問い合わせ対応をフローチャート作成やRPA導入で効率化 

問い合わせ対応をフローチャート作成やRPA導入で効率化 

商品に関しての質問やカタログの送付依頼、あるいは会員登録している顧客からの住所変更の依頼など、顧客からのリクエストに応える問い合わせ業務は重要な顧客接点の1つですが、人手不足により問い合わせ対応が負担になっているケースが少なくありません。その課題をどのように解決すべきかについて、仕組みづくりとツールの活用の両方の観点から紹介していきます。問い合わせ数が多すぎて処理しきれないと悩んでいるのであれば、ぜひ参考にしてください。

目次

人手不足で問い合わせをさばききれない!

顧客からの問い合わせを受け付けることが多いコンタクトセンターにおいて、昨今の最大の課題となっているのが人手不足です。少子高齢化が進む日本では業種にかかわらず採用難が続いていますが、特にコンタクトセンターにおけるオペレーターの確保は年々難しくなっているのが実情です。その背景にある理由として、コンタクトセンターは有期雇用が一般的であり、安定して長期間働けることを望む人材が多い現状との間でミスマッチが生じていること、またストレスが大きいのではないかといった不安を持たれることが挙げられるでしょう。

離職率が高いことも問題です。トレーニングやマニュアルが十分に整備されていないため、問い合わせの内容によっては回答できない、あるいは人手不足の影響からSV(スーパーバイザー)のサポートを十分に受けられないなど、不安感の中で問い合わせに対応せざるを得ない状況により、ストレスを溜めてしまうことが大きな理由の1つとして考えられます。

こうした人手不足を放置すれば、問い合わせに対して迅速に対応できないといった事態に陥ることになりかねません。いつ電話してもつながらない、あるいはメールを送ってもなかなか返事が来ないといったことになれば、顧客の信頼を失ってしまうことになります。

問い合わせ内容によっては、営業部など社内の別の部門との連携が発生することもあります。問い合わせ対応が後手に回り、社内の関連部署との連携まで滞るような事態になれば、ビジネスに大きな影響が生じることになりかねないため、即座に解決策を検討すべきです。

問い合わせ対応のフローの整備とマニュアル化

人手不足で問い合わせ対応が滞っている、あるいは回答までに時間がかかっているという状況を改善するために、まず取り組みたいのは、問い合わせ対応における業務フローやマニュアルの整備です。

たとえば電話で住所変更が依頼された場合の処理について、新しい住所の確認とシステムへの登録、対応した内容の記録などといった一連の作業を業務フローとしてまとめ、それを問い合わせ内容ごとに作成していきます。また電話のほかにメールやWebサイトのフォームからの問い合わせもあるのなら、それぞれのチャネルごとに作業フローをまとめます。

マニュアルの整備も重要です。問い合わせがあったときに、どのように応対すべきか、何を聞く必要があるか、システムにはどのように入力すべきかなどについて、文書としてできるだけ細かく整理していきます。

この際、電話応対時にどのように応対すべきかについて、会話の流れがスクリプトやフローチャートとしてマニュアルにまとめられていれば、必要な内容を聞き漏らしてしまい、改めて連絡するなどといったミスを減らすことにつながります。またメールでの問い合わせであれば、返信する文言のテンプレートが用意されていれば、効率的に応対することが可能になります。

このように、問い合わせの内容ごとにフローやマニュアルを整備すればやるべきことが明確になるため、そのオペレーターが初めて受ける問い合わせでもまごついたりすることなく、スムーズに応対できるようになります。これによって1件ごとの対応時間を短縮することができれば、全体的な業務効率の向上にもつながるほか、やるべきことが明確になるため、オペレーターのストレスも軽減できるでしょう。

ツールで人間がやらなくてよい業務をなくす

業務フローやマニュアルを整備する、もう1つの大きなメリットは既存業務の見直しにつながる点です。整備したフローやマニュアルを客観的に見ると、普段行っている業務に実は無駄があることに気づいたり、あるいはもっと効率化できる方法が思い浮かぶといったことが少なくありません。こうして業務を改善することができれば、さらなる効率化が果たせます。

また業務を見直す際には、「本当に人が関わるべき業務か」という視点でもチェックしてみましょう。その分かりやすい例としては、Excelに入力した内容を業務システムに単純に転記するといったものがあります。このような作業は、パソコンを使った作業を自動化するソリューションである「RPA」(Robotic Process Automation)が得意とする部分であり、このRPAを使えば人手を介さずに転記することが可能になります。

問い合わせ内容によっては、Webサイトへ積極的に誘導することも検討すべきでしょう。たとえばカタログの送付依頼に対し、あらかじめ送付先の住所や名前、電話番号などを入力するフォームをWebサイト上に用意しておき、そこへ誘導するといった形です。

ただURLを口頭で的確に伝えるのは容易ではありません。そこで活用できるソリューションが、コンタクトセンターから顧客へ携帯電話のSMSを送信することができる「空電プッシュ」です。これを利用すればURLをメールで送信することが可能になり、口頭で伝える手間を省けます。

また、このような改善を進める上では現状の把握も欠かせません。その際に役立つのが、「フリーダイヤル/ナビダイヤル」のオプションである「トラフィックレポート作成ツール」です。

多くのコンタクトセンターにおいて、すでにITを活用した業務の効率化が進められていますが、今後さらにオペレーターを確保することが難しくなることを考えると、ITを活用した効率化をさらに推し進めるべきでしょう。RPAなどを用いた業務の自動化も視野に入れて、改めて業務を見直してみてはいかがでしょうか。

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