コロナ禍における感染防止対策は、企業にとって重要な課題となっています。従業員の検温と入室記録を非接触で行う、ドコモのAI温度検知ソリューションの例を紹介します。
1.従業員の検温と顔認識を同時に行うソリューションがある
企業にとって、従業員の健康管理は、重要な責務の一つですが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、その重要性と注目度はさらに高まりました。従業員の体調をチェックするために、出社前の検温を実施している企業もあるでしょう。
とはいえ、出勤してくる従業員全員に対して、管理者が直接検温したり、記録を取るのは、手間がかかります。検温を忘れたり、虚偽の申告をしたりする可能性もあり、信ぴょう性が乏しい面もあります。加えて、全員分の検温の数値を入力、管理するのも一苦労です。
こうした悩みを一挙に解決できるのが、ドコモの「AI温度検知ソリューション(以下、AI温度検知)」です。
AI温度検知は、従業員の温度測定を非接触で迅速に実施するツールです。発熱の可能性のある従業員のスクリーニングを行い、オフィス内での感染リスクが低減できます。
使用方法としては、サーマルカメラの前に1〜1.5秒ほど立つだけで、瞬時に温度測定を行います。測定結果はカメラに接続したタブレットPCに表示され、Slackなどのコミュニケーションツールとの連携により、管理者に自動通知されます。設定しておいた温度を超えた場合にアラートを出したり、マスク着用の有無のチェックもできます。

測定日時や測定者、測定値などの結果はCSVファイルでも出力できるため、管理者にとってはデータ管理がスムーズに行えるというメリットもあります。たとえば、管理者が在宅勤務をしていても、従業員の健康状態や入退状況が簡単に把握できます。
2.マスク着用でも98.85%の高い認証精度。入館カードも必要なし
このAI温度検知システムに、事前に従業員の写真を登録しておけば、顔認証による入室記録も同時に実施できます。つまり、感染症対策とともにセキュリティ対策強化も実現できる入室記録ツールでもあるのです。
AI温度検知では、世界最高水準の顔認証エンジンSAFR®を利用しており、認識精度は業界最高水準の99.87%、認証スピードも0.177秒と、早さと正確さを兼ね備えています。迅速に認証することで、従業員が出社する時間帯の混雑を避ける効果も期待できます。さらに、認証可能な角度も80度と広く、正面を向いていなくても認証できます。マスク着用の場合でも、98.85%と高い認証精度を持っています。

従業員の管理以外の目的にも活用できます。たとえば、不特定多数の買い物客が訪れる小売事業者などでは、入店時の来客の健康チェックと同時に顔認証システムによって大体の年齢や性別などの属性が把握できるため、そうして収集したデータをマーケティングに利用することも考えられるでしょう。
たとえコロナ禍が収束したとしても、同じような感染症が拡大する可能性は十分に考えられます。感染症対策として、業務効率化の一環として、AI温度検知の導入を検討してみてはいかがでしょうか。