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未来を拓くICTソリューション Vol.17
10〜30分先の落雷を知らせる「落雷予測サービス」
注目キーワード:災害、落雷、BCP
実証実験への参加企業は、石油やガスを扱う企業をはじめ、ゴルフ場やキャンプ場などの屋外レジャー産業、建設事業者や通信事業者など。予想以上に「ぜひ使ってみたい」という声が多かったことからも、落雷対策へのニーズ、落雷予測サービスへの期待値の高さが伺える。ただし、実証実験の成果が明らかになるのは、もう少し先になりそうだ。サービス化の鍵を握る冬の雷の予測精度はもちろん、落雷予測サービスが企業にもたらすビジネス価値についても、参加企業へのアンケートをもとに、これから分析を進めていくことになっている。
それでも現段階で間違いなく言えるのは、ICTを駆使することで、落雷予測の仕組みが低コストで実現できるということ。落雷を観測するには、全国各地に雷の発生を感知するセンサーを敷設し、人の手で地道に観測網を整備する方法もある。しかし、それには莫大な時間とコストがかかり、とても現実的ではない。気象データをインプットするだけで落雷を予測できれば、あらゆる人が低コストでその情報を利用できるようになるのだ。災害対策を進める上では、一つでも多くの被害を食い止めることが重要であり、情報の価値をより多くの人に届けることにこそ大きな意味がある。
また、ユーザーの利便性という観点で、実証実験を進めながら改善した点もある。たとえば、携帯電話への通知方法がその一つ。気象レーダー情報の配信のタイミングに合わせて10分ごとに予測結果を通知するとなると、あるエリアで落雷の発生が予測されてから、その可能性が消えるまで、同じメールが繰り返し配信されることになってしまう。「また同じメールか」と思えば、重要な情報を見落とす可能性もあり、これでは便利などころか、かえって逆効果になりかねない。そこで、一度通知してから60分後までは再通知しない仕組みに変更した。また、ユーザーによっては業務時間外の通知を必要としないケースもあるため、希望に応じて配信時間を制御できるようにもした。
今後もサービスの利便性向上に向けては、ユーザーからのヒアリング結果を踏まえつつ、細かい調整を進めていく予定だ。将来的には、携帯端末のGPS機能を用いて利用者の位置情報に基づいた情報提供を行うなど、ユビキタス時代にふさわしい仕組みも考えられるだろう。