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ICT in the Future Vol.11 情報家電を駆使したホームネットワークの可能性を大きく広げる「インターネット高度認証連携技術」



音楽をダウンロードしたり、録画したテレビ番組を外出先で視聴するなど、インターネットの利用拡大に伴い、家電の高度化が急速に進んでおり、ネットワークに接続可能な家電も登場し始めている。今後、ネット機能をもった家電の普及が進むと、家電から利用できるコンテンツやサービスが飛躍的に拡大し、ユビキタス社会を実現する社会インフラとして欠かせない存在になると考えられる。

その際、情報家電の利用拡大のカギを握るのが認証技術である。NTTコミュニケーションズは、セキュアかつオープンな「インターネット高度認証連携技術」を開発することで家電メーカーやサービス事業者の参入を容易にし、情報家電の市場拡大に貢献していく。

Chapter1.
インターネット接続で情報家電の可能性は一気に広がる
〜情報家電をめぐる動向〜

これまで家電は、いくつかの段階を踏んで進化してきた。

フェーズ1は、家電のデジタル化である。 カセットテープがCDに替わり、ビデオテープがDVDに替わり、フィルム式のカメラはメモリ式のデジタルカメラに替わるなど、メディアとともに家電がデジタル化しそれらの機能が飛躍的に高度化することとなった。一見デジタルとは無縁にも思える冷蔵庫や洗濯機などのいわゆる「白物家電」でさえも、複雑な制御を実現するためにコンピュータが組み込まれ見えないところでデジタル化が浸透してきた。 フェーズ2でいよいよ、家庭内のLAN、すなわちホームネットワークに、家電の一部がつながるようになった。HDDレコーダーに録画した映像を、ホームネットワーク経由で離れた部屋のパソコンで視聴するといったことが可能になったのである。 そして、フェーズ3では、情報家電はホームネットワークを通じてインターネットへ接続し、ネット上のサービスを利用することが可能となった。家電製品が、家庭の外から新たな機能や新たなコンテンツを必要なときにいつでも取り込めるようになったのである。

たとえば最近のテレビのコマーシャルで「続きはWebで」とインターネットに誘導されるケース見かけることが多くなった が、実際に目的の情報にたどり着くには、検索キーワードを記憶し、パソコンを立ち上げ、Webブラウザでキーワードを入 力する、という一連の作業が必要となり、利用者にとっての負担は大きい。そこで、情報家電を利用すると、「続きはこち ら」のボタンを押すだけで、テレビ画面にインターネットの情報を表示することができるようになり、利用者はストレス無 く必要な情報へ即座にアクセスすることが可能となる。 情報家電がインターネットへ自在に接続できるようになると、サービスが進化し、利用はさらに拡大するのである。 パソコンの利用を前提としたこれまでのインターネットの普及過程を振り返ってみよう。当初は、会社案内のような静的な 情報で構成されたホームページが主流だったが、やがて利用者のログインを伴うパーソナルサービスが始まり、さらにブロ グのような利用者の情報発信が誰でも簡単に出来るようになり、現在はフリー百科辞典のように利用者の集合知によって構 成される新しいコンテンツのスタイルも登場している。これらの変遷は必ずしも予想されていたとおりではなく、試行錯誤 の中で新しく切り拓かれてきた道なのである。情報家電はまさにこれからがスタートであり、今後の試行錯誤によりパソコ ンとは違った新しい世界が切り拓かれていくであろう。

Chapter2.
情報家電サービスの進化のカギを握る「認証技術」
〜NTTコミュニケーションズの取り組み〜

これまでインターネットの世界が急速に普及してきた際のキーテクノロジーの1つが、認証技術である。当初、代表的な認 証方法といえば「ID/パスワード」によるものと決まっていたが、ネットバンキングや電子確定申告など、より厳密な認証 が求められるサービスが登場し、「ハードウェアトークン」や「ICカード」などを利用した認証が利用されるようになった 。

情報家電も同様である。 例えば、パソコンの利用が苦手なお年寄りの方でも、テレビ等の家電を使って銀行振込や行政サービス、病院の診療予約などが利用できることには大きな意味があるが、その際には利用者を厳密に特定する認証技術が不可欠だ。情報家電のサービスを高度化するには、認証技術が大前提となるのだ。 そこでNTTコミュニケーションズは、情報家電の利用を支援する「インターネット高度認証連携技術」を追求してきた。 認証機能は、家電というハードウェアと、サービスとをつなぐ、ネットワークになくてはならない機能だからである。

インターネットの普及にともない、フィッシング詐欺などの不正アクセスの被害も増加の一途をたどっている。このようなネット上の様々な脅威に対し、パソコンの世界ではファイアウォールを設置したりウイルス対策ソフトを導入したりと、利用者自身での防衛が前提とされてきた。つまり、パソコンでインターネットに接続するには、利用者側にITスキルが求められるのである。一方、家電に対しては、特別な知識やスキルを必要とせず、お年寄りから子供まで誰でも「簡単」かつ「安全」に利用できることが期待されており、利用者に負担をかけない仕組みが必要となる。そこで着目したのがTTP(Trusted Third Party:信頼できる第三者機関)モデルである。TTPがサービスと利用者の仲介役となり、「サービスの正当性」と「利用者の正当性」の両方を確認し接続を許可することで、インターネット上の脅威を軽減することが可能となる。TTPに求められるサービスと利用者を「つなぐ」役割は、まさに通信事業者の重要な使命なのである。

これまで情報家電の多くは、家電メーカーが自社製品を差別化し、利用者を自社で囲い込むための手段として用いられてき た。そのため、メーカーごとに独自の接続インターフェースが用いられメーカー専用のサービスに接続するという、メーカ ー単位での垂直統合の技術で構成されてきた。
しかし、これからの情報家電は、家電というデバイス、ネットワーク、サービスという3つの階層に分けて考えるべきである。デバイスとサービスをつなぐネットワーク上に、認証などの共通機能がオープンに提供されれば、様々なメーカーのデ バイスと、様々なサービスを自由な組み合わせで利用することができるようになる。家電メーカー、サービス・コンテンツ 事業者は、それぞれプラットフォームへの接続さえ確保しておけば、自社で認証のしくみを構築・維持・管理する負荷から も解放され、自社のコアコンピタンスに専念することが可能となる。

Chapter3.
簡単と安全を両立させるインターネット高度認証連携技術
〜認証の高度化を実現するインターネット高度認証連携技術とは〜

情報家電の認証技術では、「セキュリティ」と「ユーザビリティ」の両立が重要なポイントとなる。パソコンの利用では一 般的にID/パスワードの桁数を長くしたり、パスワードを2重にするなど認証のための情報量を増やすことでセキュリティ強 度を高めることができるが、それらは結果として利用者の操作負担を重くする結果になってしまう。誰でも簡単に操作でき る家電ならではの操作インターフェースを維持しながら、セキュリティ強度を高めることが求められるのである。

そこでNTTコミュニケーションズが開発したのが、インターネット高度認証連携技術である。 この認証技術は、2つの特徴を持っている。 第1の特徴は、「簡単」と「安全」を両立した認証を実現するために、複数の認証要素を組合せて利用している点である。 これにより、利用するサービスやコンテンツに応じて認証方法を自由に組み合わることが可能となる。複数の認証要素のう ちベースとなるのは、電子証明書を活用した機器認証である。この機器認証はユーザーにとって特別な操作が不要であるた め、自動的に操作している家電がどの家のどの家電であるかをセキュアに特定することが可能となる。さらにパーソナルな サービスやコンテンツを提供する場合には、簡易パスワード認証・ICカード認証・生体認証などを組み合わせて、個人をセ キュアに特定する。例えばネットバンキングの利用であれば、残高照会は簡易パスワードだけで利用可能だが、定期預金の 申し込みはICカード認証も必要となり、さらに10万円以上の振込みを行うには生体認証も組み合わせて行うこととなる。 なお、個人を特定する上でパスワード情報・ICカード情報・生体情報などをインターネット上で流通することになるが、そ れらは機器認証により確立したセキュアな暗号路上を流通することにより、それらの情報を安全に流通させることが可能と なっている。

第2の特徴はICカード認証や生体認証など高度認証機能をセキュアに共有するこが可能な点である。高度な認証を行うには 、それらに対応した認証装置が必要となるが、家庭内のあらゆる家電を高度認証対応の機器でそろえることは非常にコスト がかかるため非現実的である。 そこで威力を発揮するのが、インターネット高度認証連携技術なのだ。 この技術は、ホームネットワークに接続された端末同士が連携し、サービス利用時の高度認証を実現するものである。たと えば、高度認証機能を持っていないテレビでサービスを利用していて、あるフェーズから先は指紋認証が必要といわれた場 合、通常ではそのテレビでは指紋認証できないためサービスは利用できないことになる。しかし、この技術を利用すると、 ホームネットワーク内で指紋認証に対応した家電を検索し、発見された家電で指紋認証を代理で行い、その認証結果を引継 ぎもとのテレビでサービスが継続して利用可能となる。つまり、家庭内で指紋認証装置やICカード認証装置がついている家 電は1台だけあれば、その機能を他の家電でもセキュアに共有して利用することが可能となるのである。

高度認証連携技術

この高度認証連携技術のアーキテクチャは、あらゆるデバイスそしてあらゆるサービスと接続することを念頭に、SSL相互 認証やUPnPなどオープンな標準技術を有効に活用している。これにより、家電への機能実装やサービスサイトの連携実装の ハードルの低減が可能なアーキテクチャとなっている。

Chapter4.
インターネット高度認証連携技術が生み出す
新たなホームネットワークの利用イメージ

1.イントロダクション 1.イントロダクション
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(1分05秒)
2.複数の認証要素の組合せ〜機器認証とパスワード 2.複数の認証要素の組合せ〜機器認証とパスワード
動画を再生
(2分19秒)
     
3.生体認証機器との連携 3.生体認証機器との連携
動画を再生
(1分32秒)
4.ホームゲートウェイの有効活用 4.ホームゲートウェイの有効活用
動画を再生
(2分21秒)

Chapter5.
オープンな技術こそが情報家電市場を活性化する
〜今後の展開〜

インターネット高度認証連携技術により、情報家電の利用シーンは、電子決済、健康管理、遠隔監視を含むホームセキュリ ティなど、さまざまな領域へと大きく広がっていく。 血圧計や体重計などの計測データがホームゲートウエイを介して、ネット上のサービスサイト(管理サーバ)に登録され、 テレビで登録データを閲覧できるだけでなく、登録データに基づいた健康アドバイザーのビデオレターが見られたり、ダイ エットに取り組むネット上の仲間と励ましあったりする。こんな使い方も、確実な認証ができるオープンなネットワークと いうプラットフォームがあればどんどん生まれてくる。参加型のサービスをみんなが利用するうちに、新たな集合知も創出 されるだろう。

こうした新しい使い方の登場を促進し、情報家電の利用シーンを拡大させるために、NTTコミュニケーションズは、オープ ンで自由なプラットフォームを提供していく。ユーザーが使いやすく、家電メーカーもサービス事業者も参入しやすい情報 家電市場は、「簡単」「安全」をオープンな環境で実現するネットワーク技術によってこそ実現されるのである。

Chapter6.
担当者インタビュー

「インターネット高度認証連携技術」の今後の取り組みと展望について、担当者に聞きました。

NTTコミュニケーションズ株式会社

先端IPアーキテクチャセンタ 澤村 直行

NTTコミュニケーションズ株式会社
先端IPアーキテクチャセンタ
澤村 直行
インタビュー動画を再生 (1分06秒)

NTTコミュニケーションズ株式会社

法人事業本部

高橋 雅幸

NTTコミュニケーションズ株式会社
法人事業本部
高橋 雅幸
インタビュー動画を再生 (1分12秒)

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