III.経営成績

 以上のような事業展開の結果、当中間期の経常損益については、IP系サービス収入が堅調な伸びを示す中、固定電話市場の縮小、景気の低迷、マイラインなどの競争激化による音声電話収入、専用・データ収入の減少が影響し、営業収益は減収となりましたが、コスト削減努力により前期を上回る経常利益をあげることができました。

1. データ・IP系などの収入は、専用サービス収入が減少したものの、IPへの強いニーズを背景に、IP系サービス収入が堅調に伸びた結果、3,121億円(前年同期比▲85億円 2.7%減)の微減にとどまりました。

(1)OCN
 ISP市場は、PC販売数低迷と比例し新規加入が伸び悩んでいるものの、ADSL市場は引き続き拡大しています。OCNはADSL市場において順調にシェアを拡大しているほか、多様化するアクセスラインへの対応、セキュリティ機能などの付加価値サービスの充実、IPv6サービスメニューの充実、バックボーンネットワークの増強による品質向上などの結果、9月末現在で約329万加入となりました。

(2)専用・データ通信
 ビジネス向け市場では、ネットワークコストの低廉化や通信データ量の急増を受けたブロードバンド化のニーズに対応するために、「Arcstar IP-VPN」と「e-VLAN」については、アクセスラインの多様化や提供エリアの拡大を進めるとともに、モバイル・リモートアクセスなどの付加価値サービスの充実をはかり、次世代の企業ネットワークとして新たな市場の拡大に努めました。
 しかしながら、長期化するIT不況から、お客さま企業においてネットワークコストの節減や拠点の統廃合などが急速に進んだため、専用・パケットサービスなどでは既設回線の廃止や、広帯域と経済性を両立するIP-VPNなどへの切り替えが進みました。

(3)SI等
 世界規模におけるIT不況の深刻化、長期化の影響により企業の情報化投資意欲が鈍化し、ソリューションビジネス市場は厳しい状況にありますが、当社の強みであるIPネットワークサービスに、データセンターサービスや、セキュリティサービス、マネージドサービス(監視・運用サービス)などの高付加価値サービスを統合したトータルソリューションサービスを積極的に展開してきました。


2. 音声伝送収入は料金値下げ、固定電話市場の縮退、割引サービスの拡充などの結果、2,635億円(前年同期比▲531億円 16.8%減)となりました。


3. 当社のビジョンである「グローバルIPカンパニー」実現のメルクマールの1つと考えている、電話収入に対するデータ・IP系収入の割合、いわゆる「Data/Voice(D/V)収益比率」は前年同期の0.9から1.1へと拡大しました。


 以上の結果、当中間期の営業収益は5,757億円(前年同期比▲617億円 9.7%減)、営業利益は748億円(前年同期比370億円 98.0%増)、経常利益は729億円(前年同期比347億円 90.8%増)となりました。

 なお、海外投資などの評価損の発生に伴い、767億円の特別損失を計上した結果、中間純損失は122億円となりました。

 また、事業見通しについては、当面、電話サービスのみならず、データ・専用サービスの収益減少が見込まれるものの、新たな収益の担い手としての広域イーサネットサービスを含むIP系サービスやソリューション、アウトソーシングビジネスなどの成長によりこれらを補い、また、徹底したコスト削減努力を継続することで、収益の改善に努めていきます。

 

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