試合日程・結果

強豪相手に19点差を大逆転して、今季初勝利!

ShiningArcs

25

VS

パナソニックワイルドナイツ

22

9月9日(日)、北海道月寒屋外競技場。トップリーグ第二節の相手は、強豪パナソニックワイルドナイツ。朝から降り続く雨は幾分小降りにはなってきたが、荒れたグランドと共に、悪コンディションでの試合となる。前節の東芝戦で見せた最後まで集中したディフェンスをこの試合でも見せることができるか、今シーズンを占う大事な一戦でもある。また、パナソニックに今季新加入した世界的ビッグスターのソニー・ビル・ウィリアム選手の日本デビュー戦ともあって、国内外から多くの報道陣が駆けつけていた。パナソニックには、2007年のシャイニングアークス・チーム設立以来、練習試合も含めて一勝もできていない。いや、もっとも大差をつけられて負け続けている相手である。是が非でも勝ちたい一戦。

13時、SO君島良夫選手のキックオフでゲームは始まった。風下の陣地のシャイニングアークス。開始早々WTB友井川拓選手の突進にタックルに入ったソニー・ビル・ウィリアム選手がターンオーバーして場内がざわめく。8分、敵陣22m付近でのスクラムで相手がコラプシングの反則を犯し、SO君島良夫選手がショットを選択。難しい角度であったがゴールを決め、3-0と先制。しかし13分、ハーフウェイライン付近での相手ボールスクラムから14番山田選手に一気に中央を突破されトライを許す。ゴールも成功し、3-7と逆転される。続いて22分、ソニー・ビル選手のオフロードパスから7番西原選手がトライ。ゴールも決まり、3-14とされる。32分にも自陣20m付近のオフサイドの反則に相手がショットを選択し、ゴール成功。3-17。36分には、逆に敵陣25m付近での相手オフサイドの反則にショットを選択。だが君島選手のゴールは決まらず、3-17のままで前半終了。

風上になった後半、相手ボールキックオフでゲームはスタート。開始早々に、ソニー・ビル選手がタックルを受けながらも得意のオフロードパスで1番川俣選手につなぐ。大きく中央をゲインされる。そしてそのまま左サイドに展開され、トライ。ゴールも決まり、3-22と19点差に引き離される。


しかし、ここからシャイニングアークスの反撃の狼煙が上がる。5分過ぎから連続アタックを仕掛ける。相手を敵陣に釘付けにする。アタックのフェーズを重ねる。そして9分、敵陣ゴール前でのマイボールスクラムから左サイドに展開し、最後は君島選手がトライ!ゴールは決まらず、8-22。前半は、相手有利に展開されていたスクラムを立て直したことも、このトライにつながった。この後もシャイニングアークスの勢いは止まらない。16分、マイボールラインアウトからNo.8トッド・クレバー選手→CTBアレサナ・ツイランギ選手へとボールが渡る。

これを一気にスピードアップしたツイランギ選手が相手タックルをものともせず突き進む。最後は相手タックルをハンドオフしてトライ!君島選手のゴールも決まり、15-22とする。これで1トライ1ゴール圏内に追い詰める。18分にはあわやトライを奪われる場面だったが粘って耐える。LO木曽一選手、SH岡健二選手OUT。馬原屋誠選手、鶴田諒選手IN。シャイニングアークスに傾いた流れは止まらない。26分、敵陣30m付近で相手の犯したオフサイドの反則にショットを選択。ゴール成功、18-22。このペナルティゴールの選択と成功が最終的に試合を決めたのかもしれない。そして29分、ハーフウェイ付近でソニー・ビル選手が放ったパスをツイランギ選手が狙いすましてインターセプト。そのままゴールへ走り込む。インターセプトされた後追ってきたソニー・ビル選手に追いつかれるが、ブレークダウンとなったボールをシャイニングアークスがキープ。左サイドに展開し、最後はキャプテン友井川選手がインゴールをゴール裏まで走り込み中央にトライ!君島選手のゴールも決まり、25-22と逆転に成功。HO濱田宇功選手、No.8トッド・クレバー選手、CTBアレサナ・ツイランギ選手OUT、HO加藤昭仁選手、FL小峰徹也選手、FBブラッキン・カラウリアヘンリー選手IN。しかし、ここからの10分間が長かった。マイボールにしてから、慎重にフェーズを重ねてボールキープしていくシャイニングアークス。残り5分を切っても、その時間が10分にも20分にも感じる。ベンチのスタッフや選手も声を張り上げ共に戦う。「ノーペナルティ!ノーペナルティ!」。ベンチから、選手からの声がクロスする。HO加藤昭仁選手負傷退場、HO濱田宇功選手IN。だが、ロスタイムに入って自陣30m付近で反則を犯してしまうシャイニングアークス。パナソニックは、成功すれば同点となって試合を終えることが出来るショットを選択せず、クイックスタートからゲームを再開。シャイニングアークスのディフェンスは緩まない。そして、たまらず相手がノックオンの反則を犯し、ついにノーサイド。25-22。ここに歴史的な勝利を挙げることが出来た。

試合後、林監督に話を聞くと、後半に風上となる陣地を取り、得点や時間経過を選手が見ないように電光掲示板を背にすることは作戦として立てていたとのこと。しかも試合当日の風向きも天気図を入念に調べて、電光掲示板側から吹くことを確認していたという。しかし、じゃんけんに負けてしまって焦ったが、結局相手の選択がこちらの思惑通りになって胸をなでおろしたそうだ。

天候など、いくつかの幸運が味方をしてくれたかもしれない。しかし、決して偶然だけの勝利では無かったはずだ。後半必ずチャンスが廻ってくること、そして最後の20分間に走り負けないことは、プラン通りの試合運びであっただろう。この勝利で「勝てない相手はいない」という意識付けが選手たちになされれば、今後の戦いに一勝以上の大きな宝物を獲得したことになる。

休むことなくゲームは続きます。次戦は相手ホームでのヤマハ戦。相手も今シーズン絶好調です。引き続き応援よろしくお願いします。そして、できれば、「グランドで会いましょう」。

林雅人監督のコメント

林雅人監督

――試合の感想を。

今日は昨シーズン準優勝のパナソニック相手に9位の我々がチャレンジするということで、初戦の東芝から2試合続けて強敵に向かうことになりました。試合前には、ブレークダウンのところで接点に負けないようにしようということと、キックゲームで後手に回らないということにフォーカスして選手に伝え、試合に臨みました。今シーズンのトップリーグの他チームの対戦を見ていても、如実に最後の20分がゲームを決めるという結果が出ています。最後の20分でいい状態になれるように後半風上になる陣地選択をプランしていました。試合前のじゃんけんで負けてしまったのですが、結果的にプラン通りに陣地が取れて良かったです。前半の最初と最後の自陣に釘付けになったところで、選手が守り切ってくれたことが大きかったと思います。

――対戦相手とソニー・ビル選手への対策は?

前節の東芝とは対象的なチームですので非常に難しかったです。東芝戦では我々の外側のディフェンダーが内側に入って行って閉じたことが功を奏しましたが、パナソニックは明らかに外に回してくるチームですので、逆にそれをしてしまうと外側からオーバーラップされてしまうわけです。実際今日の試合でも何度かされていました。その対策と修正にこの一週間費やしてきました。しかし、一週間ではなかなか修正しきれないことと雨が降ったことで、もっとアグレッシブに行こうとプランを修正しました。うまくて強いチームにオーソドックスなことをやっていても勝てませんので、前に出ようということを選手たちに直前に話しました。ソニー・ビル選手に関しては、彼だけにとらわれてしまうと全体がくずれてしまいますので、そんなに気にすることはしませんでした。対面にツイランギ選手を入れて、皆さまの期待に応えたことぐらいですかね(笑)。ふたりでどうぞという感じでしたね(笑)。

――ハーフタイムには、選手たちにどのような指示をしましたか?

前半スクラムが少し不安定でした。それは指示で変わるものではないのですが後半は修正できました。前半は強いパナソニック相手にこの点差だったら上出来だと、そして後半風上になってもっと攻めることが出来るので、「今日はもう東京に帰らなくていいから、力を出し尽くそう」と伝えました。

――次節は、ヤマハ戦ですが。

強い相手ですね。今シーズンの第一節と二節が終わって、混戦の結果になっていますので、どのチームに対しても気を抜いたら負けてしまうと思います。逆に考えれば、うまくいけばどのチームにも勝てるわけです。アウェイの試合なのですが頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。

友井川拓キャプテンのコメント

友井川拓キャプテン

――今日の試合の感想を。

まず、この北海道という地にファンの皆さまが大勢来てくださって、私たちの背中を押してくださったことを感謝しております。今日の勝利は、試合に出ていないメンバーを含めていい準備をして来た結果だったと思っています。前半、耐えて付いて行こうという話をチームの中でしていました。トライは取られましたが何とかついて行けば後半絶対チャンスが巡ってくると信じてプレーしました。みんなで意識を合わせて取り組めたことが勝因だったと思います。それとパナソニックさんのうまいアタックに対して、ゲインはされながらもよく我慢できたところが勝因だったと思っています。大事なことはこれで満足しないことだと思いますので、次のヤマハ戦に向けて、またみんなでいい準備をしていきます。

――ソニー・ビル選手の印象は?

懐がやっぱり限りなく広いし、視野も広いし、自分も行きつつ周りの選手を感じながらプレーしているなと感じました。ただソニー・ビル選手だけを抑えればいいわけではないですし、周りにもいいランナーが揃っていますので、注意してやりました。もっともっとチームにフィットしてくれば、本当に怖い存在だなと思います。ただ、来てすぐにチームにフィットするはずは無いので、ここで当たっておいて良かったと思います。

――後半26分のペナルティにショットを選択した理由は?

我々に流れが来ていて相手にプレッシャーがかかっていると思いましたので、しっかり得点をしてもう一回自陣に帰ろうと考えました。パナソニックさんの足が止まっていたこともありますし、我々は最後まで足が止まらずにゲームができていましたので、もう1トライ獲れるだろうというイメージは有りました。ですから、まず3点取っておいて、もう1トライで逆転という狙いでショットを選択しました。終わってみればイメージ通りになって良かったです(笑)。

――25-22と逆転してからの最後の10分間は抑え切れる自信はありましたか?

理想で言えば最後の5分間はボールをキープして終わりたかったのですが、そこでボールのコントロールが出来ずに相手ボールになってしまいましたが、そこでみんな焦らずにしっかりとタイトなディフェンスが出来たと思います。ですから、トライを獲られるという気はしなかったです。

小川優輔選手のコメント

小川優輔選手

――今日の試合の感想を。

前半は風下ということで、キックでエリアを取って敵陣に入っていこうという作戦でした。相手が自陣からでもボールを回して攻めてきたので、ずっとディフェンスで耐えていましたが、後半風上になってからは攻めることができたと思います。いい試合だったと思います。

――FBというポジションでは、グランドコンディションが気になりませんでしたか?

試合前に、雨だったので相手はキックを使ってくるだろうと考えていました。ボールがイレギュラーしてどこに行くかわからないのが嫌でしたが、そこまで相手がキックしてきませんでした。

――開幕から2戦続けて強豪との対戦でしたが。

みんな体が大きいのでパワーでやられていたことはありました。ただ、ディフェンスは春からずっとやってきましたので、その確認をしっかりやってシステムとして機能できたと思います。

――ファンの方々にメッセージを。

自分としてもチームとしてもコンディションが上がってきていますので、これからもっといい試合をお見せすることができると思います。頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。

アレサナ・ツイランギ選手のコメント(この試合のマン・オブ・ザ・マッチ)

アレサナ・ツイランギ選手

タフな試合でした。まだ勝利ができていない状況で試合に臨んだのですが、勝利で終われたことにエキサイトしています。この勝利は我々にとって大きな一歩になったと思います。
日本のラグビーは、どんどん進歩していると感じます。第一節では東芝と対戦して敗れましたが、その失敗を今日の試合では改善して試合にも勝つことが出来て良かったと思います。ソニー・ビル選手との対戦は、本当に楽しみにしていました。タックルでのミスなどもありましたが、勝利で終えることが出来て良かったです。後半29分にインターセプトしてから自分でトライまで行こうとしなかったことに関しては、グランドの状況が悪かったこともありますし、70分間全力で走ってきて足に疲労を感じていましたので、パスの選択をしました。そこからトライが生まれて勝利に繋がって良かったです。(ファンの方々に向けて)今日は応援ありがとうございました。皆さまのおかげで試合に勝つこともできました。これからもベストを尽くしていきますので、ぜひグランドに来ていただいて応援よろしくお願いいたします。

*試合写真は、公式facebookページにも多数掲載しています。

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