【事例】企業がすぐにできる感染対策「AI温度検知」とは

新型コロナウイルス対策の1つに、従業員の体温を定期的に検温する方法があります。今回は温度測定以外に入室記録にも役立つ「AI温度検知ソリューション」の導入例を紹介します。

1.商業施設や医療機関のように、オフィスでも非接触の体温検知ができる

新型コロナウイルスの感染拡大で、社会は一変しました。たとえば商業施設や医療機関では、健康状態に問題がないかを確認するため、入館前に、非接触で検温する機械を用いて体温をチェックするケースも見られます。

商業施設や医療機関のように、オフィスでも非接触の体温検知ができる

企業の中には、従業員に体温測定を義務付けているところもあるでしょう。しかし、従業員が各自で検温し、体温を報告するというやり方では、従業員は忘れたり、虚偽の報告をしてしまう可能性もあり、信ぴょう性に欠けます。さらに、報告された体温データを管理する作業も増えることになります。

こうした手間を解決する手段の一つとなるのが、ドコモの「AI温度検知ソリューション(以下、AI温度検知)」です。

AI温度検知は、非接触で温度測定と顔認証を同時に行うAIです。オフィスの入り口に設置しておくことで、従業員が出社するタイミングで従業員の温度測定を非接触で行い、同時に出勤記録も行うというものです。温度測定は、サーマルカメラの前に立って1~1.5秒で終了。設定値以上の温度を検知するとアラートが出るようになっており、発熱の可能性がある従業員を瞬時にスクリーニングできます。測定された結果はSlackなどに送信したり、CSVファイルで出力することも可能です。

導入方法は、注文後に届くサーマルカメラ、熱源、タブレットPCを三脚にセットし、機材の配線をつなげて、電源を入れて入り口に設置するだけ。設置時間の目安は30分程度です。

2.コールセンターで従業員が感染!従業員の健康をどう守るか?

AI温度検知を導入した場合の、事例イメージを紹介します。

1件目は、コールセンターを運営するA社です。同社は業務の特性から、コロナ禍でも従業員の多くがオフィスに出社せざるを得ない状況でした。感染リスクを少しでも抑えるために、室内の換気を頻繁に行い、間仕切りを設置するなどの対策に加え、全従業員に出社前の体温測定を義務付けていたといいます。

コールセンターで従業員が感染!従業員の健康をどう守るか?

しかし、出社前に家で検温するように呼びかけても、忘れてしまう人はどうしても出てきてしまいました。加えて、体温はメールで管理者に申告するルールになっていたこともあり、そのデータの集計が、管理職の負担になってしまっていました。

こうした状況のなか、A社では従業員の一人がコロナウイルスに感染。幸いにもクラスターにはなりませんでしたが、これまで以上に従業員の健康を厳重に管理する方法がないかと検討を重ね、ドコモのAI温度検知を導入します。

これにより、出社時に体温が高い場合はスクリーニングされるため、発熱した従業員が勤務することはなくなりました。さらに、測定結果がもれなく記録されるようになったため、データ管理も楽になったといいます。この施策は、従業員満足度の向上にもつながっており、今後はたとえコロナウイルスの流行が収束しても、インフルエンザなどの感染症の備えとして、あるいは従業員の健康管理の一環としてAI温度検知を活用していく予定だといいます。

3.機密性の高い工場で、セキュリティと感染のリスクを未然に防ぐ

AI温度検知は、従業員の健康管理に役立つだけでなく、入室記録においても有効です。

工場で自動車部品を製造しているB社は、機密性が高い製品を扱っていることもあり、入室記録を厳密に行っています。そのため、従業員が工場に入るには専用の入館カードを使用していましたが、入館カードを紛失するインシデントがたびたび起きたため、新しい入館方法の検討を始めていました。

その検討中に、新型コロナウイルスの感染が拡大。製造業のため、多くの従業員は引き続き現場に出勤し続けましたが、一部の従業員に対しては在宅勤務を認めました。その結果、どの従業員が出勤しているのかしていないのか、勤怠管理が難しくなってしまったといいます。

機密性の高い工場で、セキュリティと感染のリスクを未然に防ぐ

そこでB社が導入したのが、AI温度検知です。導入後は、顔認証で入室記録できるようになり、認証の速さと正確性、セキュリティの高さを評価しています。ちなみにAI温度検知には、業界最高水準の認識精度とスピードを誇る顔認証エンジン「SAFR®」を採用しており、正面を向いていない状態でも、マスクや眼鏡をしている状態でも顔認証が行える仕組みになっています。

さらに、AI温度検知による入室情報を、以前から使用していたビジネスチャットに共有するように設定したことで、管理者による従業員の出勤状況の把握も瞬時に行えるようになりました。もちろん温度測定も同時に実施しており、従業員の日々の測定データも蓄積しているといいます。同社では今後、工場以外の他施設でもAI温度検知の利用を検討しています。

AI温度検知は、従業員の健康リスクだけでなく、顔認証機能を活用することで、セキュリティ面のリスクを未然に防ぐことが可能です。安心・安全な職場環境をサポートする、AI温度検知の導入を検討してみてはいかがでしょう。

この記事でご紹介した課題を解決

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