営者および企業の責任が、いっそう広範囲まで拡がることだ。これか らの経営では、企業や経営を取り巻く周辺要素への取り組みが、業績といった直接的な要素と同等に評価される。

J-SOX法の本質は事業継続計画にある

講師 日経BP社編集委員・株式会社MM総研代表取締役所長・国際大学(グローコム)教授 中島 洋 氏金融商品取引法の一部規程である、いわゆる「J-SOX法」の施行が目前に迫っている。J-SOX法では、上場企業およびその連結子会社に、会計監査制度の充実と企業の内部統制強化を求めており、事業年度ごとに有価証券報告書と併せて、内部統制報告書の提出が義務付けられる。

J-SOX法では、経営方針や業務規程の遵守、コンプライアンス(法令遵守)、経営や業務の有効性および効率性の向上、リスクマネジメントなど、広範囲かつ多岐にわたる活動が求められる。そして、これらの活動を企業内においてルール化するとともに、その活動を管理・監査する体制を確立し、それらの評価を報告するものが内部統制報告書だ。

中島氏は、「J-SOX法は、一般的に上場企業で相次ぐ会計不祥事を防ぐことが目的とされていますが、実情はBCP(事業継続計画)対策であると捉えるべきでしょう。企業およびそのグループが、事業を中断して株主や取引先、消費者、従業員に損害を与えないよう、その潜在リスクである内部での違法行為や不正、ミスやエラーを、J-SOX法によって防ぐことになるからです」と解説する。

J-SOX法施行をきっかけに、企業の社会責任の範囲が拡がると指摘する。中島氏は、「企業の社会責任として、まず、事業活動が引き起こした公害や環境汚染に対する、企業の責任が明確化されました。次に、消費者およびユーザーへの責任が問われるようになり、製造物責任(PL)法が施行された。そして、セクハラやパワハラといった問題の顕著化や、労働基準法の遵守が求められるようになり、従業員に対する責任も問われるようになりました」と説明する。

さらに、「2006年5月に施行された新会社法により、ステークホルダー(利害関係者)全てに取締役の責務が生じるなど、企業の責任が株主にまで拡がりました。特に上場企業では、BCPや環境対策への姿勢に対する評価が低いと、株価下落につながり経営責任が問われます。従って今後は、J-SOX法への対応も評価対象となるでしょう。こうした経営環境の中で、いかに事業を継続し続けるのか、その方策や仕組みを明示することが、企業や経営者への信頼につながるのです」と、BCP対策が最重要課題であると強調する。

事業を止めないネットワークが企業の生命線

既述の通りJ-SOX法の対象は、上場企業とその連結子会社だ。では、非上場の企業の経営者は、何ら対策を講じる必要はないのだろうか。もちろん、そんなはずはない。中島氏は、「例えば、新潟県の中越沖地震では、ある部品工場が被害を受け、納入先の多くのメーカーが大きな影響を受けました。このように、J-SOX法の対象企業にとって、リスク管理の範囲は取引先にも及びます。そのため、今後は内部統制を含むあらゆるリスクを想定した事業継続計画書を、きちんと示せない企業は取引先として認められず、選別される恐れがあります」と警告する。

それでは、BCP対策として具体的に、まず何をすればよいのだろうか。その答えは、これからの経営を支えるにふさわしいICT(情報通信技術:Information and Communication Technology)環境を整備することだ。中島氏は、「社内の日常的な業務をはじめ、取引先とのやり取り、内部統制の対策やその管理、さらにJ-SOX法への対応についても、情報システムとネットワークを利用しなければ何もできないのが実情です。現在の経営とビジネスはICTに大きく依存していますが、ICTは信頼性やセキュリティにおいて日常的に脅威に晒されており、自然災害以上にBCPを脅かしています」と指摘する。

特に、ネットワークの役割が、今後いっそう重要になる。中島氏は、「先進的な企業では、例えば生産拠点を遠隔地に分散する、いわゆるDR(ディザスタリカバリー)を講じてきました。しかし、現在の生産設備は、情報システムなくして稼働しません。被災した生産拠点を補うには、別の拠点の情報システムに生産指示などの情報を伝えなければならず、そのネットワークが常に稼働していることが前提となります。つまり、ネットワークこそが、企業のまさに生命線なのです」と説明する。

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