マーケティング・ソリューション 導入事例導入事例(ITサービス関連事業者A社様)

ITサービス関連事業を展開するA社では、Webサイトの役割転換とWeb解析による本格的なWebマーケティングへの取り組みによって、「売上に貢献するWebサイト」を実現しました。明確な経営目標の下にWebサイトをリニューアルし、見事に成功したA社の事例を紹介します。

Web解析によって広告費の削減と問い合わせ件数の倍増に成功

経営戦略の変更にともなってWebサイトの役割も変化

ITサービス関連事業を展開するA社では、これまで環境保護への取り組みなど、自社のCSR 活動を広く伝えることを中心にWebサイトを使っていました。しかし、Webサイト全体を統括する専任の担当者はおらず、CSRや企業情報などは広報部が、製品紹介はそれぞれの担当事業部が自ら更新するという状態でした。この状態は、製品ごとに情報の出し方や形式が異なっていたり、コンテンツ同士の整合性が取れていなかったりと、いくつかの問題を抱えていました。

しかし、社長交代を機に転機が訪れます。Webサイトを事業の一角として活用しようという運営方針に変わったのです。そこで、利益貢献するための具体的な目標として設定されたのが、「問い合わせ件数のアップ」でした。

目的が変われば、それに合わせてWebサイトも作り変える必要があります。そしてその際、現状を客観的・科学的に評価したうえでリニューアルの方針を決めることが重要となります。

そこでA社では、リニューアルの具体的なアドバイスを期待してWeb 解析ソリューションとして定評のある「Bizマーケティング Visionalist」と、それをもとに経営課題の解決をサポートするコンサルティングサービスを導入することにしました(図1)。

■図1 顧客動向を適切に把握するWeb解析

顧客動向を適切に把握するWeb解析

(1)KPI(Key Performance Indicator)
重要業績評価指標のこと。経営目標やビジネス戦略を実現に向けて、業務プロセスをモニタリングするために設定される指標のうち、特に重要なものを指す。

直帰率から広告の問題点を明らかにしキーワードの最適化で広告費を半減

現状のWeb サイトに対してBizマーケティング VisionalistによるWeb解析を行ったところ、ある事実が見えてきました。それは、Webサイトへやってきても、すぐに離脱してしまう「直帰率」が非常に高いという結果でした(図2)。

■図2 A社におけるWebサイトリニューアル前のアクセス数、直帰率、申し込み数の変化

A社におけるWebサイトリニューアル前のアクセス数、直帰率、申し込み数の変化

Web解析によると、Web サイトへの主なアクセスは検索エンジンの結果ページに表示されるリスティング広告(2)を経由してのものであることがわかりました。そこで、キーワードごとに直帰率を比較してみると、選定が適切ではないものが明らかになりました。

Webサイトへの集客アップを期待してリスティング広告やバナー広告を増やしましたが、結果として的外れな広告によって無駄なコストが発生していたのです。

そこで、このリスティング広告の最適化を図るために、キーワードをどのように選定するか、実際の効果を見ながら調整を行いました。これまで無駄だったキーワードをやめて、効果の高いものだけに絞り込んだ結果、広告費を半分に削減しながらも、問い合わせ件数を増加させることができました。

(2)リスティング広告
検索サイトにおいて、検索ワードに連動して検索結果ページの上部に表示されるテキスト広告。

Web解析に基づくコンテンツと問い合わせ機能の改善

続いて取り組んだのがコンテンツの整理でした。ユーザーの引き込み役ともいえるリスティング広告の最適化によって直帰率は改善しましたが、Web サイトの内側でも改善すべき点は少なくありませんでした。

Bizマーケティング Visionalistの解析によって、コンテンツごとのPVやユーザーの動線分析から問い合わせにつながりにくいナビゲーションや不要と思われるコンテンツなどが見えてきました。

コンテンツを整理するにあたって不要なページは除外することになりますが、その際に「貢献度」という指標を用いました。貢献度とは、製品ごとのPV数を比較しながら、1ページ当たりの売上貢献度を算出するという考え方です。ある製品について、関連ページが数多くあればPVも多くなる傾向があるため、1PV当たりの価値は相対的に小さくなります。また、製品の価格によっても同じ「1PV」でもその価値は違ってきます。貢献度を用いることで、経営目標と関連付けて各ページを評価しやすくなります。結果として、貢献度の高いページだけを残してコンテンツは整理されました。また、この貢献度をデータとして示すことで、整理の際に社内でもめることなく、全員が納得する形でリニューアルを進めることができました。

また、問い合わせ機能の見直しも行われました。以前は、入力フォームではなく「お問い合わせ」のリンクをクリックするとメールソフトが立ち上がるという方式(mailto:リンク)でした。いきなりメールを書くというのは、ユーザーにとってみるとなかなか面倒で、問い合わせへの敷居を高くしていました。

これらを解決するために、製品全体で共通したデザインの問い合わせ専用ページを用意して、入力フォームから受け付けるようにしました。フォームでは、資料請求や見積り依頼など、ユーザーの問い合わせ内容を選択式にし、ユーザーの負担を最小限にするようにしました。これによってユーザーにとっては問い合わせがしやすくなるとともに、サイト運営者にとっても、どの製品に対する問い合わせなのか分類がしやすくなり、業務の効率化にも貢献することになりました。

問い合わせ件数アップという目標達成でリニューアルは成功

リニューアルを経たA 社のWeb サイトは、広告費を半減させたにもかかわらず、リニューアル前の訪問ユーザー数を維持しながら1 訪問当たりのPVは約2倍に増えています。これChapter1Web解析により日々の変化を「見える化」PDCAサイクルを回して経営目標を達成017はつまり、製品に興味のあるユーザーを効率的に集めながら、1人当たり2倍の情報量を提供できているということになります。そして、目標達成の指標としていた問い合わせ件数もリニューアル前と比較して大幅に増加しており、「売り上げに貢献するWeb サイトに変える」という目的は見事に達成されました(図表3)。

■図3 A社のリニューアルとその成果

A社のリニューアルとその成果

このように広告の見直しから始まり、コンテンツの整理、問い合わせフォームの改善と1つずつ取り組んできたA社Webサイトのリニューアルは成功しました。しかし、常に最適なネットマーケティングを行うには、Web 解析によって日々の変化を把握し、対応していかなければなりません。A社では、PDCAサイクルを回し続けながら、理想のWebサイトを目指して改善を続けています。

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