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2019年10月24日(木)UP

ワクワクするビールの未来
~キリンビールのクラフトビール戦略~

 

スプリングバレーブルワリー株式会社
マーケティングディレクター(兼キリンビール株式会社企画部)
吉野 桜子 氏

「ワクワクするビールの未来~キリンビールのクラフトビール戦略~」ということで、私たちスプリングバレーブルワリーというブランドについてお話をさせていただければと思います。

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スプリングバレーブルワリー株式会社 マーケティングディレクターの吉野桜子氏

新しいビール文化醸成のために立ち上がった3人

スプリングバレーブルワリーは、キリンビールの社内ベンチャーとして2015年に立ち上がりました。私は2006年にキリンビールに入社し、いまはスプリングバレーブルワリーでマーケティングディレクターをしながら、キリンビールでは企画部にいます。

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スプリングバレーブルワリーは、代官山と横浜と京都、それから銀座のソニーパークにお店を展開しています。社名の由来は明治時代に遡ります。日本で初めてできたブルワリーが、横浜のスプリングバレーブルワリーでした。その土地を引き継いだジャパンブルワリーが後々キリンビールになったということで、遠いご先祖さまにちなみ、これからの時代のビールのパイオニアになっていこうという想いを込めて名前をお借りしました。

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もともと、20代の終わりに社長のところに「クラフトビールビジネスをやらせてください」と直談判したのがきっかけです。当時私は商品開発をしていましたが、ビールというとどうしても“会社生活のにおい”がしてしまうのが気がかりでした。会社の付き合いや、注ぐときの細かい作法を気にしている段階では、ビールの新しい文化が生まれないのではないかと。

そういった想いのもと、飲み屋で醸造家の田山智広、キリンの大ヒット商品を手がけたマーケターの和田徹の3人で夜な夜な議論を繰り替えしているうちにプロジェクトをやることになったんです。そこで当時の社長に率直な想いをそのままぶつけました。しかも、ビジネスプランもない紙芝居のような形で(笑)。

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当時のキリンビールは経営的に相当苦しいときでしたので、具体性も打算性もない提案に怒られるかと思いましたが、「どうせやるならすごいことをやってくれ!」と言ってもらえて。「ただし、ビジネスプランもちゃんとつくってね」ということで、慌ててビジネスプランをつくりスタートしたプロジェクトです。

価値観の多様化を背景に、成長し続けるクラフトビール市場

ところで、世界にはどれくらいビールが存在すると思いますか?
実は世界には108つものビールのカテゴリがあると言われています。

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基本的にビールは麦芽、水、ホップ、酵母の4要素で造られています。しかし、日本のビールというのはわずかこれだけなんです。

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ジャーマンスタイル・ピルスナーというもので、ほとんどの銘柄はこれに当てはまります。そこで、もっといろいろな種類のビールの魅力を体感してもらおうと、飲み比べる場所として直営店を立ち上げました。
ビールを体感できる場をつくり、そこに人が集うことで次の時代に向けた新たな文化を構築していく。スプリングバレーブルワリーの一連の取り組みが、そのままキリンのクラフトビール戦略になっています。

 

日本のビール市場全体を見ると、ピーク時から12年連続減少しています。

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昔は、働く男性の飲み物ということで支持された時代がありました。しかし、仕事優先からワークライフバランスという考え方が出たり、男性だけが働く時代ではなくなったりと、社会の価値観の多様化や健康志向が後押しして、お酒に求めるものにも変化が現れました。これまでは会社文化の延長線上で飲まれていましたが、個々人の好みの飲み物・飲み方・シチュエーションを選ぶ時代へと変わりつつあります。

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このような社会的変化も背景に、クラフトビール市場は伸びています。ビール市場全体から見ると1パーセント未満に満たない小さな市場ですが、単価が高いので、金額ベースで見ると右肩上がりで伸びています。 アメリカではクラフトビール市場が占める割合は全体の13パーセント、金額ベースでは20パーセントまで来ていますが、日本のクラフトビール市場が1パーセントに到達したスピードがアメリカよりも早いので、国内ではさらなる成長が見込まれています。

それから、法制度も追い風になっています。いままで日本の法律はビールの原料に認められるものは限定的で厳しかったですが、2018年の改定以降、規制が緩和されて多様な原料が認められるようになりました。そのため最近はフルーツやスパイス、ハーブなど、さまざまな副原料を使っているビールが出ています。

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クラフトビールの購買層は非常に良質で、優良顧客と将来顧客です。お酒にお金をかける人と、流行に敏感な若い人ということで、どこの飲食店も流通も取り込みたい人たちです。そういったことも市場が伸びている要因です。

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クラフトビール市場と文化を育てるプラットフォームづくり

そもそも自分たちだけが儲かるためにやっているわけではなくて、ビール業界全体の活性化に繋がってほしいという想いでやっています。そのため、より多くの店舗さんにクラフトビールを知ってほしいと、「タップ・マルシェ」という小型サーバーをつくり、クラフトビールが流通するためのインフラを開発しました。

これまでのビールの樽は7リットルが最小で、だいたい15リットルありました。そのため、小型店舗が多い日本の飲食店や居酒屋さんだと1種類のビールしか置けない。その1種類の口を争って競争するから、ゼロか100かの熾烈な世界になっていたんですね。

そこで、小型化して口を増やせば良いということで生まれたのがタップ・マルシェです。3リットルのペットボトルなので誰でも設置できて、捨てるのも簡単という画期的なサーバーです。

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狙い通り小型の飲食店や居酒屋に広まりましたが、意外なことに、オフィスやコワーキングスペース、映画館、銭湯などいままでビールサーバーがなかった業種にも入りました。

寿司屋や洋風レストランなど従来日本酒やワインをメインにしていた飲食店も扱ってくれるようになり、ビールやお酒も銘柄が増えるとマリアージュが楽しめるので、それこそ新しいビール文化が生まれることにも繋がっています。

もうひとつ画期的なところは、タップ・マルシェはキリンと資本関係のないブルワリーのビールにも開放しているプラットフォームビジネスということです。それは、他のプレーヤーも巻き込んだ方がプラットフォーム自体を魅力的にできると考えたからです。多くに開放することで多用なニーズを持つお客さまにも届けられますし、クラフトブルワリーにとっては、自分達のブランドの間口拡大になります。

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「共創」から生まれる持続可能なマーケット

なぜ、さまざまなプレーヤーを巻き込もうとしているのかと言うと、消費者の購買動機が大きく変化しているからです。いままでは企業イメージや機能・性能といった「エビデンスマーケティング」が主流で、「Reason to Believe(信じられる証拠)」が大事でした。
しかし、情報の偽装や作為的な広告戦略に忌避感を覚える消費者が増えました。そこで、商品ができるまでの経緯や背景、個人の想いは嘘のつきようがないということで、「Story to Believe(信じられる物語)」が大切になってきています。

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同様に、同業他社さんも競合ではなく、おいしいビールを造るための健全な競争と共創する仲間と捉えています。これまでも、他のビールメーカーさんとコラボ商品を造ったり、一緒にイベントをしてビール業界を盛り上げようと取り組んでいます。

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また、「ソーシャルブルワリー活動」と呼んでいる、生産者から提供者までビール造りに携わる全ての人たちが笑顔になれるような、持続可能な仕組みもつくろうとしています。

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具体的には、日本産の原料を積極的に使うことです。
特にホップのつくり手は高齢化が進んでいます。そこで、いままでキリンが買い占めていた量を、他のクラフトブルワリーに解放しました。そしたらいろいろなブルワリーさんが使ってくれるようになりました。また日本産ホップをブランド化するために、地域の名産品を使った商品開発もしています。結果として業界に新陳代謝が起き、若手の就農者も増えています。

スプリングバレーのクラフトビールは“いいとこ取り”

スプリングバレーブルワリーのビールを一言で言うと、大手ビール会社と一般的なクラフトビールの良いところ取りをしています。ありふれていると思われているピルスナービールですが、実は安定した品質でバランスの取れた味に仕上げるのはすごく大変なんです。繊細な味にするためには厳しい温度管理が必要ですし、飲みやすいビールには高い製造技術が求められます。

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このようなキリンビールの基礎技術に、クラフトビールならではの個性を掛け合わせて造っているのがスプリングバレーブルワリーです。そのため、個性豊かな味わいも楽しめつつ、どんな変わった原料で造ってもバランスの取れたおいしさに仕上げることができています。

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直営店では体感を大事にしていて、お酒と料理の多種多様なペアリングを提案しています。

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左上の写真みたいに小さいグラスで飲み比べしながらそれぞれに合うおつまみを出すことで、ビールもワインのように料理に合わせながら楽しめることを知っていただけるよう工夫をしています。各店コンセプトの違う料理を出していて、例えば全部マカロンで合わせたスイーツセットやチョコレート、お寿司など、いままでビールと接点のなかった業界とのコレボレーションを試みています。

ECサイトもあり、会員は3000人まで増えました。そこで「CLUB SVB」というファンコミュニティをつくっています。試作品を飲んで意見をいただいたり、ホップを摘みにいったりといったアクティビティを定期的に行いながら造り手とユーザーみんなでビール文化をつくっています。

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またスプリングバレーブルワリーの取り扱い店舗さん向けに「クラブ496」というコミュニティもつくっていて、特別な情報を提供するだけでなく、クラフトビールの知識を深めたり、ディスカッションするイベント開催しています。

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私たちは、「BEER IS MADE OF LIFE. BEER IS FREE, CREATIVE AND FUN!(ビールは自由でクリエイティブでおもしろい、生命そのものだ!)」というのをコセンプトにしています。そして、「BEERS ARE ALL DIFFERENT AND ALL WONDERFUL. AND SO WE ARE!(ビールはみんな違って良い。私たちもね!)」を掲げて活動をしています。ワクワクするビールの未来へ! 皆さんのご参加をお待ちしております。

2019年10月24日(木)

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