Japanese Language Training AIAIとの対話で「伝わる日本語」を習得!従業員のビジネス
コミュニケーション能力を底上げする日本語会話練習アプリ

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FPTジャパンホールディングス株式会社様

外国人労働者を採用する企業にとって、従業員における日本語でのビジネスコミュニケーションの習得は大きな課題となっています。AIとの対話を通して「伝わる日本語」の学習を支援する「Japanese Language Training AI」による課題解決事例をご紹介します。

お客さまが抱えていた課題とは?

学んだ日本語と現場とのギャップに悩む外国人労働者

日本にやってくる海外からの労働者は年々増加し、2017年には128万人に達しました(※1)。しかしそのなかには、ビジネスコミュニケーションに課題を抱える人も少なくありません。壁となるのはやはり日本語の複雑さ(難しさ)です。

もちろん、日本にやってくる前に母国で日本語を学習し、一定水準の日本語を身につけている人も少なくありません。しかし語学学校や教科書で学んだ日本語と、ビジネスの現場で使われている日本語のギャップに戸惑う人も多いといいます。聞き取りや敬語の使い方、あるいはビジネスシーン独特の言い回しなどは、語学学校や教科書で学ぶことが難しいとされています。学んできた日本語が伝わらない、相手のいうことが理解できないために悩み、コミュニケーションへの意欲を失ってしまう人も少なくありません。コミュニケーションが取れないことで、業務にも支障が出てしまい、母国に帰ってしまう人もいるのです。

ドコモでは研究開発部門と法人営業部門が組織横断的に合同チームを構成し、社会や企業の課題を解決する取組み「トップガン」を推進しています。同プロジェクトでは、早速この外国人の日本語学習における課題解決に向けたサービス開発をはじめました。

※1 外国人労働力について、詳しくは以下URLでご確認ください。(2018年2月 内閣府)
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2018/0220/shiryo_04.pdf

課題解決へのアプローチ:AIを活用して「伝わる日本語」の学習を体系化

上記の経緯で開発されたのが、「Japanese Language Training AI(以下、JLT)」です。「JLT」のコンセプトは「伝わる日本語を身につける」こと。開発したドコモ移動機開発部の小栗は「外国人労働者の方の中なかには、実際は流暢に日本語を話すことができるのにもかかわらず、『私は日本語が話せない』という方が多くいることに気づきました」と、開発の契機を話します。「教科書どおり、文法どおりの日本語を話せるかどうかではなく、『伝わる日本語』を学び、使うことができれば、彼らのコミュニケーションへの不安を払拭し、自信を高めることができるのではないかと考えたのです」。「JLT」には、「表現判定AI」と「発音判定AI」の2つのAIが使われています。いずれも「正しいか」ではなく「日本人に伝わるか」をAIが判定し、アドバイスをするという点が、他の日本語学習アプリケーションとは大きく異なる点です。

また、高いカスタマイズ性も「JLT」の特色の1つ。会話シーンや登場する単語は企業・業種にあわせてカスタマイズ可能。またユーザーが実際に話したいと思うフレーズを外国語(英語/ベトナム語)で音声あるいはテキスト入力することで、日本語の練習フレーズを作成することができます。あらかじめ用意された例文ではなく、”ユーザーが実際に身につけたいと思ったフレーズ”を練習することで、より実践的な語学学習ができるようになっています。

Japanese Language Training AIの仕組み
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実証実験:「伝わっている実感」が、対話のモチベーションを高める

ベトナム最大のIT企業であるFPTソフトウェアの日本法人として2005年に設立されたFPTジャパンホールディングス株式会社。約1,500人の従業員の9割がベトナム人です。「日本市場において我々がお客さまからあんしんして仕事を任せてもらえるためには、技術力はもちろんですが、日本語でのコミュニケーションも非常に重要だと考えています」と話すのは、同社代表取締役社長のグェン・ヴェット・ヴォン様。

そこで2019年2月から「JLT」の実証実験を行いました。「難易度や状況に合わせた数多くのコンテンツがあることで、社員それぞれに合わせた学習ができ、コミュニケーションが活性化することが期待できます」と評価します。

ベトナムから4年前に来日し、同社子会社に勤務するグェン・ティー・トゥー・ハー様は 「今でも会話のなかに理解できない言い回しがあったり、電話で相手が話している言葉を聞き取れなかったりなど、苦労はあります」と話します。今回の実証実験で「JLT」を使ってみて「実際に役立つ会話を練習できるので、会話の能力が上がったような気がします」と喜んでいます。

またFPTジャパンホールディングス株式会社マーケティング部の中川加奈子様は「私たちもJLTを体験することで、彼らがどういうところでわかりにくさを感じるのかを理解し、よりわかりやすく伝えることができるようになると思います」とベトナム人と一緒に業務をする立場から、JLTのメリットを話してくれました。

多様な業種へ対応可能◎
日本語学習支援は海外展開も視野に

FPTジャパンホールディングスではベトナム人従業員の語学習得に力を入れています。現在は、毎週末は在日エンジニアに向けて日本語講師を招き、無料の日本語会話のクラスを開講しています。「将来的には『FPT日本語学校』を都内にオープンする計画があります」(グェン・ヴェット・ヴォン様)。同社の日本語教育に対する取組みのなかで、今後「JLT」活用の可能性がますます広がっていくことでしょう。

ドコモでは今回の実証実験を契機に、さらに多様な業種・企業への展開を目指します。「すでに飲食や販売など接客業に向けたカスタマイズをはじめています」(ドコモ移動機開発部 田中)。同時に、多言語対応を進めることで、海外にも展開し、各国で日本への就労を希望する人たちの日本語学習支援に活用してもらおうとしています。

外国人労働者の増加やオフショア開発など、今後日本のビジネスにおいて、海外との連携はますます重要なものになっていきます。「コミュニケーション」の観点からその動きを支援する「JLT」に、今後ますます期待が高まります。

FPTジャパンホールディングス株式会社 グェン・ヴェット・ヴォン様
FPTジャパンホールディングス株式会社
グェン・ヴェット・ヴォン様

(取材日:2019年2月25日)

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Japanese Language Training AI

「Japanese Language Training AI」は、約18億の日本語コーパス、ドコモ独自の優れた音声認識技術と自然言語処理技術を活用して、今まで人でしか教えられなかった日本語における会話のトレーニングと会話力の習熟度確認をAIによって実現します。

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