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ICT Solution File 17 地方競馬全国協会様

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地方競馬の経営を支えるレース映像中継 低コストでリアルタイム伝送が経営改善のカギ

地方競馬全国協会 常務理事 信國 卓史 氏 全国16の地方自治体が主催し、20の競馬場において運営されている地方競馬には、雇用機会の創出やレジャー施設としての役割など、地域活性化と馬事文化の振興への貢献が期待されており、その開催意義が改めて評価されている。その地方競馬の経営において、重要な役割を担っているのが「映像伝送ネットワーク」を利用したリアルタイムの中継だ。
 競馬ファンの多くは、新聞やインターネット等の文字情報に加えて、レース直前の競走馬の様子や騎手の調子など、リアルタイムで得られる詳細な映像を、競馬予想の重要な情報源としている。特に、場外馬券場での投票や、地域外の競馬場で開催されるレースへの投票では、開催地から中継されるリアルタイムの映像が、競馬予想だけではなく競馬そのものを楽しむためにも欠かせないサービスとなっている。
 地方競馬全国協会 常務理事 信國卓史氏は、「従来、地方競馬は、主催者である地方自治体が各々の場単独で開催していました。しかし近年、地方競馬全体の活性化を目指して、他地域にある競馬場でレースを開催する交流競走や、主催者間相互で馬券を販売し合う相互発売が盛んに行われています。しかし、場ごとに経営状況や地域的な差異などもあり、交流競走や相互発売を積極的に推進できない主催者も少なくありませんでした。そこで、当協会は、全国の主催者が協力して地方競馬全体を盛り立て、地域差を是正するために、インフラや経営資源の共有による効率化を促進し、そのための仕組みの共通化と主催者間の調整を行っています」と説明する。
 レース開催において、競馬中継は必ずしも実施しなければならないというわけではない。しかし、同協会 理事 雨宮敬徳氏は、「競馬は、馬券を的中させることだけではなく、馬と騎手を観察してレース展開を想像したり、予想外の展開に興奮したりするなど、そのプロセスを楽しむことも醍醐味の1つです。ですから、競馬をより多くのファンに楽しんでいただくためには、場外馬券場や他地域の競馬場にいたとしても、実際に開催競馬場にいるかのように、リアルタイムの映像をより多く、より広く提供する必要があるのです」と強調する。
 そして、同協会は、全ての地方競馬主催者が、全ての地方競馬場と場外馬券場で中継が行える環境の実現を目指して、映像伝送ネットワークの再構築の検討を始めた。

地上回線を利用したコスト削減に期待 低コストかつシンプルな新世代専用線を選択

地方競馬全国協会 理事 雨宮 敬徳 氏 映像伝送ネットワークは、当初、光ファイバーを用いて地方競馬場同士を1対1で結び、相互に映像を配信していた。しかし、以前は光ファイバーの利用コストが高く、競馬中継を行える競馬場はごく限られていた。その後、東京に映像センターが設置され、衛星通信を利用して1つの競馬場から複数の拠点へ、より低コストで配信できる仕組みが構築された。さらに近年では、競馬場から映像センターまでを光ファイバーで接続し、そこから全国の競馬場や場外馬券場へ衛星通信で配信するという仕組みが利用されていた。
 この仕組みは、1主催者あたり1日20〜30万円と比較的低コストで利用でき、主催者は競馬場から映像センター間に光ファイバーさえ敷設すれば、全国の競馬場、場外馬券場に映像を配信できるという利点がある。しかし一方で、開催規模が小さく、設備を常設できない競馬場では、車載局による臨時の競馬中継が行われていた。同協会 事業推進部長 上田毅氏は、「車載局の利用には、1回100万円程度のコストがかかるため、中継できるレースの回数が限られてしまうなど、各地方競馬主催者間で競馬中継の実施日数やコスト負担に大きな差が生じていました」と指摘する。
地方競馬全国協会 事業推進部長 上田 毅 氏 こうした問題を背景に同協会は、より効率的でコスト負担の少ない中継インフラの構築を目指して、10社の通信キャリアやシステム構築会社に提案を依頼した。同協会 事業推進部 調査役 田中貴市朗氏は、「当初、広く普及している広域イーサネットを利用した映像配信が、コスト面で有利であると注目していました。実際、大半の提案が、広域イーサネットを利用するシステムでした。そんな中、NTTコミュニケーションズだけが、新世代専用線を活用したまったく新しいインフラの提案でした。以前の経験から、専用線は高コストであるという印象を持っていたので、NTTコミュニケーションズの提案には正直驚きました」と振り返る。
 そして、「衛星通信では、その通信特性から、天候によって中継の映像が途切れることがありましたが、その際、ファンの方々からかなりの問い合わせが寄せられます。そのため、競馬の映像配信ネットワークには、その映像を途切れさせない、高いレベルの通信の安定性が要求されます。仮に、この要求を広域イーサネットで実現するとすれば、相当なコストと複雑なネットワーク設計が必要となりますが、新世代専用線ならば、低コストでシンプルに実現できることが、NTTコミュニケーションズの提案で理解できました。さらに、回線だけではなく、映像機器を含めたシステム構築も含めて、システム全体をトータル、ワンストップで導入できることも大きな魅力でした」と説明を続ける。
 さらに、同協会では、将来的に基幹システムのデータ通信を統合することも想定していたため、高度なセキュリティが確保できることも重要な要件だった。その要件に対しても、新世代専用線を利用しておくことが有利となった。そして、慎重な検討の結果、NTTコミュニケーションズの新世代専用線「ギガストリーム」が、新しい映像伝送ネットワークに採用された。

地方競馬全国協会を支える映像伝送ネットワーク
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映像配信コストを30%削減して帯域も拡大 場外発売日数と売上で経営改善に貢献

地方競馬全国協会 事業推進部 調査役 田中 貴市朗 氏 導入の経緯について雨宮氏は、「主催者の拠点は、全国の津々浦々に広がっており、それら全ての地域に導入できるネットワークである必要がありましたが、その要求に唯一応えられたのはNTTコミュニケーションズの新世代専用線『ギガストリーム』だけでした。『ギガストリーム』は、テレビ局など映像伝送がビジネスの生命線となる領域での実績も多く、高い信頼性が期待できることも決め手となりました」と評価する。
 2006年3月、NTTコミュニケーションズの新世代専用線「ギガストリーム」によって、最新鋭の映像伝送ネットワークが完成。現在、映像センターと全国の競馬場が、そして競馬場とその場外馬券場が、それぞれ全て「ギガストリーム」で接続されており、映像センターを頂点としたツリー型のネットワークが構築された。その結果、全ての拠点間が双方向につながり、リアルタイムの映像やデータをやり取りできるネットワークが実現されている。
 導入の効果について信國氏は、「映像配信にかかるコストを、全体で30%削減できたうえ、映像配信の帯域を4Mbpsから6Mbpsへと拡大でき、画質の向上にもつながっています。また、全て光通信網を利用して競技の映像配信を行っているのは、世界でも日本の地方競馬と競艇だけという、類例のない先進的なネットワークだと自負しています」と喜ぶ。
 また、「ギガストリーム」の導入に際して、全国の主催者が映像配信インフラの共同利用という形態を採用したことも大きな成果となった。上田氏は、「全国の主催者の協力によって、全体のコストを売上規模に応じて分担でき、開催規模の小さな競馬場でも映像配信を利用しやすい環境が実現できました。その結果、場外発売日数が年間で延べ3,649日増加し、売上も6.2%増加しました。例えば、高知競馬場では延べ158日、福山競馬場では延べ105日も、場外発売が実施できる日数が増えるなど、このシステムの導入によって、地方競馬の振興に大きな成果が得られたと自負しています」と説明する。
 さらに、雨宮氏は、「現在、10Mbpsの帯域で契約しており、その余裕を利用してデータ通信の統合も進めています。すでに、レースや馬券情報をやり取りする基幹システムの一部のネットワークを『ギガストリーム』に統合しており、通信コストの負担がいっそう軽減されています」と評価する。今後、払戻金の配当率を決めるオッズ情報をやり取りするネットワークも統合することを視野に入れている。現在、馬券は全ての拠点で発売できるが、払い戻しできる場所がレースごとに限られている。オッズ情報のネットワークを新世代専用線「ギガストリーム」に統合すれば、この問題も解決できる。
 田中氏は、「『ギガストリーム』の導入後、全国の全ての映像が映像センターに伝送され、MPEG-2データで管理できるようになったため、過去のレースを含めた映像ライブラリーをインターネットで公開するなど、新しいサービスの可能性も広がりました」と映像活用への期待を語る。これからも、地方競馬全国協会による地方競馬の振興に向けた様々なアイデアが、NTTコミュニケーションズの新世代専用線「ギガストリーム」で実現されることだろう。

■お客さまプロフィール
地方競馬全国協会
主たる事務所の所在地:
東京都港区麻布台2丁目2番1号

設立:1962年8月1日
業務概要:馬主・競走馬の登録、開催執務委員の派遣及び研修、競馬の公正化促進と運営改善、競馬関係者の表彰、企画・広報及び競馬振興策等の推進、騎手等の養成、畜産振興補助事業

私たちNTTコミュニケーションズは、 「ICT」のスペシャリストとして、あなたと一緒に経営課題への解決策を考え、最適な答えを実現するためにサポートしていきます。

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