
NTTコミュニケーションズ株式会社
代表取締役社長
持続可能な社会の実現のために、私は、CSRという言葉の捉え方を、企業が社会的責任を果たしていくことから一歩進めたものにすべきと考えております。法令や契約を遵守し基本的な責任を果たすことに加えて、お客さまや従業員をはじめとするあらゆるステークホルダーの方々との間でより強固な信頼関係を築いていくこと、責任に基づく行動だけではなく、より積極的に前へ進み続けることこそがCSRの取組み姿勢となりうると思います。地球環境や労働、生物多様性などのさまざまな問題に対して、企業として少しでも改善していく試みを重ねて持続可能な社会の実現に貢献したいと考えます。
私たちNTTコミュニケーションズグループは、2005年8月にCSRとしての体制を構築して以来、2006年には「CSR基本方針」を定めるとともに、推進担当者および全社員研修を実施するなどさらなるCSR活動の進化に努めました。さらにグループ一人ひとりの具体的なオペレーションへ落とし込む共通目標「事業ビジョン2010」を策定し、「現在と未来を“つなぐ”パートナーとして、豊かな社会と、安心で快適な生活の実現に貢献し、世の中のお客さまに信頼される企業を目指す」ことをミッションといたしました。この“つなぐ”という言葉は、私たち情報通信会社としての仕事の原点です。安定した品質で「安心」「安全」のサービスを提供していくことは、私たちの最も基本的な、かつ最も重要な使命であり、CSRとして私たちグループが本業を通じて取り組む最も注力すべき課題であると考えます。
2006年12月に起きた台湾沖地震によって、海底ケーブルが複数同時に被災、切断して、お客さまへご迷惑をおかけしてしまう事態が発生しました。想定外の大規模災害ではあったのですが、何があっても“つなぐ”使命を果たすという「現場力」を発揮して最短時間で復旧させ、逆にお客さまから感謝していただくことができました。
すべてのステークホルダーとの信頼関係を築いていくためにも、現場力が重要です。そこで、まず、グループのCSR委員長である田村副社長が他のステークホルダーとの接点になる従業員の代表から率直な意見を交えた座談会を実施しました。私たちはステークホルダーの皆さまとのコミュニケーションはまだまだ不十分であるかとは思いますが、今回の座談会を足がかりに、積極的な機会創出をしていきたいと考えています。
今日の社会は、ブロードバンド・ユビキタス化が進展し、インターネットの世界も新たなステージを迎えて通信ネットワークの安全性、安定性がますます重要になっています。それに伴って私たち情報通信会社の役割も重要になり、ステークホルダーの皆さまからいただく期待も大きくなっています。そのことを私たち一人ひとりがしっかりと自覚し、「安心」「安全」なネットワーク社会の実現に向けて、現在を未来へ“つなぐ”CSR活動を推進してまいります。
今後の私たちのCSR活動を一歩でも二歩でも「前へ」進めていきたいと考えておりますので、本報告書をお読みいただき、忌憚の無いご意見を賜りますようお願い申し上げます。
