Phase 01
体制構築
化学プラントの複雑に変化するデータ
スマートファクトリー AIチームで技術面のプロジェクトマネージャーを務める伊藤は、「お客さまとNTT Comが事業パートナーとして連携し、その先にいるエンドユーザーの課題解決につながるサービスを開発するプロジェクトです」と、今回のプロジェクトの目的を語る。AIの開発にあたっては、現場で活用されているデータやそれを扱う知見がベースになるが、NTT Comの中にはもちろん化学プラントを運用する組織は存在せず、必要となる現場の情報を持たない。そこで、化学プラントの運用管理に精通する横河ソリューションサービスが現場のノウハウを提供し、NTT ComはAIに関するテクノロジーを提供する形で、化学プラントの制御を効率化するAIを開発するプロジェクトがはじまった。化学プラントのオペレーション効率化にAIを活用するメリットについて木村はこう語る「化学プラントは装置の内部に多様なセンサーが付いています。それぞれのセンサーがとても複雑な挙動を示し、時系列データの動きも複雑で、特徴を見出すことが困難です。化学反応炉の中の反応も把握しづらく、非線形なものであると考えられます。そのため、単純な手法で状態を検知して制御するのではなく、より複雑な現象を扱えるAIを使う方が効果的と判断しました」。
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