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通信教育部のレポート提出に
電子メールを利用するなどITを活用
武蔵野大学は、通信教育部のレポートの提出方法に、電子メールを導入するなど積極的にITの活用を進めている大学である。同大学が通信教育部にインターネットを取り入れたのには、様々な理由があった。1つ目が、処理効率を上げること。従来は紙をベースに行っていた添削作業の振り分けを自動化することで、処理の効率化を図るのが狙いだ。2つ目が、インターネットを活用するのには、疎遠になりがちだった生徒間の交流を活性化するという目的だ。
学校法人 武蔵野女子学院 総務部長 山田英昭氏は、「レポートの提出を電子メールで行うようになったことで、業務は大幅に効率化されました。また、コミュニケーションの面に関しても大きなメリットがあります。通信教育部は基本的には、教員とのやり取りが中心となるため、学生間の連絡というのはほとんど行いません。そこで、当大学ではインターネット上に学生同士の交流を行うための掲示板を設置しました。すると、みんなで集まって勉強をする勉強会、いわゆる“オフ会”が地方ごとに自然発生し、盛んに情報共有が行われるようになりました」と、IT活用の効果を説明する。 この掲示版では、学籍番号を明記させることによって、発言に責任を持たせている。また、通信教育部では試験もネット上で行うという思い切った施策を展開している。もちろんインターネットには、試験を受けた生徒が試験内容をほかの生徒に告知するなどの不正が起きる可能性がある。そこで、武蔵野大学では、多数の問題からランダムに出題する方式によって対策を施している。
山田氏は「従来の通信教育は、予定日を決めた上で地域ごとに試験会場を設け、テストを行っていました。このため、社会人学生は有給休暇をとって試験を受けに来るケースもあったほか、会場の設置されない県に住んでいる場合には、多くの労力が伴いました。しかし、オンライン試験の導入によって、学生は自宅に居ながらにして、単位認定試験を受けられるようになり、こうした問題が解決できました」と様々な面で効果が出ていることを説明する。
武蔵野大学通信教育部は、このような取り組みが人気を呼び、定員を遙かに上回る受験者を記録している。そして、通信制としては珍しく、多くの不合格者を出した。さらに、ポータルサイトのYahoo! Japanには、同大学用の掲示板が自然発生しており、入学希望者の質問に対して、在校生が相談に乗る姿なども見受けられている。
学内の公衆無線LANサービスの導入により
授業だけでなく生活面での利用促進を狙う
武蔵野大学では、通信教育部だけでなく、全学部を通してIT化に取り組んでいる。例えば、e-ラーニングや、学習に関する参考資料のダウンロードなど、学生がネットワークを活用して、より勉強しやすくする環境を整えているのだ。そして2003年4月より公衆無線LANサービス「ホットスポット」の導入を開始した。
山田氏は「2002年より企業への無線LANの導入が盛んになってきました。また、コンビニエンスストアなどにも公衆型無線LANが導入されるようになり、当大学に売店として入っているコンビニエンスストアにも導入できないものかと考えました。そして、色々と計画を進めるうちに、学内の人が集まる場所に導入しようと考えたのです」と導入の経緯を語る。
武蔵野大学が公衆無線LANを導入した目的は、無線LANを取り入れた情報教育を実践するためだ。同大学には、従来からパソコン教室が整備充実されているが、これらは利用できる場所が限られている上に、同時に接続できる台数も限られている。しかし、無線LANならこうした問題を解決できるため、食堂など人が集まりやすい場所を中心に、学内6か所に「ホットスポット」のアクセスポイントを設置しようと考えた。また、無線LAN機能を予め装備したノートパソコンを購入の際には補助金が出るプランを用意し、学生への積極的な利用を促している。
ほかにも、人間関係学部環境学科などの実際のフィールドワークを伴う授業で、自由にネットワークを使って調べ物をできる環境を整備するなど様々な目的があった。 武蔵野大学では、学校の授業で利用するための法人ライセンスと、モニター用として利用してもらう個人ライセンスを導入した。このライセンスには、「OPENプラン」が採用されており、「ホットスポット」と個人向けストレージサービスである「cocoa」が利用できるようになっている。同大学では、「cocoa」を授業やゼミの学習用に積極的に利用していく構えだ。
山田氏は「現在は、携帯電話の普及により、家に一般電話回線を引かない学生も多くなってきました。そうした学生がインターネットに接続する必要がある場合、コンビニエンスストアやファーストフードなどで、高速にインターネットに接続できれば、利用価値が高まります。このため、武蔵野、多摩地区に「ホットスポット」のアクセスポイントを増やして頂き、学生がより便利に利用できるようになれば、「ホットスポット」を利用する学生もさらに増えるでしょう」と、今後の展望を語る。
なお、武蔵野大学ではLL(Language Laboratory)教室のテープ設備をパソコンに切り替え、マルチメディア教室として利用するなど、今後も積極的なITの導入を行っていく。「ホットスポット」は、同大学がIT化を進める中で、重要なインフラとして活躍していくと見られている。
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