CASE 事例紹介

CASE 事例紹介

ディープラーニングを活用し、ごみ焼却施設に
おける廃棄物発電の安定化を目指す

社会が低炭素化している未来に向けて、ICTの利活用にかかる期待が高まっています。
私たちはICTのリーディングカンパニーとして、常に先を行く次世代ソリューションの提供を目指しています。

西日本営業本部 第一営業部門 奥岡 大貴

西日本営業本部 第一営業部門
奥岡 大貴

株式会社クボタとの連携による実証実験を実施

近年、NTTグループは多様な業界と連携し、ICTを活用した新たなソリューションの開発に取り組んできました。2016年には株式会社クボタと連携し、農業・水環境分野のICTイノベーション創出に向けた「クボタ&NTTグループ連携協議会」を発足。その中で「ごみ焼却施設における廃棄物発電の安定化」がAIの中核技術であるディープラーニングを活用する有望なプロジェクトとして持ち上がり、NTTコミュニケーションズとの連携が実現しました。廃棄物発電は、可燃ごみの焼却時に発生する熱で蒸気を発生させ、タービンを回す発電方式で、化石燃料の代替として期待される新エネルギーです。現状、発電効率の低さが課題とされていますが、発電効率が上がれば全国のごみ焼却施設の有効活用につながる可能性を秘めています。

ごみ焼却施設の蒸気量をリアルタイム予測

こうした背景のもと、2018年9月より実施したのが「稼働中のごみ焼却施設において、ディープラーニングを活用した蒸気量予測」と題した実証実験です。廃棄物発電の効率向上に向けては、投入ごみの性質や形状により変化する蒸気量の制御が課題となります。実証実験では独自のAI解析ツール「Node-AI」を活用し、約300のパラメータから絞り込んだ重要データを分析処理することで、1分先のごみ焼却状況に関する予測モデルを生成。さらにこのモデルを適用したシステムを稼働中のごみ焼却施設に導入し、時系列アトリビューション解析や因果分析を通じて検証した結果、常に1分先の蒸気量をリアルタイムに予測できる環境構築に成功しました。
今後は予測精度をさらに向上させ、従来、ベテランのスキルに頼ってきたごみ焼却施設における廃棄物発電の安定化が最終目標となります。未来に向けた再生可能エネルギー創出の高度化、効率化を加速させるためにも、重要なチャレンジであると考えています。

蒸気量のリアルタイム予測モデル
蒸気量のリアルタイム予測モデル

NTT CommunicationsのSDGsチャレンジ

NTTコミュニケーションズグループは、ICTを駆使した革新的なサービスの提供を通じてSDGsに貢献するとともに、その先を見据えたチャレンジも続けていきます。

ICTによる低炭素社会の実現を通じたSDGsへの貢献

  • 気候変動に具体的な対策を

    グローバルな視点から地球環境に大きな負担をかけているICT関連機器やプラント設備の消費電力の効率化に注力し、地球環境の保全に取り組むことで、健やかでグリーンな地球を次世代へとつないでいきます。

  • エネルギーをみんなにそしてクリーンに

    所有する通信ビルやデータセンターで環境にやさしい太陽光発電によるクリーンエネルギーを導入しています。ディープラーニングを軸とした制御の自動化により、ごみ処理施設における廃棄物発電の安定化を目指すなど、再生可能エネルギーの積極活用にも取り組んでいます。

  • つくる責任 つかう責任

    ディープラーニングの活用によって、機械部品の予知保全(プレディクティブメンテナンス)を実現することで、部品交換の最適な時期を見極め、廃棄物の低減に寄与することができます。こうした手法は、製造業以外の分野においても応用できる可能性を秘めています。

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