Microsoft Stream(マイクロソフトストリーム)とは
名称 |
Microsoft Stream(マイクロソフトストリーム) |
サービス内容 |
社内向けライブ配信・オンデマンド配信サービス |
料金プラン (税抜) |
Microsoft 365 Apps for enterprise:月額1,300円(1ユーザー)
Office 365 E1:月額1,090円(1ユーザー)
Office 365 E3:月額2,500円(1ユーザー)
Office 365 E5:月額4,130円(1ユーザー)
※3ヵ月間の試用版(無料)あり
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動画の保存容量 |
1テナントあたり50GB + 1ユーザーあたり0.5GB |
動画フォーマット |
MP4、FLV、AVI、MXF、GXF、WAVE/WAV、MPEG2-PS、MPEG2-TS、3GP、WMV、DVR、Matroska/WebM |
公式サイト |
https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/microsoft-stream |
Microsoft Stream(マイクロソフトストリーム)とは、企業向けに提供されている動画配信サービスです。組織内のユーザーが動画を安全にアップロードできるほか、その動画を従業員同士で視聴・共有できます。
あらかじめ録画した動画を投稿するオンデマンド配信に対応しているだけではなく、リアルタイムの映像を流せるライブ配信で情報を発信することも可能です。社内会議やプレゼンテーション、従業員トレーニングなど幅広いシーンで活用できます。
なお法人向け動画配信サービスの基本的な仕組みや活用シーンについては、以下の記事で詳しく解説しています。動画配信システムの基礎から学びたい方は、以下の記事をご覧ください。
法人向け動画配信システムの選び方!導入時の注意点や活用方法を解説
Microsoft StreamとOffice 365 Videoの違い
2014年11月にリリースされたOffice 365 Videoに代わるサービスとして、2017年6月にMicrosoft Streamが誕生しました。そのため、Microsoft Streamは、Office 365 Videoの後継サービスにあたります。
Microsoft Streamの基本的な機能は、Office 365 Videoと変わりません。しかしMicrosoft Streamでは新たに、録画した動画をMicrosoft TeamsやSharePointなどの提携アプリ内でアップロードし、共有できるようになりました。
Microsoft StreamとYouTubeの違い
Microsoft StreamとYouTubeは、動画配信サービスという点は共通しています。しかしMicrosoft Streamは、投稿動画のアクセス権を簡単に、かつ厳格に管理・設定できるのが特徴です。
たとえば、動画視聴の申請をしたユーザーにだけ動画を公開する、または特定のプロジェクトでのみ動画を公開し、限られたユーザーに情報を共有することが可能です。YouTubeでも限定公開の設定はできますが、リンクを知っていれば誰でもアクセスできるため、機密情報の取り扱いには適しません。
こうした違いがあることから、YouTubeは大衆向け、Microsoft Streamは機密情報を取り扱う企業向けだといえるでしょう。
Microsoft StreamとYouTubeの違い
WindowsでもMacでも使える
Microsoft Streamは、Windows ・Macの両OSのパソコンに対応しています。また、アプリをダウンロード・インストールすることで、AndroidとiOSのスマートフォンからでもアクセスできます。対応しているOSが豊富なのも、Microsoft Streamのメリットです。
ただし、古いOSではメーカーサポートが受けられない可能性があるのでご注意ください。
Webブラウザごとの対応OSは以下の通りです。OSは常に最新バージョンに更新しておくことをおすすめします。
※2022年3月9日時点
Microsoft Streamで何ができる?5つの機能を紹介
Microsoft Streamに搭載されている機能は以下の5つです。
- コミュニティ内での動画・ビデオ共有
- ライブ配信
- テキストデータの書き起こし
- エンゲージメント機能
- 顔認識機能
それぞれの機能について詳しく解説します。
コミュニティ内での動画・ビデオ共有
Microsoft Streamでアップロードした動画は、グループやコミュニティのなかで簡単に共有できます。動画を公開する前に視聴できるユーザーを細かく指定でき、ミーティングに参加したメンバーのみで情報を共有することが可能です。
また、チャンネルを作成することで、公開動画の管理も容易に行えます。たとえば、会議のテーマごとにチャンネルを分け、そのなかに特定の動画を入れておくと、管理者側と視聴者側のどちらも目的の動画を探しやすくなるでしょう。
ライブ配信
Microsoft Streamには、一度動画をアップロードしてから配信するオンデマンド配信機能のほか、ライブ配信機能も備わっています。これにより、映像をリアルタイムで配信し、参加者からの生の声を吸い上げることも可能です。
たとえば、社長講話やオールハンズミーテイング、取引先を交えたプレゼンテーションなどにはライブ配信が向いています。
テキストデータの書き起こし
Microsoft Streamは、内部の音声認識機能により、動画のテキストデータを自動的に書き起こしてくれます。書き起こしたテキストは、字幕として動画内に表示可能です。
複雑な内容でも、口頭による説明と字幕を組み合わせることで、視聴者の理解がより深まりやすくなります。また、作成された字幕を後から編集することもできます。
エンゲージメント機能
Microsoft Streamには、公開した動画にコメントや「いいね」ができるエンゲージメント機能が搭載されています。
たとえば、社員研修動画をオンデマンド配信する場合は、リアルタイムの映像が流れるわけではないので、視聴者が挙手して質問をすることはできません。しかし、動画にコメントを残しておけば、後で講師がその内容を確認して回答することが可能です。
また、配信者目線では、「いいね」の数で動画の良し悪しを判断できるメリットがあります。評価が低いということは動画の質が悪い可能性があるため、内容を改善したいときに参考になるでしょう。
顔認識機能
Microsoft Streamでは、動画内に登場した人の顔をAIが自動的に判別します。すると「どの発言者がいつ登場するか」という情報を視聴者に伝えられるようになります。
この顔認識機能を活用すると、視聴者は会議中に特定の発言者を選んでそのシーンのみを視聴することが可能です。視聴者が必要な動画や関連性の高いコンテンツを見つけやすくなるため、ユーザビリティや効率性を高められます。
Microsoft Streamの使い方
Microsoft Streamを利用する手順は以下の通りです。
- アカウント登録・アプリ起動
- 動画のアップロード
- 動画の共有設定
それぞれの手順ごとに使い方を解説します。
1.アカウント登録・アプリ起動
Microsoft Streamを利用するには、Office 365への登録が必須です。まだ登録が済んでいない場合は、「Office 365の登録ページ」からアカウントを取得してください。
また、Microsoft Streamを利用する際には、最初に一度だけ利用者登録(サインアップ)をしておく必要があります。(こちらのページからサインインします)
その後、ホーム画面にアプリ一覧が表示されるので、そのなかから「Stream」というアイコンを選択しましょう。
2.動画のアップロード
Streamのアイコンが立ち上がったら、動画をアップロードします。
動画をアップロードするには、Streamアプリの上部にある「作成」から「動画のアップロード」という項目を選択します。表示される画面に動画ファイルをドロップするか、「参照」リンクをクリックして目的のファイルを選択するとアップロードが開始されます。
アップロードをしている間に、「動画の名前」や「説明」、「言語」などの設定を行っておきましょう。
3.動画の共有設定
アップロード中の画面の下に「アクセス許可」という項目があります。この項目をクリックすると動画の共有設定を変更できます。
「社内の全員にこの動画の閲覧を許可する」にチェックが入っていると、社内のすべてのユーザーに動画が公開されます。視聴者を絞り込むときは上記のチェックを外し、「共有する相手」に特定のユーザーやグループを指定しましょう。
設定が完了し動画のアップロードが済んだ後は、画面下部の「公開」をクリックすると動画が公開されます。
Microsoft Streamを使う際の注意点
Microsoft Streamを導入する前に、以下の注意点を確認しておきましょう。
- 日本語の字幕の精度が高くない
- 利用人数によっては帯域不足になる可能性がある
それぞれのポイントについて、対策を踏まえたうえで解説します。
日本語の字幕の精度が高くない
字幕を自動的に作成してくれる機能は便利ですが、いまのところ日本語を表現する精度は高いとはいえません。機械翻訳のような日本語になってしまうと自分で書き直す必要が出てくるため、かえって手間がかかる可能性があります。
日本語が分かる参加者同士で動画を共有する際は、あえて字幕作成機能を使わないのも選択肢です。
日本語の字幕の精度が高くない
Microsoft Streamは、最大10万人の視聴者に向けてライブ配信を行えますが、同時に視聴する人数が増えるほど帯域不足の問題が発生しやすくなります。
帯域不足とは、単一のネットワーク回線に多数のアクセスが集中することで、トラフィックへの負荷が増大してしまう問題です。ライブ配信の場合は、帯域不足になると動画が止まったり、音声が聞こえづらくなったりといったトラブルにつながります。
帯域不足の問題を解消するには、ネットワーク回線を増設する方法が一般的です。ただし、回線増設はデメリットも多く、最近ではeCDNを活用するケースが徐々に増えています。
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Microsoft Teams導入企業向け
Arcstar Enterprise Streaming
帯域を圧迫させない!
新発想の動画配信を実現
Microsoft Stream&Teams
ライブイベントを
高速・安定化させる
ネットワーク効率化サービス
Microsoft Streamの遅延をなくし、より品質の高い映像を配信するなら、eCDNが適しています。eCDNは「enterprise Content Delivery Network」の略で、大容量のコンテンツをスムーズに配信するための技術です。
帯域不足を解消するためにネットワーク回線を増設する場合、トラフィックが増大するピーク時には対応できても、それ以外のケースでは逆に容量が無駄になってしまいます。
一方のeCDNは、帯域幅を拡大するのではなく帯域消費そのものを縮小することで、無駄が生じず、ピーク時でも安定した配信が可能です。
また、回線を増設する際は工事が必要になりますが、eCDNなら既存のネットワーク設備をそのまま利用でき、早ければ1~2週間でシステムを実装できます。
NTTコミュニケーションズでは、「Arcstar Enterprise Streaming」というeCDNサービスを提供しています。Microsoft Streamを利用して大人数の会議を開く機会が多い企業様は、ぜひArcstar Enterprise Streamingをご検討ください。