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万全のセキュリティと 大幅なコスト削減の両立
生き残りをかけた業界再編が加速する中、あいおい損保は統合一番手として、平成13年の合併以来、経営基盤の強化と事業の効率化に取り組んで来ました。海外進出においても、自社設立の子会社展開だけにこだわらず、現地の優良損保会社と提携することで、ワールドワイドで質の高い保険サービスを効率的に提供しています。
「従来、海外業務では拠点との情報共有を、ファクス・電子メールや国際郵便に頼っていた」あいおい損害保険株式会社 国際部 欧米グループ 次長 久保田卓氏は述べる。「紙やメールによるやり取りでは、海外から資料や報告書が届くと、それを専任のオペレーターが本社のシステムに手で入力していました。これでは現場と本社で二重の手間になっていることに加えて、入力された情報をチェックする人員も別途必要となっていたのです」と問題を振り返る。
システムの構築を手掛けた同社 国際部 担当課長 野崎知茂次氏は「このような人手やペーパー等の媒体を介する方式では、タイムリーな情報メンテナンスが困難ということもあり、報告漏れの検証にも手間取っていたのが実状。そこで海外駐在員からも情報入力を可能とし、しかもデータベースを一元化することで、合理化と情報精度の向上を考えた」と述べる。「しかし、フロアー端末のLAN接続や隣の支店とネットワーク接続するように容易な話ではない。当社の海外拠点は、世界22箇所に存在する。セキュアにデータをやりとりしなくてはならないとはいえ、全てを専用線で結ぶとなると、莫大なコストとなってしまう」と同氏はグローバルネットの課題を語る。 そこで、同社はコストパフォーマンスの良い回線を利用しながら、安全性確保の為にシステム自体をWebベースに置き換えたSSLでの暗号化を検討した。しかし、Webベースのシステムに再構築するには、時間と費用がかり過ぎてしまう。さらに高度化した情報管理に耐え得る画面作りが困難である。別方式として、既存のクライアント・サーバ型(CS型)のシステムを暗号化通信にて拠点接続させることも検討した。だが、送受信されるデータ量が多く、国際間で非現実的な回線帯域を確保する必要があった。「ナローバンドでも利用でき、既存システムの作り替えが少なくて済むターミナルサーバ方式の検討を進めていた時に、IC認証技術でコストパフォーマンスの高い“SAFETYPASS”の組み込みを提案され、すべての懸案が一気に解決しました」と野崎氏はIC技術を絶賛する。
全員で同じ情報をリアルタイムに共有
あいおい損保が採用したグローバルセキュアNWシステムは、海外とのネットワーク遅延を最小限に押さえ、遠隔地からの入力も行っている。入力データそのものを送受信するのではなく、画面情報の変更部分のみを同期させるため、広帯域を必要としないというメリットがある。野崎氏は「専用線以外の回線も利用することでセキュリティに充分配慮した。IC認証技術と高度暗号化に加え、“Arcstar Remote Accelerator”を用いることで情報秘匿性が更に高まった。もちろんそこには、数多くのグローバルシステムを手掛けているNTTコミュニケーションズのブランド名が大きな安心感につながっています」と、システム採用の理由を語る。
地球の裏側の拠点と通信することで、セキュリティ以外に問題点となるのが、データ遅延の発生である。野崎氏は「開発過程で色々と試しましたが、遅延は各拠点のインフラ整備状況や物理的な距離に左右されます。しかし、“Arcstar Remote Accelerator”は遅延対策も充分考慮されており非常に頼もしい」と感想を述べる。
あいおい損保では、グローバルセキュアNWシステムの導入によって、様々な効果が生まれることを期待している。その一つは、リスク管理の強化である。従来は、多種多様に紙ベースで報告される各種リスク情報を本社・国際部にて、統一フォーマットへ落とし込みを行っていた。国際電話や電子メールで拠点と確認をしながらの作業となり、双方での業務負担が増加傾向にあった。久保田氏は「今後は、同じシステムを全員で利用できるようになったことで、拠点側で従来同様に行っていた作業を、新システムに移行させるのみで、ほぼ入力作業が完結してしまう。むしろ一元化したデータベースやパターン入力の利用により、現場の省力化にも繋がる。もちろん情報活用の場面では、地域別のリスク総量が瞬時に把握出来る等、従来と比較にならない躍進を遂げている」とシステムを評価する。
あいおい損保では同システムを7月まで試験稼動させ、その後本格運用を開始する。今後さらにメニューを追加していくことで、顧客サービスの向上を図っていく。
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