2002年5月14日
NTTコミュニケーションズ
 
NTT Comの今後の事業戦略について

1.NTT Comのビジョン

 NTT Comは、世界中のお客さまに革新的で最高水準のIPサービスを提供する「グローバルIPカンパニー」を目指して事業を展開してまいりました。その結果、昨年度までに「Data/Voiceの収益比率の拮抗」や「OCN 300万契約突破」を実現し、またグローバルにおいては、買収した米Verio(ヴェリオ)社の経営強化や海外事業における「NTT/VERIO」ブランドを導入し、Verio社を含めた連結決算ベースでの黒字化も視野に入ってきました。NTT Comは、2002年度末までにグローバルIPカンパニーへの完全移行を目指します。

2.重点ドメインと成長戦略

 NTT Comは、これまでグローバルIPカンパニーへの移行のための基本戦略として、“「e-theater」のプロデュース”を掲げてまいりました。これは、当社のコアコンピタンスである大容量・高速・ワールドワイドの「IPネットワーク」をベースに、このIPネットワークに直結したグローバルで処理能力の高い「データセンター」を構築し、さらにその上で稼動する認証・セキュリティ・決済など様々な機能を充実させた「プラットフォーム」を、いわば舞台(theater)として提供するサービスコンセプトです。今後も、この3つの重点事業ドメインにおけるコア技術を組み合わせ、1つの集合体=アーキテクチャーとして付加価値を高めることによって、競合他社への優位性を確立していきます。

 インターネットはオープンかつグローバルなネットワークですが、そのままではベストエフォートを前提とした分散システムです。NTT Comは、e-Japan計画に代表される「インターネットを活用したe化」を推進する企業や自治体など、さらにコンシューマのお客さまが安心して商取引やミッションクリティカルな情報を流通するために不可欠である以下の付加価値を当社のコアコンピタンスにまで高め、最適なグローバルIPソリューションをトータルで提供することで、お客さまのバリュー創造に貢献していきたいと考えています。

セーフティパスをはじめとする認証、決済、課金、著作権管理など各種プラットフォームサービス
セキュリティや監視、コンサルティングなどを含むマネージドサービス
トータルソリューション力をベースとしたフルアウトソーシングサービス
各種Webアプリケーションや様々なデバイス(端末)を統合しシームレス化するWebサービス
グローバルレベルでのエンドエンドサービス

 また、新たなインターネットアクセスの展開として、無線LAN技術を利用したホットスポットサービスや、ホットスポットサービスを活用したソリューションを推進していきます。さらに、次世代IP技術であるIPv6についても積極的に展開し、情報家電との連携やモバイルインターネットアクセス時のセキュリティ向上など、ユビキタス時代の新たな“ビジネスモデル”や“ライフスタイル”を提案してまいります。

 一方、さらなる縮小が予想される固定電話サービス市場においては、厳しい価格競争に勝ち抜くために、業務プロセスの改善とコストの抜本的な削減に着手し、財務体質を強化します。

 特に、VoIP(Voice over IP)については単なる廉価版の音声サービスとしてではなく、お客さまのニーズを開拓する新たなビジネス機会として捉え、ビジネスのお客さまにはIP-PBXアウトソーシングやIPコールセンタなどのVoIPソリューションを、コンシューマのお客さまには音声のみならず画像やデータと連携したVoIPならではのリッチコミュニケーションを提供することで、市場の創造的な拡大を図ります。

3.グローバル事業展開

 NTT Comは、グローバルIPネットワーク、マネージドホスティング、プラットフォームを統合した信頼性、安定性の高いソリューションサービスを、日米欧亜をカバーするグローバル市場で提供できる世界でも有数のグローバルIPプレイヤーとなることを、「グローバルIPカンパニー」への移行の条件と考え、今年度その達成に向けて事業を展開してまいります。
 
 一昨年、NTT Comは、グローバルIP Tier1ネットワークおよびホスティングを既に併せ持っていた米Verio社を買収し、これまでに、日米欧亜をカバーするAS(Autonomous System)ナンバーを統一した「NTT/VERIO Global IP Network」を完成するとともに、日米欧三極を核とするグローバルオペレーション体制(24時間保守)を導入し、グローバルサービス/オペレーションの基盤を確立しました。一方、厳しい市場環境の下、Verio社について、大幅な拠点統廃合、人員削減などの徹底した合理化と将来の成長基盤への経営資源の集中を目的とした構造改革を実施し、事業収支の改善を図りました。

 多くの通信事業者が行き詰まりを見せる中、信頼性、安定性の高いサービスをグローバルかつ一元的に提供して欲しいというお客さまのニーズは益々高まっていることから、今後は、これまでに形成したサービス基盤をベースに、信頼性、安定性を重視したグローバルIPプロダクト・パッケージソリューションの開発、コンサルティングを含めた戦略的トータルソリューションの提供、カスタマーフロント・ネットワークオペレーションの統合(今年度中)によるカスタマーサービスの向上など、お客さまにとっての更なる価値向上に取り組むことにより、営業、サービスを強化していきます。

 また、これを推進するにあたっては、Verio社をグローバル事業の中核とする基本戦略を堅持し、「NTT/VERIO」ブランドの下、NTT Com/Verio社一体となった事業展開を図り、経営の一体化を確立したいと考えております。

 これらにより、NTT Comは今年度中に、名実ともに「グローバルIPカンパニー」への完全移行を目指します。

4.今後の事業見通し 〜"We speak IP"〜

 国内外の情報通信市場は、今年度も価格競争や顧客獲得競争に激しさを増すと考えられますが、NTT Comはサービスの製造から販売に至るプロセスの全社的な見直しによる徹底的な原価削減を図りながら、高品質で高信頼・安全性、そして低価格のサービス・プロダクトを開発し、常にお客さまにとってのバリューを追求する事業展開を行うことで収益を拡大し、財務強化を図っていきます。

 以上の施策により、2002年度にはNTT Comグループ連結収支黒字化、2003年度には国際事業連結でEBITDA黒字化、2005年度には国際事業連結収支の黒字化を目標としております。

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