導入事例:キヤノンマーケティングジャパン株式会社様

全国に点在する約300のグループ拠点を増速し、
より高品質な顧客サービス提供に向けたICTインフラの更改へ。
通信品質の維持とコスト抑制という相反する
課題を「Arcstar IP-VPN」により見事に解決。
「顧客主語」を旗印に、日本市場におけるキヤノンブランドのマーケティング活動を一手に担うキヤノンマーケティングジャパン株式会社では、さらなる顧客サービスの強化に向けたネットワーク構成の見直しおよび増速対応が必要になっていた。一方でネットワーク全体の通信品質を落とすことなく、運用コストを抑えるという課題にも直面していた。同社ではNTTコミュニケーションズの「Arcstar IP-VPN」を軸に、この難題を見事にクリア。品質とコストを両立させた増速対応の秘密に迫る。
課題
- より上質な顧客サービスの提供を見据えた全国拠点の増速対応
- ネットワーク全体の通信品質維持と運用コスト抑制
- アクセスが集中するデータセンターの構成見直し
効果
- 本社、支店、データセンターなどの重要拠点は高品質なギャランティ型回線で増速
- 一般拠点を経済的なイーサ回線で増速
- 豊富なアクセス回線を適材適所で組み合わせ、ネットワーク全体の通信品質は維持したまま運用コストを削減
| 社名 | キヤノンマーケティングジャパン株式会社 | |
|---|---|---|
| 本社 | 東京都港区港南2-16-6 | |
| 設立 | 1968年(昭和43年)2月1日 | |
| 資本金 | 73,303百万円 | |
| 従業員数 | 5,762名(グループ合計19,034名) | |
| グループ社数 | 19社 |

※2009年7月現在
グループの基盤となる大規模なICTインフラ運用、
求められたのは未来を読んで先回りする対応力。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社は、世界180カ国以上で積極的に事業を展開するキヤノングループの一員として日本市場でのマーケティング活動を担当。つねにお客さまを主語に課題をとらえて行動するマーケティング・ポリシー「顧客主語」で、真の顧客満足度ナンバーワン企業を目指している。2003年、同社では顧客志向のグループ経営を推進すべく組織の統合再編を行い、その一環としてERP/CRM/SCMを一体化したグループ統合情報システム「C21」を構築。この際にシステムの足回りにあたるネットワークを従来のフレームリレーからNTTコミュニケーションズの「Arcstar IP-VPN」に切り替え、帯域を約5倍にする広帯域化を図った。本稼働から5年を経て、このシステムを見直す時期がきていた。「社会の急速なICT化に伴い、弊社が取り扱う複合機などの主力製品、それに関連するソリューションサービスもデジタルにシフトしています。社内ネットワークも業務専用から事業用途に拡大しつつあり、全国の営業マン、サービスマンがより上質な顧客サービスを提供するためには、さらなるネットワークの広帯域化が必要になることは明らかでした。そこで、約300拠点の大規模ネットワーク更改には長い期間がかかるため、先手を打って数年先の帯域増までを見据えたネットワークの全面増速を決断したのです」と語るのはIT本部 ネットワークインフラ課 課長の古川宗徳氏だ。
さらに2009年には伝票処理の電子化によるセンターでの集中管理などを目的としたサービス系の新システム、2010年にも物流系の新システムの立ち上げを予定しており、環境の変化と併せて帯域が不足するのは時間の問題だった。さらなるアクセス集中に備えて、複数の網、回線が接続されるデータセンターの構成も見直す必要があった。
同課 チーフの三宅竜太郎氏は「単なる増速対応ではなく、ネットワーク全体の通信品質を維持したまま、運用コストを抑えることを重視しました」と今回のネットワーク更改における一番のポイントを語る。
2008年、同社では次世代に向けたネットワーク全面更改の検討がはじまった。
最適な更改に向けた白紙からのスタート、
通信品質とコストを両立する増速対応へ。
同社では既存のネットワーク環境を一度白紙にして検討を開始。結果的に「Arcstar IP-VPN」の継続利用を決定した。決め手となった理由を古川氏は「小規模・多拠点という弊社ネットワークにマッチしたレイヤ3サービスであったこと。高品質から低コストまで、幅広い要望に応える豊富な回線メニューが揃っていたこと。そして日本全国の拠点をカバーできる提供エリアの広さも魅力でした」と説明する。
今回のネットワーク更改には2つポイントがあった。まず1つめは通信品質。データセンターなどを含むネットワーク全体の構成を見直し、高い通信品質を維持したまま増速対応を行うことだった。「自社とグループ会社が別回線からデータセンターに接続していたのですが、ここを統合して800Mbpsに。さらに本社200Mbps、支店20〜50Mbpsに増速することにしました」(三宅氏)。これらの重要拠点は帯域確保が可能なギャランティ型のイーサ回線で増速。ADSLだったバックアップ回線も併せて増速することで、故障時にも通常時と同等のパフォーマンスを確保し、事業継続性、耐障害性を高める意向だ。
そして2つめは帯域を増速しながらのコスト抑制。全国にひろがる一般拠点の増速に、コストパフォーマンスを重視して他キャリアのイーサ回線を選択した。
「まず検証を行い、充分に自社ネットワークで使えることを確認してからイー・アクセスのイーサ回線(10Mbps)に決定しました。一部提供エリア外の拠点はGroup-VPNの光アクセス回線を利用することで、日本全国ほとんどの拠点をカバーできる目途が立ちました」(三宅氏)。
こうした品質とコストを両立した増速という難題を解決できるのも、豊富なサービスメニューを持つ「Arcstar IP-VPN」の強みである。「Arcstar IP-VPN」が利用率No.1サービスであり続ける理由の1つだ。
スムーズな構築からトータルな保守対応まで、
NTTコミュニケーションズの総合力を高く評価。
今回のネットワーク構築にあたりNTTコミュニケーションズでは全拠点の受付から開通までをワンストップでサポートする専任のデリバリ部隊を編成。約1万項目もの作業工程表をもとに、資材や人員調達のスケジュール管理を行った。さらに構築中は定例ミーティングを開催、関係者との緊密な連携も図った。2009年12月、大きな問題もなく予定通りに構築は完了した。
「デリバリ担当者が情報を一元的に管理して、的確かつ迅速に関係者に作業を依頼していただきました。調整能力の高さ、仕事の精度やスピードは、SIに携わるこちらが見習うべき点も多く、大変満足しています」と同課の立道将則氏はNTTコミュニケーションズのデリバリ体制を高く評価する。
「今回はキャリアの異なる回線も併せて導入しました。その部分を含めて網と回線の保守対応を一元的におまかせしていますが、これまで大きな問題は皆無です」と三宅氏は保守面でも合格点を与える。
この保守対応も通信品質を支える一因である。「Arcstar IP-VPN」が標準提供する“高信頼保守”は、24時間365日体制でネットワークを見守り、故障時には能動的に復旧する一歩進んだ保守体制を実現している。
こうして現在、新たなネットワークは安定した稼働を続けているわけだが、この社内環境の増速に先駆けて同社は「モバイル/リモートアクセス」を導入。社外環境での増速対応を行っている。
最後に今回の更改の全体的な評価と今後NTTコミュニケーションズに期待することを聞いてみた。「ネットワーク全体で高い通信品質を維持しながら、トータルなコストを下げるソリューション提案力がすごい。さらに品質を上げて、コストを下げる提案に期待しています」(古川氏)
「全国約300拠点を結ぶArcstar IP-VPNを提供するNTTコミュニケーションズなら、弊社に最適なソリューションを持っているはず。時代性をふまえた新しい提案をいただけるとうれしいですね」(三宅氏)
つねに時代を先取りするキヤノンマーケティングジャパンのSI業務に終りはない。グループの事業の足回りを支えるNTTコミュニケーションズは、同社とともに終わりなきチャレンジを続けていく。
ワンポイント解説
スタンダードVPNによる通信品質とコストの両立
これまで全社で利用していたスタンダードVPN(高品質なギャランティ型の回線メニューを持つVPNサービス)を、全面的にエントリーVPN(安価なベストエフォート型の回線メニューしか持たないVPNサービス)に切り替えるネットワーク更改のケースが増えている。たしかにコスト削減対策としては効果的だが、リスク管理の観点からとらえると大きな危険を伴う。重要拠点のダウンや遅延は、コスト、信用の両面から事業に致命的な損害を与える。起きてからの対応では手遅れ、事前に備えるしか対策はないのだ。
とはいえ、通信品質を重視したネットワークにはコストがかかるのも事実。厳しい経営環境の中、少しでも投資を抑えたい企業にとって、この品質維持とコスト削減のバランスは非常に難しい課題である。
高品質から低コストまで豊富なアクセス回線メニューを持つスタンダードVPN「Arcstar IP-VPN」なら、拠点の規模や重要度に応じて回線を組み合わせることで、こうした課題が解決できる。
また、ネットワーク全体のダウンタイムを最小限に抑えることも、通信品質を維持する上で欠かせない要素である。24時間365日体制でワンストップ、プロアクティブな故障対応を行う“高信頼保守”の標準提供も、スタンダードVPNである「Arcstar IP-VPN」の強みといえる。
その他、「Arcstar IP-VPN」では、一部帯域を常時確保しつつトラフィック急増時には物理インターフェースの上限速度までフルに回線を利用できるアクセス回線メニュー「バーストイーサアクセス」、宅内ルーターの導入・維持・管理にかかるコストを不要にする「ルーターレスプラン」など、通信品質とコストの両立を強力にサポートする豊富なサービスが揃っている。いま一度、スタンダードVPN「Arcstar IP-VPN」で通信品質を維持したままでのコスト削減を検討してみてはいかがだろうか。









