【伝え方】
初対面での好印象は、去り際のひとことが鍵

【伝え方】初対面での好印象は、去り際のひとことが鍵

初対面は最初の数秒で印象が決まるといわれています。ただ、初対面の印象を左右するのは服装などの外見だけではありません。どんな言葉を使うかで、その人の印象は大きく変わってきます。そこで今回は、初対面で好印象を与える言葉選びの鉄板についてご紹介します。

目次

大野 萌子
一般社団法人 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

ポイント1:初対面の会話は、難しすぎない丁寧語が基本

ビジネスに限らずどんなシーンでも、初対面の相手にはできるだけよい印象を与えたいものです。そのための基本中の基本が「ですます調」の丁寧語を使うこと。

敬語は使い方が難しく、下手に謙譲語などを取り入れると、「うちの部長がおっしゃっております」「こちらでよろしかったでしょうか?」など、敬語の使い方がおかしな「バイト敬語」になることも少なくありません。無理に使い慣れない敬語を使うより、シンプルに「です・ます」の丁寧語で十分です。

逆に初対面でNGなのは、流行語やフランクすぎる言葉遣いです。親しくなりたい気持ちがくだけた表現になるのかもしれませんが、相手からすると「初対面なのになれなれしい」「TPOをわきまえない」「学生気分が抜けない」という印象に。

特に気をつけたいのが、同い年や年下とわかった途端に、「なんだ、タメ(もしくは年下)じゃん」などと、急に言葉遣いを変えること。もちろん、お互いの関係性ができた後ならカジュアルな言葉を使うのもありですが、少なくとも初対面では、相手によって態度を変える人という印象にもつながりかねません。

Lane Oatey / Blue Jean Images / gettyimages
Lane Oatey / Blue Jean Images / gettyimages

ポイント2:自己紹介は先手必勝で場の主導権を握る

また、初対面では自分から「どこに所属をしている誰なのか」を名乗ることも重要です。誰でも、初対面の相手には緊張感を持っているもの。お互いの距離を縮めるためにも、まずは自分のことを話す「自己開示」をしてから質問をするという流れにするといいでしょう。

自分から先に名乗ると、場の主導権も握りやすくなり、自分も心理的にラクになれます。自己紹介では、「所属」「どんな仕事を担当しているか」などを伝えることも忘れないようにしましょう。

会話のルールでは聞くことに主眼をおき、相手が7割話すのが理想と言われます。とはいえ、初対面であまり相手を質問攻めにするのは考えものです。
もちろん、話の主役は相手でいいのですが、前ふりとして自分のことを話すという感覚だと、会話がスムーズに進みやすくなります。だからといって、とうとうと自分語りをしてしまうのはNG。あくまでも相手の話を引き出すための「自己開示」と考えておきましょう。

会話例

話が途切れたときの沈黙が怖くて、ついまくしたてることもあるかもしれませんが、無理をして言葉を続ける必要はありません。大事なのは、相手の話すタイミングを待つ余裕。ゆったりとした会話のほうが緊張感もやわらぎます。

最近はオンラインでは顔を合わせていても、リアルで会うのは初めてというシチュエーションもあります。厳密には初対面でなくとも、パソコンの四角い画面上で会うのとリアルで会うのとでは印象も違います。
この場合も、初対面だと思って「丁寧語」ベースで接することで、リアルなきちんと感を演出しましょう。マスクをしているときは、相手が聞き取りやすいように語尾をはっきり話すといいですね。

recep-bg / gettyimages
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ポイント3:出身校と年齢は「2大タブー」

初めての相手とは、仕事の話だけでなく、お互いの人となりを知るための情報交換も大切です。そこでつい話題にしがちなのが「出身校」や「年齢」ですが、実はこれは2大タブー。
学校の話題を出すならば「出身校はどちらですか?」ではなく、「どのようなことを学ばれたんですか?」など、大学での専攻や専門を質問するのがスマートです。

年齢に関しては「おいくつですか」とストレートに聞く人は少ないと思います。注意が必要なのが、「私はいくつに見えますか?」という質問。この手の質問は、「何歳と答えるのがベストだろう?」と聞かれた側を困惑させてしまう「答えるのが面倒くさい質問」の筆頭です。

もし、年齢の話題を出したいのであれば、「私は◯歳なのですが…」と自分から年齢をカミングアウトするようにします。年齢を人に言いたくない人も多いので、自分が年齢を言ったからといって、相手にも年を言わなくてはいけないような雰囲気にしないこともポイントです。

ポイント4:「ほめる」ときは、ものより雰囲気を

仕事以外の話題としておすすめなのは、「相手の雰囲気をほめること」です。よくネクタイや洋服などをほめる人がいますが、あまり「もの」に注目しすぎるのはエレガントさに欠けます。
ものをほめるよりも、それを選ぶ相手のセンスやその人の持つ雰囲気をほめるようにしましょう。「センスがよくておしゃれですね」「笑顔が素敵ですね」と言われると、相手も素直にうれしいはずです。

mapo / iStock
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やめたほうがいいのが、「タレントの◯◯さんに似ている」という話題。そう言われてイヤな気分になる人もいるので、ほめたつもりが逆効果になってしまうことも。

ポイント5:好印象を残す、去り際のひとこと

ここまで初対面の言葉選びの鉄板ルールをご紹介してきましたが、多少失敗したとしても、それを帳消しにしてくれるのが、去り際のひとことです。

「今日は楽しい時間を過ごせました。これからもよろしくお願いいたします」 「初めてで緊張していましたが、話しやすい雰囲気にしてくれてありがとうございました」
そんな最後のひとことが、初対面の印象をぐっとよいものにしてくれるはずです。

この記事はドコモビジネスとNewsPicksが共同で運営するメディアサービスNewsPicks +dより転載しております 。
文:大野萌子
構成:久遠秋生
デザイン:山口言悟(Gengo Design Studio)
編集:中村信義
タイトルバナー:mapo / iStock

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