インタビュー / INTERVIEWS

羽野一志 Kazushi Hano

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この夏、シャイニングアークスからオリンピアンが誕生しました。リオデジャネイロ2016オリンピックでの男子ラグビーフットボール競技において、惜しくもメダルは逃しましたが、4位入賞という好成績を残して世界を驚かせたジャパンチーム。そのコアメンバーとして全試合に出場した羽野一志選手です。トップリーグ開幕後に改めて話を訊きました。

初めて明かされる試合エピソードから、そこで得た財産をこれからどう繋げていくかまで。
羽野一志にとっての大会備忘録であり、リオデジャネイロ2016オリンピックの記憶を今ここに。

※インタビューは、9月5日に行われました。

リオの記憶。 - オリンピック日本代表羽野一志

大会前:「実は、本番直前までチーム力が上がらなかったジャパンチーム」

――プール組分けが決まった時(※6月29日発表)の気持ちは?

「やばい!」ですね(笑)。やばいと思いましたけど、瀬川さん(※瀬川智弘ヘッドコーチ)はむしろ好都合だとおっしゃっていました。その理由としては、ニュージーランドは強いけどやってくることはシンプルで特別なサインを使うわけでもないので対策を取ることはそんなに難しくない、イギリスは混合チームなのでチーム力という部分では欠けるものがある、ケニアは一人一人では強いけれどパススキルが無かったりレイジーであったりする、ということでした。監督は「いけるぞ!」という感じでした。

――選手たちはどう思っていましたか。

選手としては、ニュージーランド、イギリス、ケニアという国々はすごく強いチームですし、セブンズワールド大会で何回も優勝をしたことがありますので、正直に言えば「きびしいなあ」という気持ちはありました。

――初戦のニュージーランド戦にフォーカスしていったのですか。

はい。組み合わせが決まってからは、ずっとニュージーランドの対策をしてきました。ニュージーランドに勝てれば絶対波に乗ることができるし、きっと決勝トーナメントまでいけると信じて、ターゲットにしました。

――本番まで、ずいぶん合宿がありましたね。

合宿だらけでしたね。強化が遅れていたこともあったので、メダル獲得を目標にする上で、短期間で集中しなければなりませんでした。合宿を重ねたことで精神的にも肉体的にも疲れましたが、結果が出ましたので間違いじゃなかったと思います。

――合宿を重ねることで順調にチーム力は上がっていきましたか。

そう言いたいのですが...広島合宿(5月16日~5月23日)の時に、日本にいる外国人プレーヤーを相手に練習試合を行ったのですが、ぜんぜん結果が出ませんでした。寄せ集めの外国人チームに対して、日本代表チームがボコボコにされました。瀬川さんからは、「なんで寄せ集めの外国人チームにやられるんだ!」と叱責され...あまり充実した成果は得られませんでした。

その後、北海道合宿でも同様に外国人選手チームとの練習試合がありました。それで、またやられました。本番までもう一か月半ぐらいしかなかったので、「ちょっとやばいぞ!」という雰囲気になりました。

――直前のオーストラリア代表との練習試合はどうだったのですか。

初戦は良くなかったです。ブレイクダウンでも剥がされましたし、ボールを運んでもすぐ奪われましたし。その後の三日間の練習試合で成長した感じはありました。そこから急激にチーム力が上がっていきました。

――ようやく間に合ったという感じでしたか。

ただ、初戦のニュージーランドに勝ってからの方が、ガッと伸びたと思います。それまではゲームの入りが悪かったり、意図したアタックができなかったりしていたのですが、ニュージーランドに勝って、イギリスにも善戦していくうちに「あれっ、俺たち強いんじゃないか!」と思い始めました。

羽野一志選手写真
羽野一志選手写真
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