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●専用線誕生の背景 専用線誕生以前の通信設備は交換方式しか存在しなかったため、通話が集中した時には交換が込み合い、重要な連絡をしたい企業などでも通話ができないという状態が頻発していた。増大する通信需要に対応し切れなかったのだ。例えば当時、新聞社に対しては予約通話の制度があったが、限りある回線に対してこの予約通話の要望が激しく、需要に応じ切れなかったというエピソードがある。 一方、この時期は急激な電話の普及により、交換機などの通信設備の故障も増加していた。こうした設備面の脆弱性も、迅速かつ確実に連絡を取りたいというニーズに対する障壁となっていた。 ![]() このように、特定者間の迅速かつ頻繁な連絡の必要性の高まりに対して、当時の交換方式では対応しきれない状況の中で、「どのような時でも確実につながる」ことへの需要が顕在化してきたのである。まさに、輻輳*と無縁であることや故障の少なさ、高いセキュリティといった、1対1で設備を占有する専用線ならではの特徴が求められていたと言えるだろう。
*大勢の人が同時に回線を利用するなどでネットワークが混雑し、有効な通信ができなくなってしまうこと ●100年色褪せない価値とは そこで、社会的に見て重要な連絡を頻繁にする必要のある企業や公共団体に対しては、交換手を経由することなく直接1対1で接続するホットラインが認可されるようになり、1906年(明治39年)7月20日、日本初の専用線が誕生することとなった。 以来、設備を専有、高セキュリティ、故障が少ない、災害に強いといった100年前からの特徴はそのままに、現在まで進化を繰り返してきた専用線。高速化や品質の向上、コストの低廉化により導入しやすくなっただけでなく、CSR(企業の社会的責任)やBCM(事業継続管理)などの社会的なニーズが高まる中で、「いつでも確実につながる」という専用線本来の価値が、いま再び見直されてきている。
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