別紙

【調査結果】

1.企業のソーシャルメディア活用について

有効回答: ソーシャルメディアで具体的な活動を行っている/1年以内に活動を行う:639回答

興味はあるが、1年以内に具体的な活動を行う予定はない:1099回答

(1) 企業のソーシャルメディア利用目的

ソーシャルメディアにおいて「具体的な活動を行っている/予定がある」または「興味がある」企業において、ソーシャルメディアを業務で利用する立場にあるユーザに対して、企業としてソーシャルメディアに取り組む目的を尋ねたところ、回答の上位は「ブランディング(52.8%)」「販売促進(50.5%)」「集客(44.2%)」となり、既存顧客のサポートよりも、新規顧客の獲得や販売促進を期待している企業が多い傾向がある。また、いわゆる「炎上」などを意識した風評調査を目的としているという回答も17.8%にのぼっている。(図1)

図1. 企業のソーシャルメディアの利用目的(n=303・複数回答)

図1. 企業のソーシャルメディアの利用目的(n=303・複数回答)

(2) 企業がソーシャルメディアに「取り組まない」理由

「興味はあるが、1年以内に具体的な活動を行う予定はない」と答えたユーザに対し、その理由を聞いたところ、「業績への貢献度がわからない(46.5%)」「効果測定が難しい(24.7%)」など成果に関する課題や、「担当者が足りない(31.1%)」「対応スキルが足りない(30.9%)」「予算が足りない(30.3%)」など社内リソースの不足を挙げる回答が上位を占めた。これらはソーシャルメディア活用におけるROI(投資対効果)が不明確である(定義できていない)ことに起因していると考えられる。(図2)

図2. 企業のソーシャルメディアの利用目的(n=1099・複数回答)

図2. 企業のソーシャルメディアの利用目的(n=1099・複数回答)

2.個人のソーシャルメディア活用について

有効回答: インターネットを日常的に利用する:500回答

(1) 個人のソーシャルメディア利用状況

個人ユーザに、各種ソーシャルメディア(比較サイトなどコミュニティサイト一般を含む)の利用頻度と使い方を聞いたところ、TwitterやFacebookは友人・知人とのコミュニケーション中心に、頻繁に使われていることが明らかとなった。ただしその中でも、「企業からのメッセージを読む」、「商品やサービスの感想を書き込む」など、企業活動に関する会話も一定数行われており、TwitterやFacebookは他のサービスよりも企業とのコミュニケーションに高い親和性を持つ(ユーザから見て利用のハードルが低い)ことも見て取れる。(図3-1、3-2)

図3-1. 個人の各種ソーシャル系サービスの利用頻度(n=500)

図3-1. 個人の各種ソーシャル系サービスの利用頻度(n=500)

図3-2. 個人の各種ソーシャル系サービスの利用目的

図3-2. 個人の各種ソーシャル系サービスの利用目的

(2) 個人が「購入」時に参考にする情報源

インターネットを日常的に利用している個人ユーザに、家電・パソコンなどの耐久消費財の「購入」に際して参考にする情報源を聞いたところ、「インターネット(81.4%)」が8割を超え首位となった。インターネットでは特に「比較サイト(80.6%)」「企業サイト(66.3%)」「通販サイトのレビュー欄(53.8%)」を参考にするユーザが多い。

図4-1. 家電・パソコンなどの商品の「購入」に際して参考にする情報源(n=500)

図4-1. 家電・パソコンなどの商品の「購入」に際して参考にする情報源(n=500)

図4-2. インターネットで「購入」の参考にしたことがあるサービス(n=407)

図4-2. インターネットで「購入」の参考にしたことがあるサービス(n=407)

(3) 個人が「商品利用上の疑問」の解決のために参考にする情報源

個人ユーザに、購入した商品の操作方法などに関してわからないことがあった場合にどうするかを聞いたところ、「インターネットで調べる(76.6%)」が首位となった。インターネットでは特に「企業サイト(66.3%)」「QAサイト(62.7%)」を参考にするユーザが多い。「QAサイト」や「ブログ(11.2%)」に関しては、おそらく検索サイトで疑問を検索した場合の結果を通じてアクセスしているものと推察される。

図5-1. 家電・パソコンなどの商品について「わからないこと」があった場合の調べ方(n=500)

図5-1. 家電・パソコンなどの商品について「わからないこと」があった場合の調べ方(n=500)

図5-2. インターネットで「わからないこと」を調べたサービス(n=383)

図5-2. インターネットで「わからないこと」を調べたサービス(n=383)

(4) 個人が「商品への不満」を表明する場所

個人ユーザに、購入した商品に不満を覚えた場合にどうするかを聞いたところ、「家族や友人に直接伝える(53.8%)」が首位となった。それに続くのは「サポートセンターやお客さま窓口(35.8%)に伝える」「インターネットに書き込む(27.2%)」「店舗・店員に伝える(15.0%)」となっている。

すなわち、従来の電話を中心としたサポートセンターに寄せられる顧客の声の76%、店舗に届く声の1.8倍にあたる量が、インターネットに流れていることになる。また、インターネットでは、企業サイト(31.6%)だけではなく、SNS(22.1%)や掲示板(22.1%)、Twitterなどのマイクロブログ(14.0%)が不満の表明場所として多く使われる傾向がある。(図6-1、6-2)

図6-1. 家電・パソコンなどの商品についての「不満」の表明場所(n=500)

図6-1. 家電・パソコンなどの商品についての「不満」の表明場所(n=500)

図6-2. インターネットでの商品への「不満」の表明場所(n=136)

図6-2. インターネットでの商品への「不満」の表明場所(n=136)