I.業 績 の 概 況

1.当中間期の営業方針など

    (1)当社の経営基本方針
     当社は、昨年7月1日以降、「世界の情報流通市場における挑戦者」として、「グローバルな規模であらゆるお客さまに最高水準のサービスを提供する」ことをミッションとして事業を運営してまいりました。昨年度末(2000年3月)には、“.com”宣言ともいうべき新たな事業ビジョンを発表し、グローバルなIPサービス提供体制の強化を最大の経営目標とすることを明確にいたしました。
     更に、米国のヴェリオ社買収を契機として“Global IP Company”を早期(2年間)に実現することを事業目標としました。ヴェリオ社は、米国を中心に世界最大規模のウェブ・ホスティング・サイトを有するとともに、大容量IPバックボーンネットワークを所有するグローバルTier1プロバイダーです。このヴェリオ社の買収により、アジアにおけるNTT ComのIPネットワークと米国におけるヴェリオ社のIPネットワークを結合し、ワンネットワークとして運用、アジア太平洋地域でeビジネスサポート機能を幅広い顧客層に提供することが可能となります。ヴェリオ社というグローバルIP事業展開のための大きなエンジンを得ましたので、2年後のゴールへの到達に向け、サービス・プロダクト開発、営業チャネルなどのデリバリー体制、マネジメントの仕組み、人材など事業運営に関わるすべての事項を“レガシー型”から“IP型”へ転換することとし、その作業をはじめました。
     “Global IP Company”を目指す当社の当中間期の営業方針、マネジメント変革の方針は次のとおりです。

    (2)当中間期の営業方針
     まず、“Global IP Company”の中核コンセプトとして当社が考える“e-theater”の具体的展開を開始することです。“e-theater”とは、IP技術によって可能となる新しいビジネスモデル、新しいライフスタイルを実現するためのいわば舞台装置であり、お客さまが集い、楽しみ、踊る場という思いを込めたワードであり、具体的には、IPバックボーン、インターネットデータセンタ(iDC)、プラットフォームなどから成ります。
     2つ目は、コンシューマユーザへの営業、サービス提供の強化です。具体的には、サービス・料金の多様化、OCNなどによるコンシューマユーザの“.com”化支援、お客さまの便宜を増す販売チャネルの多様化などを行うことです。

    (3)当中間期のマネジメント変革の方針
     昨年来、OBP(アワー・ビジネス・フィロソフィー)にもとづくコーポレート・カルチャー変革を全社的に実践してまいりましたが、今年度もそれを継続することとし、事業運営の仕組みそのものの“.com”化を促進する業務プロセス改革を推進いたします。併せて、これにもとづく体制の見直しも実施し、経営のスピードアップを図ります。

2.当中間期の営業成果

     上記の方針のもと、OCNサービスの充実、国内・海外でのデータセンタの構築、各種プラットフォーム構築、等IPサービス提供能力を強化するとともに、国内・国際電話料金の大幅値下げなどの営業活動を行ない、おおむね予定した事業運営を行うことができました。具体的な営業成果などは次のとおりです。

    (1)OCNサービス
     OCNサービスについては、IP市場の拡大に向けサービスの充実を図りました。
    [個人のお客さま向けサービス]
     OCNダイヤルアクセスにおいては、インターネット接続料と通話料(アクセスポイントまでの通話/通信料)をセットにした新たなプラン「OCNダイヤルアクセス・コミ・デ・プラン」を提供開始した他、ご好評をいただいている「OCN PCパック」のラインナップの追加など、より利便性の高いサービス提供に努めました。
    [法人のお客さま向けサービス]
     ヴェリオ社との業務提携により、IT化が急速に高まりつつあるSOHO、中小規模事業所に最適なホスティングサービス「OCNメール&ウェブ」を提供開始するなどホスティングサービスの充実を図りました。
     その他中小規模事業所へのビジネスインターネット環境の更なる普及、充実を目指して、ビジネス向けインターネット接続サービス、スーパーOCNとシスコ社の通信装置(ルータ)をセットにした「OCN Ciscoパック」の提供を開始しました。

    (2)“e-theater”関連のサービス
    1. Arcstarデータセンターサービス
     自社の本来業務に経営資源を集中しIT業務を専門業者に任せたいという企業の皆さまのニーズにお応えするため、サーバオペレーション、プラットフォーム機能、ハウジングサービスなど複合的なソリューションをワンストップで提供する「Arcstarデータセンターサービス」を、国内、海外で4月より順次開始いたしました。さらに、インターネット上でのコンテンツ配信を高速かつ安定的に実現する国際インターネット配信サービス「Arcstar Smart Content Delivery サービス」を提供開始しました。
    2. IPバックボーンサービス 
     従来よりISP(インターネット・サービス・プロバイダー)事業者などのお客さまに提供していた「Arcstar IP バックボーンサービス」を本年8月より、「Arcstarデータセンターサービス」を利用してeコマースや動画、音楽配信ビジネスなどのサイトを運営するお客さまにもご利用いただけるようにしました。直接、国際インターネットバックボーンに接続することにより、高速通信が可能となりました。本サービスは、アジアにおけるNTT Comのネットワークと米国におけるヴェリオ社のネットワークを結合し、ワンネットワークとして提供していく予定です。
    3. プラットフォーム型サービス
     先進的なサプライチェーンマネジメントやネット上で業界横断的な取引を可能とするプラットフォーム型のサービスを次々と開始いたしました。

        “.com Market”サービス [オンラインショップ構築支援]
    “電子カタログ編集配信”サービス[e‐コマース用電子カタログ編集配信]
    “Auto Web 国際ファイル転送”サービス [新車などの設計データ転送]
    “CADコラボレーション”サービス [3次元データの協調設計]
    “Web認定保証システム”サービス [オンラインショップ認定マークの正当性保証]
    “電子調達マーケットプレイス”サービス [マーケットプレイス上での多数のバイヤ、サプライヤによる取引]
    “アパレルアーク プラットフォーム”サービス [ファッションビジネスのプロセス標準化] など
    4. IP-VPNサービス
     企業ネットワークのIP化を高機能、低価格で実現するため、MPLS技術を用いて高セキュリティを確保したIP-VPNサービス「スーパーVPN」の提供を開始しました。また企業の社内LANにダイヤルアップでリモートアクセスするVPNサービス「RALS」、この「RALS」に、工事、各種保守サポートサービスをセットにした「OCNビジネスパックVPN・」の提供を開始するなど、IP-VPN市場の拡大に向けた取り組みを行いました。

    (3)電話サービス
     本年4月より市外(県外)通話・国際通話料金の値下げを同時に実施いたしました。また国際電話についてはサービス提供対地(国・地域)を232に拡大しました。さらに、市外(県外)通話・国際通話料金を合算して割引く「NTTコミュニケーションズホーム割引」「Arcstarビジネス割引」などの提供を開始するなど、シームレスサービスの提供を行いました。

    (4)Arcstarデータネットワークシリーズ
     「マネージドフレームリレーサービス」は、2対地、「Arcstar国際高速ディジタル専用サービス」の超高速品目については、中国、香港、台湾、韓国、シンガポール、フィリピンを加え、それぞれ52対地、7対地となりました。
     「ArcstarグローバルATMサービス」は、2対地を加え7対地とし、「スーパーリレーCR」のアクセスポイント(全国50箇所)からのご利用も可能となりました。
     また、このようなサービスを提供するために必要な光海底ケーブル(「APCN2(Asia Pacific Cable Network2)」、「日豪ケーブル」など)の建設をパートナーと推進中です。

    (5)グローバル規模の出資・提携
     当中間期の最大の案件は、米国ヴェリオ社の買収です。IPサービスのグローバルな提供能力強化の大きなエンジンとするため、米国のインターネット・ソリューション・プロバイダー、ヴェリオ社株式の公開買付を実施し、本年9月にその買収を完了いたしました。
     今回の買収により、先進的なIPサービスを中心とするグローバルなサービス提供能力を飛躍的に向上させ、将来における事業の成長と経営基盤の拡充を図ることができると考えています。

3.マネジメント変革の成果

     コーポレートカルチャー変革施策として、ミッションツリーの全社導入、eベースコミュニケーション促進(社長直通メールなど)、OBPの改訂などを行うとともに、人事制度の面では、実績連動の新しい評価制度の導入、プロフェッショナル社員制度導入、IP人材にシフトした訓練プログラム作成、実施などを行いました。


     以上の営業活動の結果、当中間期の営業収益は6,648億円、経常利益は204億円、中間利益は65億円となりました。


 

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